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詩まとめ

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詩のまとめです。感情が滲み出てくるような詩を書きます。
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2023年9月の記事一覧

【詩】泥黎

泥濘と同化したみたいな身体で、それでも、手を伸ばせば地上に届く。もしも、それくらい僕の腕が長くなったのなら、きっと、なんの変哲もない甃の上を、なにげなく、途端に不幸になるとも知らない足取りで、歩き続けているきみの足首を、ずっと掴んで離さないだろう。僕が、生き返ると確信するそのときまで。
「わたしの手となり足となって」
それが本当の愛の告白であるような気がして、そして、余多の色の絵の具が混ざりあった

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【詩】朗読者の詩

つまらない、僕の言うことがつまらないとか、そんなことを言うのなら、きみは、ずっと映画館にでも居座っていればいいんだ。きみは、きみが思っている以上に物語を求めている。冬の空気が、ほんの少し濁って、温くなる、僕の言葉が、それくらいの役割しか持っていないこと、特に意味も持たず、ただ空気中の粒子そのものみたいに、ちりぢりに分散してゆくだけのものであること、そしてそれはきみも大して変わらないこと。
原風景に

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【詩】星屑の詩

ただ怠惰なだけだよ、謙虚さっていうのは。
自分で自分に価値を見いだせないからこそ、他人に、その価値を見いだしてもらおうとしているのだ。いつしか現れるかもしれないきみが、「あなたは、この世界にたったひとりだけしかいないんだよ」と言ってくれること、虚ろに、けれども、それでも確かに待ち望んでいるように、殺風景な部屋のなか、僕は、意味もなくずっと夜空を見つめていた。
なにもしなくても綺麗と言ってもらえる、

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【詩】縺

文章のふりをした順列みたいな悪夢だ。
よく眠るのはつまり、なかば仮装するような調子で、生から逃げたがっているということ。死は、いつでも同じ場所で光っている三等星みたいなものだと思っていた。それなりの輝き、よだかのように悲劇的でも鮮烈でもないけれど、その脇で光っていることが赦されるくらいの、それくらいの担保された輝き。そういう風に、生きているかぎり軽々しく憧れられるものだと思っていたからこそ、僕は生

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【詩】冬

悴む指先で触れるものが、同じように冬の空気で冷えきっていて、それで、枯れた枝先みたいに、折れかかった状態のまま、凍りついていたのなら、僕だけでなく、この世界のみんなみんな、等しく救われないような気がして、そのことに僕は、少しだけ救われる。温もりという言葉そのものを否定し、温もりという事象そのものを否定し、人為的なもの、その存在すべてをなかったことにして、ただ換気するように、雪風が心臓に到達する、吹

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【詩】コルク銃の詩

正しさは、きっと骨格そのものみたいな形をしていて、だから僕たち、正しくある限り、まるでなんともないかのように、その場所に立っていられる。友達がいなくても、恋人がいなくても、正しければそのあいだ人間でいることが出来て、そうして笑いながらでたらめに嘯くことが出来て、だから、僕は、人間の形を保てなくなる前に、少しだけ軌道修正をするのだ。
僕が嫌いなきみを、誰も嫌いではないこと。
僕が正しくあり続けるため

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【詩】画家の詩

たぶん、この世界のほかのもの、そのすべてに対して綺麗と思う必要がないんだ、もし自分が綺麗ならば。夕陽に目を細めるみたいな羨望で、眩しいけれどそれが遠くにあることをあらためて認識するような感情で、そうしてその自身の感情にも自分で気づかないままで、わたしはずっと世界をみていた。みていたけれど、いつしか気がつく、自分が絵画から出てきたわけではないこと。なにも考えていないのに頬杖をつくのが好きだった。頬杖

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【詩】夏

結論というものがないから、季節が好きだよ。
駅で停まった電車の窓に向かって、自分の持っているものすべてを投げつけたくなった。蝉時雨がさざめく空の下で、もう電車が行ってしまったプラットホームに佇んだまま、ただそこに、永遠に棲みついていたいような気持ちになった。
夜みたいに凪いでいた心が、日の光に熱されて、気化するみたいに膨張して、それは特段、そこらじゅうに漂う空気となにも変わりはしないけれど、皮膚に

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【詩】惰眠

言葉のせいだ。ただ空っぽなことにも、知らないうちに名前がついていた。つまり、肌に触れるだけの夜風みたいな無害さは、優しさじゃないってこと。知っているのなら、誰か早く教えてくれればよかったのに、と思って、けれどもすぐに、僕には友達なんてひとりもいないことに気が付いた。僕以外の全人類、いつか起きるために眠っているけれど、僕だけはずっと起きながら眠っているみたいだ。夜に、誰もいない道路の縁石を歩きながら

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