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詩まとめ

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詩のまとめです。感情が滲み出てくるような詩を書きます。
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2022年10月の記事一覧

【詩】六等星の詩

自分を信じるということは、ぼくにとって、ただ自分の心臓の音を聞くことでしかなかったよ。
研ぎ澄ますみたいに心音を聞いて、
すると、きみもみんなも優しい顔をする、
からだのなかで血液が巡り続けるだけのことが、どこまでも価値があるものらしかった、きみはきみのままでいいと言って、今日も嘘みたいな言葉が冷たい空気に混じっていた、一等星しか見えない都会で、誰かが、星が綺麗だねと言った、つまりは、ぼくたちのい

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【詩】川辺の詩

大海なんて言われても、知るわけがない、
そのとき、ぼくにはきみしか見えていなくて、
ぼくに向かって笑いかけるきみだけがすべてだった、
優しくて正しい言葉で、ぼくを傷つけたきみに、
ただただ、心から死ねと言った、
その言葉だけで、
世界が平和になればよかった。

【詩】春生まれ

朝が来るたびに死にたくなるから、もし世界のすべてが夜になったのなら、この死にたいという気持ちも、きっと綺麗さっぱりなくなって、眩しそうに目を細めたり、思わず顔をしかめたりすることも、同じようになくなるのかもしれない。頬を伝う涙と一緒に、そんな思考のすべてが、わたしの頭のなかだけで完結していた。反証なんて考えたことすらなく、想像にすらなれない情景に、季節を創り出す力なんて当然のようになかったよ。

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【詩】冬の悠遠

指先が悴んで、体の中心から冷え切って、心までもが凍り付いてしまったみたいだと、そう錯覚するあいだ、季節だけはわたしをひとりにしないのかもしれない。「澄み渡った綺麗な夜空だね」と呟いて、本当は澄み渡ってなんかいないのかもしれないけれど、広い広い空が薄暗い雲にぜんぶ覆われているのかもしれないけれど、その冬の夜空が、ただそこにあるだけでわたしは、よかった、何も見えていなくても、何も見ようとしなくても、遠

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【詩】荒原の詩

生きてる人にしか、死ねと言うことなんてできないから、
生きてる限り、ぼくには死ねと言われるだけの価値があって、だから死なない、ぼくは優しくもないし、綺麗でもないけれど、それはきっと、どこかに一輪だけ咲き誇る花みたいだよ、
ぼくしかいない部屋でぼくは、そう叫んで、
どこの誰でもいい、誰かにそう証明して欲しかった、
優しい言葉で嫌いと言うきみが、
綺麗な言葉でぼくなんていなくてもいいと言うきみが、

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【詩】12月とヘッドフォン

交差点、
ヘッドフォンから流れる音楽が、
自分の瞳を空色に染めたくて、見上げた夜空が、 
わたしだけを、この世界から綺麗に切り取ってしまってるみたいに思えた、
12月、
あのとき思えば、制服だけがわたしを証明するものだったよ、
どこにもいかなくていいと歌う夜の音楽だけが18歳のわたしを彩っていたよ、
淡い信号機の明かりにも、立ち並ぶ誘蛾灯の光にも、通りすがる車のヘッドライトにも、
何にも染められな

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【詩】ひとり部屋の詩

誰かが使ったことのある言葉は、ぜんぶぜんぶ嘘みたいな気がしている、この小さな部屋で、広い広い空をただ空想することしかできないのに、わたしは、みんなが好きなきみに向かって、嫌いと言いたくて仕方がない、言葉じゃないなにかをぶつけたくて仕方がない、涙の色も透明じゃなくていっそ水銀みたいに光っていればよかったね、眩しい恒星みたいに気高く光っていればよかったね、その本を好きなわたしは、わたしじゃなくて、本当

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【詩】灰色の詩

あの星はきみみたいだ、だなんて臆面もなく言うなよ、
恋も愛も、ほんとうはぜんぶ石版みたいな色をしてて、
決して光りはしない、
ぼくたちはいつだって光る星を綺麗だと言う側でしかない、
ぼくたちはいつだって、
恒星の周囲を回旋し続ける、
惑星でしかない

【詩】さんかく座の詩

ぼくの言葉が、ただぼくのためだけにあってほしい、
ぜんぶがぜんぶひとりよがりでも、
好きと言うことで煌めいて、
嫌いと言うことで輝いて、
ただ意味もなく、確かにそこで燃え続ける星みたいな。
けれど、そんな風に言うあなたは知らない、
その星明りが毎夜、気付かないうちに誰かを照らしていて、
切り取られた星空のなか、
今日も誰かに線で繋がれていること