短絡的な能力決定
本人の成果と、行いを短絡的に結びつけないようにしよう。
井上尚弥は歴代ボクサーにおいて、トップクラスの成績を出している。
井上尚弥は他のボクサーと違い、体にタトゥーを入れていない。そして礼儀正しい。
これが強さの秘訣だと結びつけるとして、その結論は正しいのだろうか。
体にタトゥーが入っておらず、礼儀正しくないとトップにはなれないのか。
ジャーボンテイ・デービスがいる。
デービスは体中タトゥーまみれだし、プライベートの素行も悪い。
逆にタトゥーの多さに比例して強くなるわけでもない。
平本蓮や木村フィリップミノルもそう。言うて強くない。事実、井上尚弥やエメリヤーエンコ・ヒョードル、ハビブ・ヌルマゴメドフ、フロイド・メイウェザーが証明している。
つまりタトゥーの有無は能力と関係ない。性格や倫理観とはあるかもしれないが…。
松岡禎丞という声優がいる。
売れっ子声優だ。
彼は収録中、炭酸水を飲んでいるようだが、炭酸水を飲めば演技力が上がるわけじゃないし、出世するとも限らない。イチローの毎日カレーと同じだ。
他にも
優しい人ほど早死する
世界一練習する人は、世界一その分野で結果を出している
メガネをしている人は頭が良い
インド人はカレーが好き
黒髪は清楚
アニメ好きは犯罪者予備軍
ゲーム好きは内向的
矢沢永吉が好きな人はヤンキー
太っているのは運動していないから
中卒は不良
B型はガサツ
Z世代は根性がない
ひとつの要素だけで人の中身や能力を決めつけるのは間違っている可能性が高い。
黒髪にもビッチはいるし、カレー嫌いのインド人もいるだろう。
ひとつの要素だけで導き出す結論。それは本質じゃないというか、成果というのは1つの要素ではなく、複合的なもの。
運だったりオンリーワンな環境だったり、他人が再現しようのない複雑な要素が絡み合っている。
だから成功者の名言はアテにしちゃいけないのだ。本人が自分の特異性、例外性を客観的に自覚できていないことが多いと思う。