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谷川俊太郎、前夜。
2023年4月某日
谷川俊太郎写真展 楽園 lost & found
gallery bauhaus
なぜか気になっていた詩人・谷川俊太郎氏の写真展。
メインビジュアルはセルフポートレート(自写像)。
撮影は1951~52年。
1931年生まれとのことなので、当時20歳くらい。
20歳の谷川さん、かわいいな!
目がくりっとしてて。髪の毛がふわっとしてて。
なんとも言えない茶目っ気があって。
そこは今も変わらない印象。
そういう人に、私もなりたい。
そして現在90歳オーバーってことに改めてびっくり。
コンスタントに作品を発表していて、お元気でなにより。
もうすぐ谷川さんの絵本をフィーチャーした展覧会がはじまるんだそう。
こちらも気になるぅ。
70年前の南阿佐ヶ谷、北軽井沢、新宿、丸の内、横浜。
家族、友達、自分。
リコーフレックスという二眼レフカメラで切り取った日常。
1951~52年の日本はまだ戦後って雰囲気だったのかしら。
都会も田舎も、風景が素朴な感じがする。
でも子どもは元気。いい笑顔。
お父さんが、これぞ日本のお父さん。着物着て茶碗を手にしていて。
バリバリの哲学者だけども。
ゼラチンシルバープリントがすごくみずみずしいんだな~モノクロでありながら。
身近な人たちや風景を写しているんだけど、なんだかいい雰囲気。
やっぱりセンスがあるなあ。
「谷川俊太郎が撮った写真」ってバイアスがかかってるのかもしれないけど、
やっぱりセンスがあるなあ。
3月に刊行された『楽園』。
今回の展覧会はここからピックアップされた作品が展示されている。
写真集「lost&found」と詩集「shuffle」の2冊組。
装丁が素敵。ちょっと買いたくなったけどお値段がお値段なのでちょっと考えよ。
写真と同じ時期に書いていた詩と新しい詩をまとめた詩集。
谷川さんのデビュー作「二十億光年の孤独」につながっていくと。
谷川さんの詩で、カムチャツカの存在を知った。
PEANUTSのコミックスの奥深さ、呼んだ後にじわじわくる感じは谷川さんの翻訳だった。
(もちろん原作者チャールズ・M・シュルツ氏の世界観がユニークなのだけど)
あんまり意識してなかったけど、どこかしらで谷川俊太郎フレーバーに触れていたんだなあ。
かつて子どもだった人たちは、みんなそうなんじゃあないかなあ。
言葉にまつわることすべてが土俵になっていて、詩人の範疇超えてる。
言葉の力って、すごい。
というように目では写真を見つつ、頭の中ではいろいろなことが駆け巡ったのであった。
ギャラリーってそういうとこよね!