隅田川と古墳文化に思いを馳せる
2023年7月某日
江戸東京博物館 館外展示「隅田川-江戸時代の都市風景」
千代田区立日比谷図書文化館
東国の古墳文化の実像を求めて-大塚初重と明大考古学-
明治大学博物館
アート系のアプリを眺めていて、ふと気になったので行ってみたシリーズ。
日比谷図書文化館は、小村雪岱や荒俣宏の企画展で行ったことがある。
知的好奇心をくすぐる、ちょい渋めな企画展を開催しているイメージ。
明治大学博物館は初めて。
いろんな大学が博物館を整備して、所蔵品を広く一般に公開するようになったなあ。
●江戸東京博物館 館外展示「隅田川-江戸時代の都市風景」
大規模改修工事のため休館中の江戸東京博物館・通称江戸博。
チョー巨大な建物だけに再開にはまだ時間がかかりそう。
ということで、館外展示をおこなっていたのね。
隅田川の夏といえば花火。
浮世絵にも両国橋が人でギュウギュウな様子が。
いやホント、ギュウギュウすぎて心配になるくらい。
今は1日ポッキリだけど、当時は1ヶ月くらいぶっ通しで上げてたらしく。
それでもこの混雑&盛り上がりっぷりってのがスゴい。
江戸っ子たちの「ぱあ~っと楽しんじゃおう!」にかける気合いがスゴい。
人が集まるところに商売が生まれて金も動く。
飲食の屋台もいっぱい出ていて、当時の雰囲気が感じられる。
夏だからスイカなど瓜系はもちろん、水まで売ってる!
「滝水」って描いてるから、どこかの滝から汲んできた天然水なのかな?冷やっこいのかしら?
てな感じで想いを巡らせながら観た。
あと「影からくり絵」が趣があってよかった。
「隅田川風物図巻」という絵巻ものなんだけど、
建物や船の灯りや提灯の部分が透けるようになっていて、
裏から光を当てるとぼわ~んと灯りが浮かび上がって見えるという。
風情があるねえ。
春夏秋冬それぞれの隅田川の風景が浮世絵で描かれている。
愛されてるねえ隅田川。
●東国の古墳文化の実像を求めて-大塚初重と明大考古学-
明治大学考古学博物館の初代館長・大塚初重名誉教授の功績がまとまっている。
さまざまな遺跡の発掘調査や研究に携わっていた先生なのだとか。
登呂遺跡から始まり、日本中の遺跡を発掘。
大塚先生ご本人の写真が展示されているのだが、なんかすごい楽しそうなんだよね。
いい笑顔。楽しそうにネコ車で土を運んでたりする。
まあもちろん、大変なこともいっぱい経験されてるとは思うけども。
講演会の映像が流れているのだが、いいキャラしてはる~
そして今回の企画展にグッときた理由が、虎塚古墳。
以前テレビで紹介されていて気になってた茨城県にある古墳。
壁画がいいのよね~
白い壁に赤いベンガラでいろんな模様が描かれている。
幾何学模様かと思いきや、武具や馬具など具体的なモチーフだった。
中に入ったら不思議な気持ちになっちゃいそうな空間なんだろうなあ。
実物大の写真でその雰囲気を感じられるぞ!
他に常設展示もあるのだが展バラエティに富んでいるというか、ちょっとしたカオス。
考古学の他に、日本のものづくり的なコーナーが。
そして妙に人気があったのが刑事部門。
江戸時代や西洋の拷問具に人だまりができてた。
人って、結構残酷なものが見たいのね。
以上、コンパクトながら新しい出会いがあった企画展だった。
これからも規模の大小問わず、いろいろ観ていこう!