第3話 初めての看取り
仕事も訪問先も大分慣れてきたし、オンコール出番も板についてきた。ある夜オンコールの着信が‼️
「あ、いつもの〇〇さん。お義母さんが、、、先生昨日の日中、往診来てくれて、まもなく亡くなる時期近いと説明は聞いてたんだけど、様子がおかしいんだ。」
状況聞くと、かなり死期も近い。え??ドクターから何もないよ😓
私「これから向かいます。慌てないで下さい。大丈夫。」
と訪問先へ駆けつける。
Oさん(仮名)は、子宮癌から転移しており末期。時折下血もしていた。通常訪問すると、お嫁さんがクラッシックの音楽をかけくれる。私がアドバイスした、病人にも安心して使えるアロマの精油を買ってきてくれていたので、清拭や足浴時にも数滴入れ行っていた。Oさんも体調良い時は鼻歌が出ていた。
お嫁さんのお手製スープが大好き。しかし、体力が衰えそれも数口しか飲めず、点滴も血管からは入らずの状態。点滴も皮下注射で週3回行っていた。万一の時は、救急搬送はなしで、ご自宅で最期と決まっていた。
たどり着くと、大量の下血。血圧はわずか。直ちにドクターコールする。しかし、繋がらない😱何故?携帯の留守電に何回か入れた。
そんな事をしているうち、Oさんは息を引き取った。
数回かけるも時間が過ぎるばかり。指示書に書いてあるご自宅の電話をコールする。個人クリニックなので、やむなくドクターのご自宅の電話へ。
私「早朝にすみません。〇〇先生はご在宅でしょうか?Oさんが急変し、息を引き取りました。なので来て頂きたく、、、」と言いかけた時、奥様だと思われるが、
「あー。主人の携帯へかけて下さい。何なんです、朝から」と切られそうになり、
私「申し訳ないです。繋がらないんです。なのでやむなくこちらの電話をかけました。それと、Oさんは、〇〇先生のお母様ですので、先生にお伝えして頂ければ分かるはずです。」そして一方的に電話を切られた。
直ぐに所長へ電話する。やはりそれはありえないと。所長からもドクターへ電話と留守電を。一時間位過ぎただろうか。オンコール携帯が鳴った😳
「診療前に確認しに行くから、家族に言っといて。エンゼルケアやってていいよ。それと自宅への電話困るねー。」
私の頭の中は、苛立ちと呆れたドクターの会話。んじゃぁ、何で指示書に書くのかと🤔
ここは、大人の対応で、すかさず、「お嫁さんに変わります。直接お話して頂けますか?」とお嫁さんに代わってもらう。そして、家族には、一時間後には向うと。時間はかかるが、あぁ。一安心だ👍✨
その間お嫁さんと一緒にエンゼルケアを行った。「お義母さんに留め袖着せたい。持ってきます」メイク道具もお借りして。お嫁さんとご家族の皆さんには、いつものばあちゃんだ😆と言って頂いた。
ナース冥利に尽きる👍✨
そして、自分の一連の動きに不安はなかった。どんな状況でも冷静さは必要。自信を持つきっかけとなった。
その朝娘達の遠足があり、間に合いそうになく、おかずレシピも中途半端💦実家の母に、コンビニで買ってきてもらい、詰めてもらったのである。子供から見たら酷い母だろな😅
所長もこの一件以来、そのドクターからの依頼は断ったのである。
⚠この先生が特殊だったのでしょう。世の中で活躍されている大半の往診医の先生方は、患者さん目線で活躍されてますから🤗
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