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大器晩成に憧れる〜紅葉がくれた美しいエイジングのためのヒント

好きな四字熟語はなんですか?と聞かれたら、
皆さんは何を選びますか?
私は、迷わず  “大器晩成“ です。

この熟語は、漢字の見た目印象が地味なのに、言葉の中身はとても前向きで「陽」であるところが、いわゆる“ギャップ萌え”だなあと感じて好きです。

10代で“大器晩成”に憧れて、それから「私も大器晩成タイプになりたい」と思ったのは、仕事も家庭も散らかっていた30代。

朝から晩まで、がむしゃらに生活しているのに前に進んでいる感じがしなくて、充実感もない。隣でキラキラと輝いている職場の同僚が眩しくて、私にもいつかこんな風に堂々といられる日が来るのだろうかと思っていました。

そのとき、“大器晩成”の四文字は私に「何年かかってもいいんだよ」「今はゆっくりで大丈夫だよ」と慰め、鼓舞してくれるようでした。

赤く色づく紅葉を見て思う

いよいよ自分も40代半ばに差し掛かり、「大器晩成」を単なる慰めの言葉として頼る時期ではなくなったなあと感じます。

そんな個人的テーマについてぼんやり考えながら、朝のニュース番組を見ていました。

11月下旬。紅葉真っ盛りの京都には多くの観光客が訪れていました。紅葉を見て、「わあきれい!」と喜んでいるひとたち。日本人だけではありません。海外からの観光客にも大人気ですね。

私は京都には足を運べないので、家のまわりを散策して、ちっちゃい秋を見つけました。

地味な色の幹を鮮やかな赤でデコレーションする小さな紅葉

京都の紅葉に比べたらずっと小さく控えめな紅葉ですが、背景の幹との色のコントラストも映え、とても美しいと思いました。

紅葉は「葉の老化」 

誰からも「美しい」と賞賛される紅葉ですが、実は紅葉は「葉の老化」だということ、皆さんはどの程度知っていますか?

「葉の老化」はすなわち「葉が自らの働きを徐々に止めていくこと」。秋になって日照時間が減ると、植物が作れる養分が減って、使えるエネルギー量が減るため、自らを省エネモードに変えていく必要があります。

では、どうやって省エネモードにしているか?
葉は、自らの活動を抑えるために、新しい水分や養分を受け取らないよう「バリア」のようなものを葉の根もとに形成します。

そればかりか、自らの見た目の緑々しさや生命の源でもあったクロロフィル(葉緑素)を分解して養分に変え、幹に送ります。
つまり、活動を継続するためのエネルギーに回すのです。そのせいで葉の緑色がしだいに弱くなっていくきます。

しかし、クロロフィルが減る反面、葉か元々備えていた別の色素が目立つようになります。黄色や赤に見える色素(カロテノイド)が存在感を表すわけで、これが私たちが愛でている「赤や黄色の紅葉」なのですね。

このように、老化した葉は、華やかな色と佇まいで、人々に無条件で「美しい」と言わせているのです。

紅葉から学ぶ大器晩成へのヒント

私には、美しい紅葉=大器晩成=美しいエイジングの形、であるように見えてきました。

そして葉の老化のプロセスを知ることで、人が美しく年を重ねるためのヒントを得た気がしました。
それは、大器晩成に近づくためのヒントかもしれません。

〈美大器晩成に近づくための3つのヒント〉
1.大切にしてきた何かを絶つ勇気を持つこと
2.苦労して手に入れたものを周囲に積極的に与えること
3.ずっと自分が持っているのに気づいていない、キラリと光る何かの存在に気づくこと

これら3つのヒントについて考えを巡らせ、次回以降も投稿してみたいと思います。

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