「R.」(詩)
猫の泣く声、
半月が覗く。
夜空を見つめて、考える。
耳について離れない怒号。
何処かに消え去った正しさ。
後ろ向きな考え。
人の意見は思ったより偏る。
どこか一つが狂えば。
全体に暴走を招く。
世界は終わりに進んでく。
俯瞰しているように振る舞う。
そんな自分の思考もそうだ。
僕らは同じ尺度で生きている。
いつの日か
その選択をしたから。
私も、貴方も同罪だ。
他人事ではない。
しかし。
やり方はどうあれ。
投げ出すことは許されない。
引き際は知れど
諦めは罪だ。
枯れてしまった花に
私は、告げる。
私は、諦めない。
どれだけ世界が歪もうと。
抗う為に
言葉を叫ぶ。
例え理想に、届かなくても。
自ら重ねた人生だけは、
揺るがないから。
もう、決めたことだから。
誰かの話を聞いた上で。
私は、信じたいことを信じる。
それだけでいいと。
そんな言葉を紡ぐ。
犬の遠吠え
夜半の月が輝く。
廻る星の下で、考えたこと。