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[詩]「雲の峰を見て」
聳え立つのは
青空の城
雲の峰
そよそよ巡る
入道雲の
知る由もない
旅の時間
湿った空気が
照る青空
変わらない
あの夏から
聳え立つ
同じに見えて
違う景色を
見ている
明日には
きっと
あの空のように
移り変わるのは
肢体の神秘
当たり前なのに
寝て起きたら
変わっているのに
自覚はない
少しずつ
別人になっていく
ねぇ
変身を恐れないで
動かすように
エレメント
囁くように
ジッパーが開く
ねぇ
伝えたいことが
あるんだ
遥か上空の
重力に逆らって
生命の木
知恵の実が
こぼれたら
腐敗した汁を
飲み込んで
さようなら
もう戻らない
雲のように
旅してたいから
汽車に乗る
湿らせないでね
だって
こんなに空は
綺麗なのだから
聳え立つのは
強い決意
雲の峰
そよそよと
消え行くように
歩きだした