「消えない傷に誓う。」(詩)
例えば、幼かったあの頃。
誰にも認められずに生きてきたとして。
誰かに傷つけられたとして。
それが過去の記憶だとしても。
どれだけ時間が傷を癒しても。
思い込みでも。
もう大丈夫なんだと、知っていても。
心の底では、怖がっている。
出来た傷から、溢れた血。
補うことは出来ても、元の血は戻ってこない。
いつかの傷は、記憶に残っている。
手は動いている。
足にも血は巡っている。
心も動いている。
泣くことだってある。
また、私は。
生きていることを確認する。
夜。
痛みで、目が冴えてしまうから。
今も、消えない傷とともに
生きている。
それはきっと。
傷を乗り越えて。
心から微笑むために。
青い春を越えて、
成長していく。
そうして生まれた不完全な自分達にしかない。
本当の強さを胸に。
どれだけ苦しんでも。
流した血が、
今を生きていく糧になるんだと。
そう信じて。
痛みに耐えて。
最善を尽くしたと、
そう思わせて。
一生、消えない傷を。
いつか。
心から誇れるように。
後悔も何もかも、
全部晴らして。
天から覗く
青空を見るために。
生きて、進み続けよう。