「焦土の意思。」(詩)
明るい部屋。
暗い部屋。
スイッチ一つで切り替わって。
きっかけ一つで暴かれて。
空間、存在、座標、位置……
今、ここに自分がいること。
思考は遥か彼方。
心の中。
自滅専用破壊兵器は
安らかに朽ち果てていく。
衝動はいずれは
鳴りを潜めて。
心も穏やかになって。
鮮やかに微笑んだ。
やがて、
喪失は「生きる糧」になる。
何処かで聞いた言葉を懐かしむ。
一見した更地の景色は
僕らを見つめて呟いた。
劣等感。
恨み、悲しみ、妬み……
積もった想いが
爆発して。
道連れにしたい炎で
誰かを焼こうとする。
----現実は、それでも無情だ。
相手の愚かさよりも
自分の愚かさを叩きつけられる。
そして、
何かが間違っていることに気付くんだ。
あの日を悔いても。
自滅専用の破壊兵器は
それでも、自らの意思だと気付く。
「変わりたい。」
その強い意思は
きっと新たな武器となる。
この世界に立ち向かうだけの
自分に宿る希望となる。
失ったものは、もう戻らないから。
償いは
進んできた道を無駄にしないこと。
例え、
許されざることをしたって。
死ぬまで愚かで
完成しない人間だけど。
面の皮厚く
きっと生きていく。
揺れ動き続ける
想い出と今を刻んで。
目の前の景色を
ただ、進んでいく。