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カナダから旦那さんの親友がやってきた話。

先日、旦那さんの親友の一人がカナダから日本に遊びにやってきた。元々インドネシアのバリに行く予定だったところを、せっかくアジアに来るのだからと私たちに会いに日本に立ち寄ってくれた。
彼が日本行きを決意したのはおよそ数週間前。直前のフライトチケットは高いだろうにと思ったが、旦那さん曰くこれが彼の旅行スタイルらしい。なんとなく面白い人がやってくる予感がした。

私は彼とは一度ビデオチャットで話したのみで、初対面で会うのは全くの初めてだった。ビデオチャット時の印象から、やや無口で真面目なインテリ系な人物を想像していたが、合流先で旦那さんの横に立っていた彼は、スポーティーな半袖短パンを着こなし、大きな瞳に大きな口でにこっと笑う爽やかで明るい空気をまとった人だった。

私たちは合流して早速、美味しい刺身のある居酒屋を求めて、大都会の混沌とした街中を歩きだした。しかし、ふと気づけば彼は大股の早歩きで私たちの遥か先を行き、それを旦那さんと私で小走りで追いかけるという、どっちが街案内をしているのかわからないというおかしな構図になっていた。また彼は口元に携帯を近づけて必死に誰か(おそらくガールフレンド笑)にボイスメッセージを送っているかと思えば、何か物珍しいものを見つけては立ちどまって写真を撮り、街中でポップな曲が流れば、一緒にそれっぽく歌ってダンスしてみるといった具合に、"THE 自由な外国人"を貫いていた。
旦那さんがそんな彼の姿を見て、私の横でぼそっと「僕も彼みたいに自由な外国人だった時代が恋しい」と呟いていたのがなんだか可笑しかった。

私と彼と旦那さんの3人の会話は基本的に英語だが、彼は英語を第二言語とする私に全く遠慮することなく、ネイティブのスピードでかつ、時に小難しい単語を使って話すため、旦那さんの通訳をはさみながら会話をしていた。
ただ私にとっては、彼が旦那さんに話すのと同じように、外国人の私にも何の区別をつけることなく話してくれたことは嬉しいことだった。

また彼は、初対面かつ外国人である私に、何の抵抗や遠慮もなく本当に親切にフレンドリーに接してくれた。彼が私の旦那さんを彼の親友として大事にしているように、旦那さんの妻である私のこともまた同じように大事にしようとしてくれている精神が伝わってきて、私たち3人が仲良くなるのに時間はかからなかったように思う。
最後には一緒に歌ったりふざけたりするぐらいに仲良くなっていた。

彼は会話の中で、幾度となく旦那さんの素敵なところを私に沢山伝えてくれて、私は本当にいい男に出会ったよ、旦那さんの親友として私たちの幸せを喜んでいるよと心を込めて一生懸命に伝えてくれた。

彼が、日本からバリに飛び立つ前夜の別れの時には、私たちに 「Thank you for having me」と大きなハグをしてくれた。特に旦那さんとは熱く強く心を込めてハグをしており、彼らの素敵な友情、そして改めて海外のハグ文化に感動した。また彼の素敵な人間性を通して改めて私の旦那さんがいかに素晴らしい人であるかを再確認し、そんな旦那さんを持てたことに幸せと感謝を感じた。

彼が観光客として純粋に日本の文化を楽しむ姿は、都会の生活に嫌気が差していた私と旦那さんにいつもと違った視点で街を見つめる機会を与え、結果的に私たちを癒してくれたように思う。
自由に誰の目を気にすることなくありたいままに異国の地でのびのびと過ごして楽しんでいる彼の姿にもどこか癒され元気をもらった。

彼は、日本の都会に疲れた私たちに、カナダからフレッシュな空気を届けにやってきてくれたような気がする。彼がバリに旅たった後、なんだか少し寂しい感じがした。と同時に、おそらくカナダには彼と同じような素晴らしい人たちが沢山いるのだろうと思うと、これから旦那さんとカナダに行くことが楽しみになった。

カナダに渡航してからのいろんな経験もここでシェアしていこうと思う。




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