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悪い円安③ なぜ日本の金利は上がらないの?

お金の専門家、【ファイナンシャル・プランニング技能士】が、お金にまつわることを、誰にでもわかる言葉で記事にします。 自分自身の勉強も兼ねています。

前回は、なぜ今こんなに円安なのか? についてお話ししました。

アメリカ(金利高)と日本(金利低)の金利の差が原因、と言うお話でした。

では、なぜ日本は金利を上げないの? についてお話したいと思います。

アメリカはこの先も段階的に金利を上げることが決まっています。だって景気がいいんだもん。じゃあ金利が低い日本は、上げるの?上げないの? が気になりますよね。

結論から言うと、日本は金利を上げられないのです。

なぜ?
→お給料は増えていないのに、物の値段だけが上がる不景気だから。
金利は好景気に上がるものなのです。セットで覚えておきましょう。

そんな中、日銀による連続指値買いオペが行われました。
何それ? 手術?
FPの勉強をする前なら、1000%理解できない言葉でした。
                   
連続で何したの?
→日本銀行が金融機関から国債(国の借金)を買い入れました。
手術はしていません。分かってるって?
オペ=オペレーション(操作)の略です。

指値って?
→利回りを指定することです。

利回りって?
→投資した金額に対する収益の割合です。

なぜ指定するの?
→指定することで、金利が指定した以上にはなりません。
=金利が上がらない。

今回日本銀行は、3日間連続して合計2兆円を超える国債を買い上げました。
お金のプロは、これで分かったそうです。

日銀、金利を上げる気はないな、と。

日本は金利を上げない。アメリカはまだまだ上がる。
金利の差はさらに開くよね。それならドル買っておこう。
と、お金のプロとお金持ちたちが、一気に円を売りドルを買ったために、今回大騒ぎするほどの円安になっているのです。

では、どうして日銀は金利を上げないの?
→景気が悪いからです。

最初に戻りましたね。

今、物の値段が上がっているのは、世界の情勢不安による原材料の値上がりが原因です。景気が良いからではありません。
好景気で物価が上がれば、じゃあ金利上げますよ! となりますが、今はお給料や需要の上昇を伴っていない物価上昇のため、金利を上げることができないのです。

物価は上がっているのに景気は良くならない。だから金利を下げましょう、となるのです。

今、金利を上げたら景気は後退します。金利を下げるとさらなる円安。
日本銀行的にも、どうにもできない状況になってしまっているのです。
どうにかしてよ… と思いますよね。

どうにかしてくれないのなら、自分のお金は自分で守らないといけません。
じゃあどうする? を、次回お話したいと思います。


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