韓国のシンガーソングライターDEANとは一体誰なのか?Pt.2

パート1ではDEANのプロフィールや、デビューしてからのあれこれをざっくりまとめたものを投稿しましたが、パート2ではDEANが主軸となって活動していたかつてのクルーについて書いてみようと思います。

Club Eskimoとは


このクルーは2015年にDEANとMillicが主となり結成されたアーティストクルー。

既に日本でもこの時期にClub Eskimoが好きなコアなファンは居て、Club Eskimoについての日本語の記事を見たこともある。

8年経った今、改めてこの伝説のクルーについてまだ知らない人に知って欲しいと思った理由が、当時はアンダーで個々の名前は知れ渡っていなかったアーティスト達が、今では多くの人の目に留まっているからだ。

簡単にメンバーを紹介する。

◯ DEAN
◯ Millic
◯ Crush
◯ offonoff(Coldeと0channelで構成されたデュオ)
◯ RAD MUSEUM(aka Camper)
◯ 2xxx!
◯ MISO
◯ Punchnello
◯ CHEKPARREN(現DAEHEE)
◯ Jusen(現Marlden)

これだけ見ても、ピンと来ない人も多いはず。
Club EskimoはDEANとCrushのクルーだと思われがちだが、実はこの2人が軸となって結成され、後にスカウトされたのがCrushというわけだ。


DEANとMillicは元々LAで音楽作業をして友達になった。

今ではMillicはSHOW ME THE MONEY8に出演したプロデューサーという認識が強いのではないかと思うが、実はそれ以前にこのようにクルー活動してたDJ兼プロデューサーだ。

Millic

このクルーは90年生まれで、音楽的趣向がよく合うメンバーで構成された。

メンバー紹介を全員分するよりも、簡単に、現在どのように活動しているのかをまとめようと思う。

you.will.knovvというレーベルに所属しているDEANは、このレーベルの創立者でもある。
Club Eskimoの半分のメンバーが、現在DEANの後をついていくかのようにこのレーベルに所属している。

元々グラフィックデザイナーだったRAD MUSEUMは、歌まで歌える多彩なアーティスト、このクルー唯一の女性シンガーMISO、2xxx!とDAEHEEはトラックメーカー、Marldnは多様な楽器が得意なだけでなく、彼もまた歌が上手いため昨年初めて自身のアルバムを出した。

RAD MUSEUM
MISO
Marldn

※今回はyou.will.knovvについては触れないので、検索をかけてみてください。


Millicは2020年にPAIX PER MILというレーベルを設立した。

そこにはoffonoffのDJ兼プロデューサー、0channelも所属している。

Crushは所属した当時から名が知れていた。

Crush

MillicとCrushの仲良し写真は検索をかけると沢山出てくるので要チェック。

Crushはもう、言うまでもない知名度なので今回は省略させてもらいます(笑)


offonoffは上でColdeと0channelで構成されたデュオだと書いたが、元々YG所属だったEPIK HIGHのTabloが設立者であるYG傘下のHIGHGRNDというレーベルの所属だ。

左0channel  右Colde

HIGHGRNDにはMillicとPunchnelloも所属していたが、Tabloが2018年に解体した。

その他の有名なアーティスト達でいえば、HYUKOH、CODE KUNST、The Black Skirtsなどだ。

もしも今でもHIGHGRNDが実在していたとしたら、とんでもないことになっているだろう。

個人的にクルーの中でもDEANとoffonoffを主に好んでいたため、Coldeが独立し、レーベルWAVYを創立後もColdeの事を追っていたのだが、HIGHGRNDが無くなった後にoffonoffとしての活動は一切なく、本人たちが”解体した”と口にしたことこそないが、実質解体したのではないかと見ている。

Colde

今でもColdeのインスタグラムのユーザー名には”Colde/offonoff”と記されているが、0channelの方は活動名をEOHに変え、Millicのレーベルで音楽活動をしていることもあり、2人が交わることはもう………

ファン界隈では2人に何かがあったのだろうと見ている人が多いが、アーティスト本人の口から何もないため、迷宮入りである。


最後に、今では1番ホットなhiphopレーベルAOMG所属のPunchnelloは、このクルーの末っ子で、SHOW ME THE MONEY8の優勝者である。

Punchnello

SHOW ME THE MONEY8といえば、Millicもプロデューサーとして出演していたわけだが、MillicはPunchnelloを優勝へ導いた優勝プロデューサーの1人。

左Punchnello 右Millic

末っ子でよく可愛がられていた印象。

これも個人的な意見だが、PunchnelloのラップスタイルがClub Eskimoの雰囲気にとてつもなく合っていた分、AOMG移籍が決まった時は衝撃だったのを覚えている。

AOMG所属になりリリースしたアルバムのスタイルは今までのPunchnelloとは全く違ったが、実力がある分、多様なジャンルを上手くこなしていて流石だった。


ここまでで説明を省略したメンバーも多いが、私はあのClub Eskimoがそれぞれ別の場所で、アーティストとして活躍しているとは想像すらしていなかった。

それと同時に、ますますDEANの才能を見つけ出す、これもある意味”才能”に惹かれたし、もうそんな日は訪れないとしても、またこのメンバーで再会してインスタグラムに写真が上がればと願う。

MillicがSHOW ME THE MONEY8に出演時、Club Eskimoについて触れた回があった。

その時、かつてこんなクルーがあった。と過去の思い出として話をしていたのだが、その瞬間にClub Eskimoは解体してしまったと言うことを悟った。

確かにアンダー時代にアツかったクルーは他にも沢山あるが、それぞれアーティストが人脈を広げるにつれ、共に音楽する仲間も変わればいつまでも同じとは限らないだろう。

Club Eskimoはなくなってしまったが、それ以降新たに登場したyou.will.knovvは、Club Eskimoの延長ではなく、DEANが新たに生み出したアイディアだと思う。

Club Eskimoの公演動画は、一部削除されたものも多いが、ありがたいことに当時のファン達がまだYouTubeに残してくれている。

その動画で見える彼らの姿は、決して商業的じゃなく、ただ仲間とファン達と一緒にクラブで音楽を楽しむような様子を感じ取れる。

それが成立する1番の理由はやはり、アンダーグラウンドだったことなのではないか。

既に芸能人として活動していたメンバーもいるが、自分の立ち位置に振り回されることなく、ただ好きな音楽を好きな仲間達とお酒を交えながら楽しむ、その姿に当時韓国のアイドルしか知らなかった私は衝撃を受けた。

解体した今でも、自分の中であのクルーを越す集団は居ないし、あの音楽達に出会えたことに感謝している。


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