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藤井風と静謐さと。


すっかり朝晩は涼しくなり
”夜が秋を呼んで 私は旅に出て 素敵な出会いだけ 待っていて その日まで”
な秋の気配を感じるこの頃。
ですが、まだまだ俺らの夏終わらんくね? 
と言うことで、今日も飽きもせず藤井風さんの真夏の日産スタジアムライブ YouTube動画を観ています、私。

とは言いながら、私 決して盲目的なファンではないと自認しています。
何故かと言うと、
藤井風さんの楽曲を
①好きな音楽のほんの一部として楽しんでいる期間
②夢中でひたすら追いかけ漁る期間
を行ったり来たりすることがあるからなんです。

冷静に俯瞰で見ていることの方が多いのに、急に始まる藤井風に夢中モードに入るともう抗えない。
不 思 議 。
(曲先行のファンなので、SNSのゴタゴタとか本人の私物とかにあまり興味がないのです。)
これは、ファンあるある?オタクあるある?なのかどうなのか。
自分の好きの熱量、その揺れ動く変化を疑問に思っていました。
何故、突然 喉の渇きを潤すが如く藤井風を必死に摂取しまくるのか。

で、最近 思ったこと。
私に限ってなんですが、これは心の隙間がちょっと空いた時(渇いた時) に藤井風の音をひたすら求めているんじゃないか…と。
何となくですけど。
私が今まで好きになってライブに行ったりCDを買ったりしていたアーティスト(国民的某バンドや国民的某ソロアーティスト)とは違うハマり方をしていると思うのは、何故か。


そう常々思っていた時に腑に落ちる気づきがあったのです。
日産スタジアムライブのYouTube動画を観ていた時のこと。
その時は、一曲目 summer grace の演奏の後にステージまで移動する間の映像に注目してました。
観ていたのは Feelin’ Go(o)d MVでのガイド役の風さんが流れるイントロに合わせた動き。


(心の呟き↓)
ほほぉーーガイドの風さん。
ここでも ずーっと祈っているね。
手の動き、視線の先、声、その全てがその場にいる人、観ている人の為に祈ってない? そう見えるな。
あと手が綺麗だな。

         藤井風YouTubeより


そうか。
そうだよね。
彼はずっと前から祈っていたもん。
歌詞を見れば祈りを歌に込めてるのは明らかだし。
ってことは、心の隙間にその歌を嵌めて気持ちよーくなっているのって。
その祈りを感じたい(いや必要としている)からなのかな。
そして摂取した後、潤った後は前よりいい気持ちになっている。もしくは、平穏な気持ちに戻っている。
決して、「推しがいれば私たちはハッピーー」なんてどこかのコピーみたいなポジティブな感覚ではない。
どっちかというと、普通の平穏な情緒に戻してくれるような感じ。
掬い上げてもらってる感じ。



ここで“祈り”とは何か改めて、調べてみると。

祈り(いのり)とは、宗教によって意味が異なるが、世界の安寧や、他者への想いを願い込めること。利他の精神。自分の中の神と繋がること。神など神格化されたものに対して、何かの実現を願うこと。

祈り - Wikipedia

なるほど、なるほど。
自分の中の神、これは藤井風がいつも伝えてくれているものではないか。



思い返せば、私が藤井風を初めて浴びた2023年1月4日。
LOVE ALL ARENA TOUR の福岡公演初日。
一曲目の”The sun and the moon”を弾き語る藤井風さん。
その姿を年甲斐もなく感動いっぱいの(多分)乙女の表情でマリンメッセ福岡のスタンド席から観ていました。
言葉にすると安っぽいのかもしれないけれど、もうねキラキラしてたんですよ。
キラキラ。
風さんを纏う空気というか、ピアノの旋律に包まれた会場中が。

清らかな、
そう 静謐 とも言うべき清らかさ。

[静謐]静かで安らかなこと。世の中が穏やかに治まること。

その肌で感じた安らかな感触をはっきりと覚えています。
なんて穏やかな存在なんだろう。
この人は。

あの 静謐さ 溢れる空間で、きっと歌いながら祈っていたのではないかなと思わざる得ない感覚でした。


音楽の起源は諸説あるが、このようにさまざまな思いを表し、生老病死や労働、日々のくらしの苦しみを和らげ、自分の力を超えた自然との折り合いに向けて神仏に祈り、さまざまな思いを伝え、交わる、こうした表現行為が音楽を生みだしたものと思われます。   

”音楽の起源”より

音楽の起源を知ると、彼の曲と歌声、その存在から感じるものが “祈り” と言うのはあながち間違いではないとやっぱり思うんです。
祈りは音楽。音楽は祈り。


私は特定の信仰や宗教を持っていません。
ですが、そこは日本人。
お正月や各行事(七五三など)では神社に参拝。クリスマスは何となくお祝いムードになるし。
窮地に陥れば何かわからぬ神様に心の中で祈ったりする。
神社仏閣も教会も訪れるのは好き。
八百万の神という対象を大切にすることは小さい頃から教わっていたように思う。
なので、祈りもすれば神様〜なんて思ったことは何度も。
実は身近な祈り。


かく言う私が、本当に日常の中で “祈り” を必要とする時って、一体いつなんでしょう。
例えば息苦しさを感じている時、不条理さや不甲斐なさを感じている時、寂しい時、感謝したい時も。
そんな時にふんわり包んでくれる、ぽっかり空いた隙間を埋めてくれるもの、癒してくれているもの。
それが、私にとって藤井風さんの楽曲なのかもしれません。



最後に、ここまで読んでくれているあなた。
ありがとうございます!
藤井風の曲が好きでも、歌声が好きでも、顔が好きでも(綺麗だもんね)、髭が好きでも(髭好き派いるよね) 何でもいいんです。
私は勝手に藤井風ファンは仲間だと思っています。
兄弟姉妹、家族、ズッ友たち。
私たち、風さんの音楽(祈り)を感じられて幸せだね。
信じられる音楽を手にとって耳で感じられる。
この世界がどんなに酷くても、残酷でも。忙しくてどうかなりそうな時も、辛い時も、心細い時も救ってくれるあの楽曲がある。

なんて、ちょっと美味しいお菓子をつまみながら呑気に書いてます。
BGMはFeelin’ Go(o)d 。
今日も素敵な音で 寄り添ってくれてありがとう、風さん☻



All that I'm feelin' now is love

         藤井風YouTubeより

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