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無関心オットと戦うヨメ!⑮〜俺様すぎるオット〜

前回、料理へのオットの失言について書かせていただきました。


今回も少しだけ料理に関連したお話です。

若いくせに常に疲れていた私


当時私は運転免許はありましたが車はなく、また、彼は実家住まいでした。
付き合い始めてからオットはいつも、私のアパートに来ていました。

その頃の私は

わざわざオットさんから会いに来てくれている!

という感覚で無邪気に喜んでいました。
(花畑うふふ期の頃ですね)

オットの仕事は暦通りの休みだったのに対し、当時の私の仕事はシフト制の夜勤だったので、休日がオットとかぶる日か、夜勤明けしか会えませんでした。

私の勤務は今の時代なら絶対アウトなスーパーブラック激務でした。

栄養ドリンクがぶ飲みしてた。若いのに。


朝10時出勤とは名ばかり、タイムカード打刻の定時1時間前には出勤しないと、時間毎に決められた仕事が間に合わない状況でした。 

昼食、夕食は立ちながら早食い出来ればいい方で、2食とも何も食べられないなんてよくありました。

仮眠に至っては「仮眠?なにそれ美味しいの?」状態。労働基準法に違反してない事探したほうが早い!といった漆黒の職場。

求人誌には25時間勤務(内仮眠と休憩あり)と謳っている勤務でしたので、翌朝の11時が定時でした。
この表向き定時となっている11時にとりあえず一度退勤のタイムカードを打刻させられるものの、定時に上がった人など一度も見たことはありません。どんなに仕事が早いベテランの先輩さえ定時内にあの仕事量を終えるのは無理です。

3,4人分の仕事量を1人でやる何でも屋さんだった。


正社員だったので時給ではありませんでしたが、タイムカードを定時にきっちり打刻させられるので残業代は全くもらえませんでした。

勤務翌日の12時〜13時頃(繁忙期だともっと遅い) に仕事を終え、フラフラ朦朧としながら帰宅。というのが通常コースでした。

それ故に当時の私は若いくせにいつも疲れていたし、常に眠たかった…。

こちらの状況などお構いなし


そんな状態だったので、もちろん夜勤明けは
眠い!疲れた!今すぐ寝たい!寝ても寝ても足りない!疲労感残ったまま次のシフト!

といった状況。

オットには仕事の話もしていたのでもちろんそういった職場環境であることを彼は知っていました。

しかし驚く事にオットはいつも、夜勤明けと知っていて普通に今から行くと電話してくるではありませんか。

帰宅後は少しだけでも寝たかったので、

「夜会わない?」

と提案すると、決まって

『飯は?』

と返ってきます。

この場合の"飯は?"は、
夕食どうする?どっか食べに行く?の意ではなく、飯用意出来んの?と同義。

この場合はシンプルで、
疲れてるから無理だと答えた場合、じゃあ今日はやめとく(会うのを)となり、
作れると答えた場合、じゃあ行く。となるのです。

あんた何様?ですね。
お前の家政婦じゃねーし!
と、今なら言いますけど♡

オットはよく、あまりお金を使いたくない、とケチくせーことを抜かしやがっていたので、いつも私が作ってました。
この時も、食材費払うの私だけど?料理ってガス代もかかるよ?と少しモヤモヤしていましたが、いちいちお金のことを気にしてる女だと思われたくなくて言えませんでした。

お花畑うふふ期な私は、
だって会いたいもんなぁ。作るか…。
と、襲い来る眠気と白目で闘いながら、慣れない料理を頑張っていました。

オットと付き合ってから料理をするようになった当時の私のような初心者がおかず数品作るとなるとまず
レシピ検索→買い出し→調理
ここまででかなりの時間を要します。
午後に帰宅したあと、夕食の時間に間に合わせるとなると、結局寝れません。

それでも頑張って頑張ってフラフラになりながら作った料理が、前回の記事のような失言や、暴言吐かれたらどうですか!
じゃあお前にケチャップかけたるわ!
って感じですよね♡

が、当時の私はなーんにも言えずに戸惑って傷つくだけ。

失言しくは良くて無反応、という最悪なノーリアクション野郎に、私は健気に毎日料理を作るのでした。
(結婚もしてねーのに!)

定着した思考は変えられない


オットは私に会いたいとか会いたくないと言う以前に、付き合ったらいつも一緒にいるもの、と言う固定観念があったように思います。交際が始まった時点から、それは彼のルーティンとして日常に組み込まれたのです。

アスペルガー症候群(以下AS)の人は、一度ルーティン化した事はどんな状況であろうとそれを実行しようとする特徴があります。

今回の場合は、彼女の家に行き一緒にご飯を食べ、数時間一緒に過ごす、次の日がお互い休みなら泊まる。
といった一連の流れみたいなものがあり、その流れの中のどれかが欠けると(今回の場合夕食)もう彼の中でそれはルーティンとして成立しなくなってしまい、それを実行できないのなら選択する意味がなくなるのです。

ASであるオットは、何らかのイレギュラーなことが起こり、そのルーティンを遂行することが困難であったり、日常の変化を強いられる事に対する抵抗がとても強い人です。

夜勤明けであると伝えてるのだからわかってくれるだろう、と思って敢えて何も言わなかった私。それが一番よくないことでした。

相手の状況を鑑み、察するということが何より苦手なASオットは、私が疲れた顔をしていても、眠たそうでも、言葉にしない限りどうして欲しいのかわかりません。

夜勤明けで疲れてるから少し休んでから夜に会いたいな。
でも夜ご飯作る体力までは残ってないから家で食べてきて欲しい。
ご飯が用意出来ないと知った後にじゃあやめとくって言われたら、私は食事作れなきゃ会う価値ないの?と悲しくなるからやめて欲しい。
そして私が料理を作った日は、半分でいいから食材費負担して欲しい。頑張って作ったのに無言で食べられたら悲しい。嘘でもいいからありがとう、おいしいよ、と一言言って欲しい。(本当は自発的に言って欲しいけどそれは不可能なので妥協)

とはっきり言っていれば、オットは普通にわかった。と言ったでしょう。
指摘され初めて気づくのです。言われるまでそんな考えなど1ミリも頭にない人間に察して欲しいと願うのは不毛です。

でも、彼がASだなんてわかっていなかったので当時の私は、彼はものすごくドSな俺様なんだと思い込んで、ただモヤモヤするだけでした。

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