実写版「耳をすませば」 俺は天沢聖司を許さない


2022年10月 実写版「耳をすませば」が公開されました。

ジブリ版「耳をすませば」の大ファンの自分にとっては大ニュースです。

高校時代に何度も何度も繰り返し見続けた「耳をすませば」。1番好きなジブリ映画です。

そんな「耳をすませば」の10年後を描くこの作品は公開を知った時からすぐに見ることを決めました。

そして本日10月16日(日)、休日の朝一番の回に映画館に行きました。

すごく混んでいるかと思いきや、埋まっている席は全体の1割ほど。カップルや女性1人が多い印象です。男1人は自分だけでした。

※ここからネタバレあり

結論、実写版「耳をすませば」は見ている間ずっと不安を感じた映画でした。


月島雫と天沢聖司にはうまくいって欲しかったのです。

そりゃイタリアと日本の遠距離恋愛で、中学生から始まる初恋の物語です。
現実的に考えれば、お互いのすれ違いで別れてしまうことでしょう。

だとしても「耳をすませば」ではうまくいって欲しかった。
夢の原石を磨けば何者にもなれると語ってくれたジブリ版は僕の人生に大切なメッセージになりました。

でも描かれるうまくいかない現実。

出版会社でうまくいかない月島雫。
イタリアで順調に成長している天沢聖司。

天沢聖司にはイタリアで女もいるじゃないですか。

ふざけんなと思いましたね。

こんなにも苦しんでいる月島雫を放っておいて、天沢聖司は何しているんだ。

月島雫が天沢聖司にイタリアまで会いに来た時も、はっきり月島雫の問いに答えない天沢聖司。

クソ野郎かと思いました。

10年間も曖昧な関係を続けて、自分にはイタリアに女がいる。月島雫が会いに来てもどちらにもはっきりしたことを言わないことに腹が立ちました。

物語は、このまま終わってお互いの人生を歩んでいく。

このような形で耳をすませばが終わるのかと思いました。


こんな現実的なことは求めていなかった。
耳をすませばには夢を見せて欲しかった。

そんな思いで見ていました。


しかし、物語は急展開を迎えます。

天沢聖司日本に戻ってる?
大人だし過去の回想じゃないよな。

中途半端な手紙出しやがって今更何しに来やがった。
もう雫は次進もうとしているんだよ!

おいおい自転車こいで、雫の家の前まで来て何なんだ!

何が奇跡だ!
車乗ってこいよ!
25歳で二人乗りしてんじゃねーよ。

朝もやを見に行くんですね。
見て何を伝えるんですか。

え、プロポーズ???
日本を拠点に活動する???

おい天沢聖司!
お前どんだけ人の人生振りまわしているんだよ。
サラにはちゃんと伝えてきたんだろうな。

これ以上人の人生振りまわしたら許さねーぞ。

俺は月島雫と天沢聖司を応援したい。
だからこそ、これまで10年間待たせた報いはしっかり受け止めろよ。

どんだけ待たせたと思っているんだ。
自分はチェロの技術を学んで周りが見えていなかっただろうが、その間に月島雫はずっと待っていたんだぞ。

プロポーズでOKもらったからって、そのまんま全てうまく行くと思うなよ。

ちゃんと雫と話せ。


制作に関わった皆様、「耳をすませば」を実写化してくれてありがとうございました。

中学生で止まっていた物語の先が見られて本当によかったです。

思うところは沢山あります。
大人の事情でそうしなければいけなかったこともあるでしょう。

上映中、ずっと不安でありましたが、「耳をすませば」ファンの一人として、ハッピーエンドにしてくれたことに感謝申し上げます。

これからもイチ「耳をすませば」ファンとして二人のことを応援したいと思いますのでどうか、続編があったとしても夢を壊さないでください。

不安にさせないでください。

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