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盲目整体師のサポートに最も必要なこと

想像してみてください。
あなたは、真っ暗闇の中にいます。
目の前も、足元も自分の手も見えません。
頼りになるのは音と手触りだけ。

想像してみてください。
あなたは目を閉じて電話をしています。
目を開けることはできません。
メモや資料を見ることもできません。
頼りになるのは自分の耳と記憶力。


ごあいさつ


初めまして。
盲目の整体師、高野をサポートしているささきと言います。
高野は視力0.00で全盲です。
私は、ガイドヘルパーの勉強などはしたことがありません。
視覚障がい者の高野と過ごす日々の生活の中で、
気づいたこと、教えてもらったこと、
工夫していること、などの記録ができたらいいなと思っています。

視覚障がいの方でも、見え方も様々ですし、
お仕事や性格などもそれぞれだと思いますが、
一つのケースとして、知っていただければ幸いです。

サポートに必要なこと…それは・・・

日々、高野をサポートしていて
これがいちばん必要だ!と思っていること。
そして、それが時々、面倒くさかったり難しかったりすること。

それは・・・・
「すべてを言語化!
これに尽きます。

すべてのことを言葉で説明するということ。
これは簡単なようで、難しく、エネルギーが必要です。

高野は私の右腕に左手でつかまり、右手で白杖を持って歩きます。
階段や段差など、障害物や危険があったら
「階段があるよ!」「段差があるから気をつけて!」など
警告をして歩くのですが・・・

まだ一緒に歩くのが慣れない頃、
「あっっ!・・・」と高野がガクンと転びかけたことがありました。
原因は・・・
マンホールの横のちょっとした、道路の「盛り上がり」でした。

注意を呼びかけなかった私が悪いのですが、
そのとき、
「なんて人は無意識に視覚を使っているのだろう・・・」と気づきました。

何しろ、今までそこが「つまずきポイント」だとは
私は思ってなかったのです。

毎日、私は、その道を歩くときに
「無意識に」その段差を目で見ていて認識し、
「無意識に」つまずかないように
歩いていたのだ、ということに気づきました。

自分自身がそのことに気づかないと、
目が見えない人に「気をつけて!」ということはできません。

目が見えない、ということは
「暗闇でのハンズフリー電話」??のようなものではないかと
私は想像しています。

自分自身がよくわかっていない中で
サポートしていくことは、
たいへんなことももちろんありますが、

それよりも
「こんな風に工夫しているんだ~」とか
「そんな苦労が・・・」とたくさんの発見があったり、
「えっ、どうしたの!?」と言いたくなるようなことも起こります。

また少しずつ書いていきますね!




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