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【地域連携】事例検討会のご報告

こんばんは、都市型地域医療研究所の小原です。
今回は芳賀・小原がホウカンTOKYOクリニック主催の事例検討会にて、地域包括支援センターの方、ケアマネージャの方とともに事例検討をいたしましたので、内容の一部をご報告します。

この勉強会は2023年10月20日に開催いたしました。

この事例検討会では、どの程度の在宅ケアが入っていたのかの質問が検討の中で多く話されていました。
このご家庭でのケアは訪問介護・訪問看護・訪問診療のみ。最期の時間をご夫婦で一緒に過ごした方がいいかなと思い関係者も自宅で二人で過ごす時間を多くしたらいいかな?でも寝たきりだけどだんな様をみている奥様には負担が大きいかなと不安が日々ありました。

ケアの専門家からのアドバイス

\ケアの専門家からはこの地域ならではのアイディアを頂けました/
「もしかしたら、認知症の専門のあそこのデイサービスに行けば旦那様の受け入れも良好で、ご自宅での介護負担も減って自宅での生活を長く続けることができるかも…。送迎範囲だったら頼んでみてもいいかも。」
「この地域だと、病院や身近な施設のショートステイの利用はだんな様の疾病の重症度と認知症の程度から中々お断りされそうな旦那様の状態だけども、ちょっと足を延ばして有料老人ホームのショートステイ等のお泊りの利用をしてみることも検討に入れられるかも!スタッフも数も多く、ケアが充実しているところも多いですよ。」

医師の芳賀からの振り返り

ホウカンTOKYOクリニックの事例検討会では、私からテーマをきめてレクチャーするのではなく、参加していただいたみなさんのディスカッションをお聞きし、その中で気になったことについてミニレクチャーをしています。
今回のディスカッションでは担癌患者さんの病状の評価において、末期がん、進行がんの定義があいまいで、ディスカッションがかみ合っていないな、とおもわれる場面がありました。末期がんは余命が幾ばくも無い状態を指し、進行がんは局所を超えて、周囲や遠隔に浸潤、転移している癌をいいます。進行がんだからといって、末期とは限りませんし、完治が望める場合もあります。逆に言いますと、末期がんの場合はすべからく進行がんといえるでしょう。末期がんと診断した場合は、患者さんの最期をどのように考えていくか、関係者、ご家族、ご本人も含めて話し合っていくことが望ましいですが(ACP)といいます。進行がんの場合は、現在の治療に集中したい、という場面も多くありますし、ACPを必ずしもはっきりさせておかないことも多くあります。このように用語ひとつにも大きな意味がある場合もあります。私も再確認になりましたし、勉強させていただきました。

ホウカンTOKYOクリニックでは、地域の医療と介護の連携職種との勉強会を毎月1回開催しております。ホウカンTOKYOクリニックを開設して1年経ち、地域の皆様のお力を借りながらここまで来ることができました。今後とも、地域の皆様との連携強化ができればと嬉しいと思い、今後も継続して勉強会を続けていきます。

都市型地域医療研究所では、ホウカンTOKYOクリニックにて開催いたしました勉強会のご報告・共有を行います。
今後ともどうぞよろしくおねがいいたします。


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