吹奏楽団に馴染むのに時間がかかった
そういえば、私が最初に入団した吹奏楽団に馴染むのに時間がかかったなぁと思った。
入ったばかりのときは、ユーフォは私1人だったというのが大きかったと思う。
チューバの男の子はいたけど、私とはだいぶ歳が離れていたし、彼は人とフレンドリーに接するタイプではなかった。
寂しい思い
最初は、練習前と練習後の時間に割と寂しい思いをした。
みんな仲良く話しているのに、私は誰とも話をしないし、声をかけてくれる人もいない。
練習終わりにみんなガヤガヤと楽しそうに話をしていて、私はポツンとやることもなく立っていて。
もう片付け終わったし、早く帰りたいし、手持ち無沙汰だから先帰ってもいいかなぁ、と思いつつ、みんなが帰らないのでなんとなく帰りづらい。
あるときは、もうどう思われてもいいや、 と開き直って、挨拶もせず1人で先にさっさと帰った。でも、そんな私を誰も気に留めることなく、やっぱり孤独を感じた。
家事とか仕事とか、他にやるべきことを放り出してまで、ここに居る必要があるのか?と思う。
時間がかかった
ある日、優しく声をかけてくれたクラリネットのお姉さん。
15歳くらい年上の人で、名前を聞いて、忘れないようにと名前を頭に刻む。
次の練習のときにも少し話すが、お姉さんには友達がたくさんいる。
最初の頃は、一度の練習で言葉を交わした人は数えるくらいという日々が続く。チューバの男の子と事務連絡だけ話して終わり、とか。
なのでやっぱり孤独だった。
でも辞めなかったのは、私がいい大人で、友達がいなくてもその場にいることができるようになったことと、友達がいない居心地の悪さ以上に、合奏ができる喜びが大きかったからかもしれない。
エキストラさん
数ヶ月後、ユーフォのエキストラさんが来た。
私と同年代の優しそうな女性で、面白い人でもあったので意気投合し、その人と話して過ごすようになった。
このときは寂しさもなくなり、楽しく過ごせるようになった。
その当時はエキストラさんの立ち位置なるものを知らなかったが、定期演奏会が終わるとその人はいなくなり、また寂しくなった。
新入団員さん
その後、私が入団して1年くらい経ったあとに、ユーフォの新入団員さんが入ってくれた。
同年代の女性でとても良い人だったので、私達は仲良くなった。
新入団員さんが寂しい思いをしないようにと色々と気を使った。だけど、新入団員さんも少しずつ自分で輪を広げていっていた。
楽団仲間と食事に行ったり、練習外で付き合いが始まったのは、入団して1年以上経ってからくらいだったように思う。
よそ者?
私がいた楽団では、団員の入れ替わりも多かった。
だからその人が定着するまでは、「よそ者」みたいな扱いで、他のパートの人が話しかけてまで仲良くなろうという意識がないのかもしれないと思った。
新しい人と話すのは、その人がどんな人かわからないから勇気がいるし、気も使うし、面倒でもある。
定着しないですぐ辞める人と仲良くなっても仕方ない、ということだ。
また、若い子なら話しかけやすいし、話しかけたいと思うのかもしれないけど、私みたいなそこそこ歳をとった人には話しかけにくいのはあると思う。
他人に関心がない?
あと、みんな自分のことばかりで、他人のことなど関心がないのかな?という気もする。
すでに仲の良い仲間と、その場でなんとなくワイワイと過ごせればいいのだ。
仕事ではないので、新入団員さんを定着させようという意識も必要性もない。辞めてもまた違う新入団員がやってくる。
同じパートなら利害関係があるので、仲良くしないといけないが、別のパートの新入団員とあえて仲良くする必要はない。
気にしない
私の場合はなんとなく馴染めるまで1年以上かかった。
基本的にパートの人や利害関係ある人以外は、他人には興味がないので、話しかけてもくれないし、私がさっさと1人で帰ったとしても関心がない。だから気にせず思うまま振る舞っていればいい。
吹奏楽団に友達はいなくても、家族もいるし、楽団外の友達もいるし、職場の仲間もいる。
最初こそ孤独で嫌だったけど、6年もいたら送別会をしてくれる仲間もできた。(ちなみに歓迎会はなかった)
そういう意味で続けて良かったかなと思う。