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ローンとクレジット

人生の可能性を広げるお金の専門家
ファイナンシャルコーチの佐藤ななみです。

熊本日日新聞社発行の生活情報紙『くまにちすぱいす』で、お金に関する記事の執筆を担当して23年。ここでは、紙面でお答えした家計相談の中で、文字数の都合で説明しきれなかった用語やポイントについて触れていきます。
名付けて『はみ出し☆すぱいす』張り切って参りましょう♪


今回は、9月6日付(第742号)のご相談で登場した「車のローン」について深掘りっ!
※ご相談者様に了解をいただいて記事をご紹介しています。


さて、ご相談内容 ↑↑↑ をよ~く読んでいただくと、車を購入するために借りる資金について「銀行ローン」という表現を使っていることにお気付きでしょうか。
実はコレ、意味があってこのような書き方をしています。
というのも、借入金を利用して車を購入する方法はローンのほかにもあるから。そう!販売会社を通じて契約するクレジットです。

まあ、日常会話の中では、クレジットで購入したものであっても
「ローンを月々〇〇円返していて…」
といった表現をしているなんて、よくあること。あまり目くじらを立てる話ではありません。ですがローンクレジットって、厳密にはしくみの異なるものだって知ってました?
では、何がどのように違うのでしょうか。。

1.ローンの場合

銀行など金融機関から資金を直接借り入れ、その資金を販売店に一括で支払って車を購入。その後で、借りたお金に利息を付けて金融機関へ分割返済する方法がいわゆるローンです。
資金の貸借については、金融機関とあなたの二者間の契約(金銭消費貸借契約)となり、代金を支払って引き渡しを受けた時点で、車の所有権はあなたに帰属します。
このとき、車検証の「所有者」欄には、あなたの名前が記載されます。

ローンの場合


2.クレジットの場合

一方クレジットは、販売店から車の引き渡しを受けたあなたに代わって、信販会社が代金を立替払いしてくれる方法です。
その後あなたは、立て替えてもらった金額に手数料を上乗せして信販会社へ分割返済します。
ここでは、販売店・信販会社・あなたの三者間の契約(立替契約)で、立替金の完済までは、車検証の「所有者」欄には原則として、販売店あるいは信販会社の名前が記載されます。

クレジットの場合


どちらを選ぶ?

では、どちらを選ぶか?ですが、これについては一概には言えないところ。
一般的傾向をご紹介しますので、以下を踏まえて情報収集していただけたらと思います。

≪一般的傾向≫
☆銀行ローンの方が、返済期間を長めに組める傾向あり
☆一部の金融機関では、団体信用生命に加入できるマイカーローンを取り扱っており、死亡・高度障害やがんの診断で返済不要となる商品もあり
☆クレジットの場合、販売店独自の優遇金利が設定されるケースもあり
☆クレジットの場合、途中で一括完済する場合に手数料が生じるケースあり
☆残価設定クレジットを利用すると、より安い負担でハイクラスの車に乗ることができる可能性あり

という訳で、最終的な判断には、
☆資金はいくらぐらい必要?
☆何年で返す?
☆金利・手数料は何%?
☆優遇の適用は?
☆総支払額は?
など、実際に利用可能な選択肢について、具体的な条件を全て並べた上で比較検討する必要があるかと思います。


以上、参考にしていただけましたら幸いです。
今日もお読みいただきありがとうございました。

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