貴女へ②

今日は貴女とお別れをする日

昨日ね、一緒に行った場所に行きたくなって
あそこの海岸へ行ってみたんだ
久々に学校の横の道を走って
間近に見える海岸線にワクワクして
こんなに綺麗だったっけ？って一人、感動してた

あの海を眺めるのが好きだった
何も考えず、ひたすら眺めているだけで幸せだった…

砂浜を走るのはトレーニングになるって
ただ単に行きたかっただけなのをこじつけて
ちょっと地味な夏服を着たまんま
海に行ったね

細いのに、大食いで
どこにそんな量が入るの？ってびっくりして
一度、大量に出て来るお店で、注文したら一つ3人前くらいの量が出て来て旦那と一緒に大笑いしながら食べた事があったね

貴女の家に泊まりに行った時の夕飯は
今ちょっと知られている
どさんこの「焼肉定食」
「ラーメン屋さんなのに？」と言う私に
「いいから食べてみ？上手いんだって！」と
あの時のドヤ顔を思い出した…
確か同級生の家だったんだよね
あの美味しさが30年以上も続いていて、今頃
口コミで伝わってくるとか
凄い事だよね…

唯一貴女は旦那との馴れ初め〜結婚するまでの
エピソードを知ってる人
普通に2人で会うとなっても一緒にご飯に行けるような、そんな空気のような存在だった

結婚式でスピーチをしてくれた時も
旦那に向かって「すぐ泣く泣き虫だから、泣かせない様に幸せにしてあげて」って
考えてみたら、結婚してからのこの28年は大泣きした事がないや…

貴女がこの世からいなくなってから
ひたすら眠くて
気づいたらいつも眠ってる…
いっぱいしなくちゃいけない事あるのに
昼間たくさん寝てるから、夜寝れるか？って
心配するくらい
でも朝まで爆睡…なんだろう？これ
体調を万全にして、会いに来なさい？って事かな

子供達もほぼ同じ歳で、子育ても終わって
さて、これからが私達の時間…って思ってたのに

後悔せずちゃんと思いを伝えて来れたかな？
いっぱい楽しい事も満喫できたかな？
私はずっと泣き虫のまんま大人になっちゃったから…すぐ涙が出ちゃうけど

「ほら、またすぐ泣くぅ」って笑って見てて
これはすぐに直らないから仕方ないべ笑

昨日ね、小名浜港の上をブルーインパルスが通過して行ったんだよ
どこかで見てたかな？

このお空のどこにいるんだろうか？って
ずっと空を見上げてたら、なんか急に貴女に会いたくなって
自然に涙が流れるんじゃなくて
本気モード？鼻の奥がツーンとなって
もう逢えないのか…と思ったら急に寂しくなって

忘れない事が一番の供養なんだって
忘れるわけないよ…
唯一私のほぼ全てを理解してくれてる人を

私が今、夢中になってるいわきFCの試合を一緒に
見に行きたかったなぁ
この子がうちのマスコットなんだよって、紹介したかったなぁ
推しがどれだけ尊いか…ドヤ顔で説明したかった
多分また始まった…って顔して聞いてくれた事でしょうね…

泣かない様に頑張ってみる
でもね、何だろうね…悲しい思いがなくても
自然に涙が流れちゃう…

まだ貴女がこの世からいなくなった事に慣れてなくて
どうしたら良いか分からない自分がいて
しばらく戸惑うと思う

なかなか逢えなくても、いるのが当たり前だったから…
朝早く外を見ると、生活音ではなくて、港の方から何やら音が聞こえる
澄んだ空気の中伝わって来る、この感じが好き

悲しいけど…前向きに生きなければ
泣いてばかりだと心配させちゃうから
なるべく泣かない様にする…

少しは落ちついたんだよ、これでも
今日会いに行くからね
私は貴女の分までたくさん生きるから
愛する人達をずっと見守っていてね

＿＿＿＿＿＿＿切り取り線＿＿＿＿＿＿＿

…昨日お別れしに行って来た
急に雷雨になり、どうしようと心配したけど…

お式の間、その場にいるのが無理そうだったから
少し早めにお焼香を
会場の入口の笑顔でいっぱいの写真で飾られたボードを見て、また涙…


私は私、残りの人生を精一杯生きる
泣き虫だからすぐに涙がこぼれるけど…
「ゆみちゃん、また泣いてる」って、お空の上から笑って見てて笑

また逢えるまで、またね⸝⸝- ̫ -⸝⸝🍀*゜