はじめての投資信託〜何を買えば?
さて、証券口座を開設しクレジットカードの用意ができたとしても、初心者には何を買えばいいのか分かりません。
その前に、私が投資信託を買おうと思ったのは銀行に預けて寝かしていても利息はほとんど付かず、金銭的な面でも家族の将来に漠然とした不安を感じていた時に、思い切って始めたロボアド投資で予想外に増えた体験をしたからです。
そういう意味では2〜3年で資産を何倍にもするぞ!といった貪欲さはなく、少しずつでも増えたら嬉しいな、というささやかな感じでした。
初心者の方がNISAを活用して資産運用を始めるならそんな感じで始められているように思いますので、リスクをなるべく抑える方法が良いです。そのリスクの抑え方の一つとして「分散」が挙げられます。分散には「資産の分散」と「時間の分散」があり、「資産の分散」は複数の投資先に分けること、「時間の分散」は一度にまとめて投資しないことです。
資産の分散方法の一つとしてインデックス投資が有名です。日経平均株価指数とかTOPIX(東証株価指数)という言葉ならニュースで聞いたことがあるのではないでしょうか。日経平均株価指数は東京証券取引所プライム市場に上場している主要225銘柄の株価を元に算出している指数で日本の株価動向を測る指数です。この市場の値動きを示す指数(インデックス)に連動を目指すように運用されている投資信託を買うことで資産を分散していることになる、というわけです。
日経225は225銘柄ですが、さらに分散の効いた指数があり、アメリカの代表的な上場企業500社の株価を基に算出された「S&P 500」や先進国から発展途上国まで世界中に分散された「全世界株式インデックス」まであり、こういった指数に連動した投資信託が投資初心者向きとされています。私も入門編として全世界株式から始めました。
そこで全世界株式指数の投資信託を買おう、と思って証券会社を覗いてみると、一つではなくいくつもあるので初心者はまた混乱します。これは運用している会社が違うだけで、微妙な差はあれど値動きはほぼ同じですのでどれを買っても変わりません。
上記の通り2024年からの新NISAで買える銘柄で「全世界」と検索すると、10銘柄以上(「除くアメリカ」や「除く米国」と名の付くファンドは本来の全世界とは言えませんので除外してください)ありますので、ここからどこを見て選ぶかというと「信託報酬」や「純資産総額」といったところで比較します。「信託報酬」とは投資信託を買った後に継続して支払うコストですので、低くければ低いほどお得ということになります。また、「純資産額」はその投資信託の基準価額とそれを購入した人が保有する口数(受益権口数)をかけ合わせたものですので、純資産額が大きなものが良いでしょう。あまり純資産額が小さいものだと、当初設定していた信託期間を繰上げて償還、つまり終了となることがあるようです。
全世界株式インデックスファンドの中でも「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は信託報酬が低いことで有名なファンドですので、他の全世界ファンドと比較しても群を抜いて純資産額が多いことが分かります。
今回は何を買えばよいかの第一弾として全世界株式を紹介しました。
続く…