読書レポ|パーフェクトな意思決定
今回、紹介する本は、『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』(安藤広大さん)です。
『リーダーの仮面』などで有名な識学の最新作で、ビジネスパーソン全般を対象にした、意思決定に対するマインドを中心に書かれた本です。
パーフェクトな意思決定とは、間違いのない意思決定のことではありません。
本書には、正解を出し続けることは不可能だとさえ書いてあります。
では、何がパーフェクトなのか。
それは、失敗する可能性を認識していて、批判や反対をされることも承知の上でなお、責任を果たすために意思決定をすることを、「パーフェクトな意思決定」と呼びます。
意思決定をするとは、「自分の人生を生きる」こと
意思決定を避けることは、他人の人生を生きること
それでも意思決定は怖いもの。
だからロジックを使って、意思決定の恐怖に打ち勝ち、より成功に近づくための意思決定の方法が紹介されています。
その代表が「3つの箱」の考え方
意思決定の場面では、次の3つのどれかに分類(意思決定)します。
よくありがちな「とりあえず先延ばし」「引き続き検討」というあいまいな選択肢はありません。
1即決
2情報不足(意思決定に必要な情報を収集する)
3期限を設定する(一定期間の経過を見て決定する)
また、すべての情報を完全にそろえてから決定するのでは遅すぎると主張しています。意思決定の基本はスピード。意思決定は理論ベースで行うべきだが、最後の最後は勘に頼ることもある。その際は「やってみないと分からない」「最後は勘です」と明言するのがコツなのだそうです。
終章には、一番重要な意思決定は「変化意思(変わりたいと思うこと)」だと書いてありました。
ビジネス書を読むという”行動”をしている時点で、変化意思がある証拠。なぜならビジネス書を手に取り、最後まで読む人には、「課題解決に必要なスキルを身につけたい」「もっと成長したい」など変化意思に基づいた動機があるのだから。
この本を最後まで読んだ人は、「私には変化意思がある」と自信を持ち、本の内容をさらに実践しようとするのではないでしょうか。うまいな。
あなたもぜひ、この本を読むという意思決定を。
めでたしめでたし
立崎直樹