日本と比較。なぜヨーロッパでサッカーをするのか#ヨーロッパ下部リーグのリアル
「ヨーロッパや海外に行けばプロになれる可能性が高い」
そういった話しはサッカー経験者やサッカー好きは聞いたことがあるのではないだろうか。
もしあなたがサッカー部などに所属しているのであれば1人や2人友達が海外でサッカーをやっているかもしれない。
本当に海外に行けばプロになれるのか?
なぜそう言えるのか。海外サッカー という枠だと広すぎるので
「プロサッカー選手 日本 ヨーロッパ 下部リーグ 比較」
といったキーワードに話しを絞りスポットをあてて今回は書いていく。
●プロサッカー選手の定義とは
いろいろと話していく前にプロサッカー選手の定義をきめよう。
これはいろいろな考えがあると思う。サッカーだけで生活できたらプロ。月に20万以上貰っていたらプロ。自分のプレーの対価に何かしらの報酬を貰っていたらプロ。
あなたが考えるプロサッカー選手の定義はわからないがここではこう考える。
大金持ちでなくても、もしサッカーだけで生活しているのであればそれは仕事としてみていいと思っている。
では実際に日本とヨーロッパの下部リーグの差やプロになれるのかというのを見ていこう!
1.圧倒的チーム数の差
207、2082。
この数字は何かわかりますか。
日本とスペインの上位6つのカテゴリーに属しているチーム数である。(日本は地域リーグ2部まで。スペインは消滅しているチームなどがときどきあるので若干の誤差画あるっ可能性あり。)
内訳は下の通り。
*もう少しスペインのシステムを知りたい方↓
1部(レアルマドリードやバルセロナなど)20チーム
2部(柴崎岳のいたテネリフェなど) 22チーム
2部B (実質3部)(4つの地域リーグに分かれる)80チーム
※スペインはここまでが完全プロリーグ(日本はJ2まで)
3部(実質4部)(18の地域リーグに分かれる) 360チーム
4部(実質5部)(マドリードだけで36チーム)約600チーム以上
**5部(実質6部)(マドリードだけで72チーム)約1000チーム以上 **
こうして比べてみると、いかに日本でプロになったり上位リーグでプレーすることが狭き門かわかる。(スペインに行けばだれでもぷろになれますよということが言いたいのではない)
地域リーグ1部までが153チーム。スペインのプロチーム122チーム。
もちろんこんな数字を並べたところで何の意味も持たないのだけれどこれだけチーム数があるといことはそれだけチャンスがあるということを意味しているといってもおおげさではないのではないか。
2.グラウンドのない日本・選手の足りないヨーロッパ
(1)グラウンド
スペインの全2000チーム自前のグラウンドを持っていると考えていい。(Bチームや、Cチームも存在するので実際のグラウンドの数は同じではないが)
つまり練習場がないといったことにはならない。日本だとJ3でもチームが練習場を持っていないといったこともあるとか。
なんだよ、それはスペインとかサッカー大国だけだろと思うかもしれないけれど、クロアチアやスウェーデンなどの中堅国、フィンランドといったサッカーの有名でない国でも同じように自前の練習場がないといったことはありえない。もちろん歴史の違いだ!と一蹴するのは簡単だけれどいい環境でやるのは間違いなく選手のモチベーションに繋がる。そして、そのモチベーションの高さは個々のレベルアップにも繋がるのでは。こういうと、環境なんて関係ない。全ては自分の意思次第だ!と言い出す人がいそうだけどそんな人は無視していい。
*写真はスウェーデン五部のスタジアム奥には練習用のコートがもう一面
(2)選手不足
ヨーロッパではチーム数が多いから選手不足のところも多い。選手があふれている日本からすると贅沢な話しかもしれない。
それゆえに日本でくすぶっている選手(日本で目立った実績のない選手)の需要が小国や下部リーグにあるのはそれも1つの理由だと思う。
3.プロリーグ・アマチュアリーグ
海外に行くときによく家と食事がもらえます、とか少しの小遣いがでます、といった話しを見かけるかもしれない。いわゆるセミプロといったところか。
このセミプロの意味はしっかりと理解しておくといいと思う。
実際にセミプロリーグというのは存在しない。
イメージはこんな感じ。
ざっくりいうと、、、
プロリーグ→全員プロ選手
アマチュアリーグ→プロ選手、セミプロ選手、アマチュア選手混合
いやいやそんなのはわかっていますという人もいるでしょう。ならいいですがプロリーグなのかアマチュアリーグなのかということを飛ばしてお金がもらえるとか家と食事がでますに意識がいってしまうことがあると思うのでしっかりとそこを頭に入れておくことは大事。
2-(2)で選手不足と書いたが、どこどこのリーグで家、食事、勝利給がでますといったのを見かけたらアマチュアリーグに属している場合がほとんどであると思う。そしてチームが不振の場合などに外国人選手にヘルプを頼んでいるケースであると想像できる。SNSなどで選手を募集していることもよくあるがしっかりとリーグの立ち位置を知っておくといいと思う。
ちなみにカテゴリー関係なくヨーロッパでサッカーをやるにあたって月謝という概念はほとんどないといっていい。練習着も貸し出しや支給がほとんど。日本だとサッカーをするだけで月謝やら練習着や交通費などとにかくお金がかかる。
なのでヨーロッパではお金は貰えないとしてもマイナスが基本的にはない。これはけっこう大きな違い。
ちなみに各国プロリーグは…
4.国名とカテゴリーは比例しない
2で見た通りあれだけのチーム数のあるヨーロッパにおいてアマチュアリーグ以下のチームのレベルは地域や国によってまったく比例しない。
例えば、ワールドカップ準優勝で記憶に新しいクロアチア。クロアチアでサッカーやっていますといっただけでまじか!すごい!となりそうですがレベルを比べたら、日本の地域リーグ2部(実質6部)や県リーグのチームの方がクロアチア4部リーグよりサッカーのレベルは高いといえると思う。
もちろんこれもまた単純な比較は全く持ってできないけれどもしこれから、あなたがヨーロッパでサッカーをしたいと考えているのであれば国名に踊らされることはないようにした方がいい。
これの話しの続きは、次回具体的に図にまとめていく。
●まとめ
今回のキーワードは
「プロサッカー選手 日本 ヨーロッパ 下部リーグ 比較」
であった。
具体的に日本とチーム数やコストを比べてみてヨーロッパの下部リーグってこんなに日本と違うんだということをわかってもらえたらいい。
はじめ「ヨーロッパでプロになれるのか」ということを書いたが、なぜそういったことを人は言うのかイメージが少し沸いたはず。
今回だけではヨーロッパの下部リーグの説明は足りないので次回もっと掘り下げる。
次回は「ヨーロッパ 下部リーグ レベル」にスポットを当ててもう少しヨーロッパのリアルについて書いていく。
ではまた。
ヨーロッパでの活動資金にします。あとものすごく喜びます。笑