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[建築と不動産①]土地を探してなんぼの建築家

 どうも、よーたです。

 今日は、建築と不動産はどれだけ違って、今後どうなって行くのかを説明していきます。
 建築を学んでいる人は最初の方は飛ばしてしまって大丈夫です。

参考文献 「建築と不動産のあいだ」 著:高橋寿太郎 学芸出版社
 これから建築家を目指す方は是非読んでください。建築の「お金」について詳しく書いてある貴重な本です。

お客様からしたら同じじゃい

 僕自身、大学で建築を学んでいます。その身としては、不動産業界と建築業界には大きな溝があるように感じます。
 でも、住宅を建てたい!というお客様からしたら、どっちも一緒みたいなものですよね。では、なぜこれが別れているのでしょう。

「取引」の不動産、「設計・施工」の建築家

 結論から言うと、土地などの「取引」は「宅地建物取引主任者」の持ってる不動産にしかできず、「設計・施工」は「建築士」を持ってる建築家にしかできないからです。

 ただ、昔はこれでも良かったのです。その理由は、みんなが求める要素が同じだったからです。例えば、南向きが一番いい!、めちゃくちゃ広い!、駅の近くがいい!みたいなものです。ただ、ちょっと前から「これが正解」がなくなってきていますよね

インターネットがもたらしたもの

 ネットにいろいろな情報が載るようになった時代、多くのことを一般の方も知るコトが出来るようになりました。それにより、ありきたりの正解ではなく、自身にあった住宅ほしいと思うようになりました。いわゆる一般解から個別解になったのです。

ようやく、本題へ

 一般解から個別解が求められるようになった時代、単純な物差しで土地を探すことは出来ません。そうなったとき、不動産のみが土地を探すのではなく、建築家と一緒に探すことで自身の求める住宅に近づきます。

建築家「ここの用途地域はなんですか?」
不動産「近隣商業地区と第一中高層住居地域にまたがっていますね」
建築家「なるほど、容積率は?」
不動産「300%です。ワンフロア12坪なら3階までならいけますね」
建築家「高さ制限をクリアしてるから1階を駐車場にすれば、4階まで伸ばせますね」

みたいな、こんな会話を繰り広げながら土地を選定していくことで、具体的な建物を落とし込みながら検討できます。

建築家  ×   不動産
法規、デザイン  情報の収集、整理

なぜ作りたいのか。から考える

 では、建築家が土地探しを手伝えばいいものができるのでしょうか?
 確かに、今までよいはよりお客様に会ったものになります。しかし、これよりもっと前から建築家が入り込むことが重要です。お客様がどのような未来を考えているのか?これを建築家と不動産とお客様の三者が共有していることでデザインにも、金銭面にも自由度がでます。

できあがる新たな業態「建築不動産」

 詳しくは次回に解説します。
 この建築不動産とは簡単に言うと、

建て主が建物作りを考え始めてから使い始めるまで
不動産コンサルと建築家の双方でサポートする

建築家
 本来であれば土地が決まってから登場する建築家を「その建物でどのような未来を想定しているのか」の共有から一緒に始める。そうすることでデザインだけでなく、の金銭面や土地などをお客様の最適な状態にカスタマイズ出来る。

不動産
一方、土地を見つけたら、おしまい!だった、不動産はデザインや施工などで建築家をサポートし、その後のマネジメントまでアフターケア行う。図で表すとこんな感じです。

スクリーンショット (329)

  次回は、上の写真のフローチャートを詳しく解説します。


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