構造デザイン講義~スティール2~
2. 鉄という材料とは
① 4つの種類
鉄というのを整理すると4つの種類がある。「銑鉄」「鋼(スティール)」「鋳鉄」「錬鉄」の4つがある。
銑鉄は鉄鉱石を高炉で融解してつくる鉄です。特徴として、炭素含有量が多いため、硬くて脆い鉄。
銑鉄を製錬し、炭素含有量を減らすと鋼(スティール)になる。しなやかさで強さがある鉄となる。
銑鉄と鉄くずとともに融解させ、方に流しこんで使われるものを鋳鉄という。難しい形を鉄で作りたい場合に使われる。
錬鉄は原始的で炭素含有量が少ないため、柔らかく発錆性が少ない。
② 鉄のイメージ
鉄を作っていく仮定で鉄が液体となる。高炉によって熱せられることでドロドロになる。忘れてしまいがちだが、鉄の原型は実はこういう液体なのかもしれない。鉄というのは、力学的には不均質で熱を加えるとその不均質さが露呈する。ただ、常温で固まっているだけなのだ。このイメージを忘れてはならない。(内藤廣さんらしいコメントだ...)
③ 軽量鉄骨と重量鉄骨
構造部材としての鉄は大きく分けて2種類ある。軽量鉄骨と重量鉄骨だ。
軽量鉄骨は圧延鋼板を曲げて作られる部材の総称だ。使われ方としては、架設的な建築や二次部材などの構造的には負荷の少ないものだ。
しかし、大手ハウスメーカーでは、この軽量鉄骨を使った商品住宅を設計している。合理的で自由度が高く、様々な間取りが可能となる。新たな、使い方の例なのかもしれない。
3. 鉄の歴史
① 古代の鉄
Ⅰ.BC12:鉄の使われ方の最初は武器だ。青銅器の代わりに軽い鉄を武器にしたことが始まりだ。
次回、鉄の歴史について語っていく...