Day427 エステル記 1章
エステル記 1章では
クセルクセス王の酒宴
クセルクセスの時代、
クセルクセスが、インドからクシュまで
127州を治めていた時のことである
クセルクセス王がスサの城で、
王座に着いていたころ、その治世の第3年に、
彼はすべての首長と家臣たちのために宴会を催した
それにはペルシアとメディアの有力者、貴族たち、
および諸州の首長たちが出席した
王は彼の王国の栄光の富と
大いなる栄誉を幾日も示して、180日に及んだ
この期間が終わると、
王は、スサの城にいた身分の高い者から
低い者に至るまでのすべての民のために、
7日間、王宮の園の庭で宴会を催した
白綿布や青色の布が、
白や紫色の細ひもで
大理石の柱の銀の輪に結び付けられ、
金と銀でできた長椅子が、緑色石、白大理石、
真珠貝や黒大理石のモザイクの床の上に置かれていた
金の杯で酒がふるまわれたが、
その杯は一つ一つ種類が違っていた
王室のぶどう酒は、王にふさわしく豊かにあった
しかし飲酒は、
「強要しないこと」という法に従っていた
だれでも
それぞれ自分の思いのままにさせるようにと、
王が宮廷のすべての長に命じていたからである
王妃ワシュティも、
クセルクセス王の王宮で
婦人たちのために宴会を催した
王妃ワシュティの退位
7日目に、
クセルクセス王はぶどう酒で心が陽気になり、
王に仕える7人の宦官メフマン、ビゼタ、ハルボナ、
ビグタ、アバグタ、ゼタル、カルカスに命じ、
王妃ワシュティに王冠をかぶらせて、
王の前に連れて来るようにと言った
彼女の容姿がすばらしかったので、
その美しさを民と首長たちに見せるためであった
しかし、王妃ワシュティは
宦官から伝えられた王の命令を拒み、
来ようとはしなかった
そのため王は激しく怒り、
その憤りは彼のうちで燃え立った
そこで王は時を熟知している、
知恵のある者たちに言った
―― このように、
法令と裁判に詳しいすべての者に諮るのが、
王の慣わしであった
王の側近は
ペルシアとメディアの七人の首長たち、
カルシェナ、シェタル、アデマタ、タルシシュ、
メレス、マルセナ、メムカンで、
彼らは王の面前に控えながら、
王国の最高の地位に就いていた ――
・王妃ワシュティは、
宦官によって伝えられたクセルクセス王の命令に
従わなかった
・法令にしたがって、彼女をどう処分すべきか
メムカンは王と首長たちの前で答えた
・王妃ワシュティは王一人だけではなく、
クセルクセス王のすべての州の全首長と
全住民にも悪いことをしました
・王妃のことが女たちみなに知れ渡り、
「クセルクセス王が王妃ワシュティに、
王の前に来るように命じたのに、来なかった」
と言って、
女たちは自分の夫を軽く見るようになるでしょう
・今日にでも、王妃のことを聞いたペルシアと
メディアの首長の夫人たちは、
王のすべての首長たちにこのことを言って、
並々ならぬ軽蔑と怒りが起こることでしょう
・もし王がおよろしければ、ワシュティは
クセルクセス王の前に出てはならない、
という勅令をご自分でお出しになり、
ペルシアとメディアの法令の中に書き入れて、
変更することのないようにされては
いかがでしょうか
・王妃の位は、
彼女よりももっとすぐれた者にお授けください
・王が出される詔勅が
この大きな王国の隅々まで告げ知らされれば、
女たちは、
身分の高い者から低い者に至るまでみな、
自分の夫を敬うようになるでしょう
この進言は王と首長たちの心にかなったので、
王はメムカンの言ったとおりにした
王は、王のすべての州に書簡を送った
各州にはその文字で、
各民族にはその言語で書簡を送り、
男子はみな一家の主人となること、
また自分の民族の言語で話すことを命じた
クセルクセス王が開いた大宴会で
王妃ワシュティは王の命令に従わなかったので
王妃の座から退けられました