Day233 ルツ記1章
ルツ記1章では
残されたナオミ
さばきつかさが治めていたころ、
この地に飢饉が起こった
そのため、ユダのベツレヘム出身のある人が
妻と2人の息子を連れてモアブの野へ行き、
そこに滞在することにした
その人の名はエリメレク、妻の名はナオミ、
2人の息子の名はマフロンとキルヨシで、
ユダのベツレヘム出身のエフラテ人であった
彼らはモアブの野へ行き、そこにとどまった
するとナオミの夫のエリメレクは死に、
彼女と2人の息子が後に残された
2人の息子はモアブの女を妻に迎えた
1人の名はオルパで、
もう1人の名はルツであった
彼らは約10年の間そこに住んだ
するとマフロンとキルヨンの2人もまた死に、
ナオミは2人の息子と夫に先立たれて、
後に残された
ナオミは嫁たちと連れ立って、
モアブの野から帰ることにした
主がご自分尾民を顧みて、
彼らにパンを下さった、
とモアブの地で聞いたからである
彼女は2人の嫁と一緒に、
今まで住んでいた場所を出て、
ユダの地に戻るために帰途についた
ルツの決意
ナオミは2人の嫁に言った
・あなたたちは、
それぞれ自分の母の家に帰りなさい
・あなたたちが、
亡くなった者たちと私にしてくれたように、
主があなたたちに
恵みを施してくださいますように
・また、主が、あなたたちがそれぞれ、
新しい夫の家で安らかに暮らせるようにして
くださいますように
そして2人に口づけしたので、
彼女たちは声をあげて泣いた
2人はナオミに言った
・私たちは、
あなたの民のところへ一緒に戻ります
ナオミは言った
・帰りなさい、娘たち
・なぜ私と一緒に行こうとするのですか
・私のお腹にまだ息子たちがいて、
あなたたちの夫になるとでもいうのですか
・帰りなさい、娘たちよ
・さあ行きなさい
・私は年をとって、もう夫は持てません
・たとえ私が自分に望みがあると思い、
今晩にでも夫を持って、
息子たちを産んだとしても、
だからといって、あなたたちは
息子が大きくなるまで待つというのですか
・だからといって、
夫を持たないままでいるというのですか
・娘たちよ、それはいけません
・それは、あなたたちよりも、
私にとってとても辛いことです
・主の御手が私に下ったのですから
彼女たちはまた声をあげて泣いた
オルパは姑に別れの口づけをしたが、
ルツは彼女にすがりついた
ナオミは言った
・ご覧なさい
・あなたの弟嫁は、自分の民と
その神々のところに帰っていきました
・あなたも弟嫁の後について帰りなさい
ルツは言った
・お母様を捨て、別れて帰るように、
仕向けないでください
・お母様が行かれるところに私も行き、
住まれるところに私も住みます
・あまたの民は私の民、あなたの神は私の神です
・あなたが死なれるところで私も死に、
そこに葬られます
・もし、死によってでも、
私があなたから離れるようなことがあったら、
主が幾重にも私を罰してくださるように
ナオミは、ルツが自分と一緒に行こうと
固く決心しているのを見て、
もうそれ以上は言わなかった
うつろな帰国
2人は旅をして、ベツレヘムに着いた
彼女たちがベツレヘムに着くと、
町中が2人のことで騒ぎ出し、女たちは
・まあ、ナオミではありませんか
と言った
ナオミは彼女たちに言った
・私をナオミと呼ばないで、マラと呼んでください
・全能者が私を大きな苦しみにあわせたのですから
・私は出て行くときには満ち足りていましたが、
主は私を素手で帰されました
・どうして私をナオミと呼ぶのですか
・主が私を卑しくし、
全能者が私を辛い目にあわせられたというのに
こうして、ナオミは帰って来た
モアブの野から戻った嫁、
モアブの女ルツと一緒であった
ベツレヘムに着いたのは、
大麦の刈り入れが始まったころであった
ルツ記は、士師記と同じ時代の話です
士師記では、みなが自分勝手な行いをしていたのに
このルツ記のように、神を第一とし、主のみに仕える
人々の存在は暗闇の中の光のようですね