与太話の契約
ジミーを見つけたのがベッピ
ベッピは居ない
世界中探してたら船長に拾われた
以上の設定でどうぞ。
⚓️:ーーなあ オレが主人になってやろうか
🚬:は?
⚓️:願い事は…できねえか。ま、たまに進路があってるか上空から見てくれや そんくらいいいだろ
🚬:いや旦那わかってないだろう
この世界に所謂『人間』はいないが、それでもロマンという名の伝説を信じる馬鹿は多い。
そしてそのウマシカの大群の中でも一等業突く張りなこの男は、なんと大勢の酒場でこれ見よがしに俺を掲げて
子供の寝物語を!おれぁこの手にしたぞ!
(安酒場のテーブルが振動するほどの大音声はまあ一隻船長の鑑といえる ランプの中まで反響してて一瞬殺したくなったがな)
🚬:寝物語を追う馬鹿は少なくない
⚓️:はっは!おれはそれを手に掴んだがな!
🚬:そうだ。実在を見せつけたんだ。死ぬぞ
現にニ刻程前まで襲撃を受けていたのだ 相手はニ船…決して息もぴったりとは言えないがおそらくタッグを組んだのだろう 伝説の為に
⚓️:モテる男ぁツラいぜ
🚬:そうさ困るくらいだ。 その内あんたの足だけじゃ済まなくなる
上陸したらとっとと売っぱらっちまうんだな。
願い事も出来ないランプはただのランプだ。ましてやランプとしての本来の用途なぞこの船には望まれない
⚓️:そう言うな。おれも困ってんだよ
🚬:だから、
⚓️:おめえその顔のまま親友と会って一杯ひっかけていこうってのか?
再会が涙酒なんざジョーダンじゃねえ
🚬:(…なんだと)
俺が。どんな顔をしてるだと。
⚓️:いいか。おれがとっ捕まえたのは、手にしたのは偉大なる魔人だ。
この先どこに行こうとそれは変わらない。
ご本人がくしゃくしゃなツラのまま世界中を放浪してみろ、おれ様の顔に泥が塗られちまうわあ
かかるのは塩水だけで充分だと低く笑う。
酒場の雷声が嘘のように冷静に目を見てくるコイツはあの時と同じ男なのか
⚓️:そんなに風変わりなヤツなら噂の一つや二つあんだろ?風船道化師の事を掴んだら向かってやるよ。
🚬:…追手はどうするつもりだ
⚓️:おお、心配してくれんのか
🚬:少なくとも海上で船が沈まれたら困るね旦那。
⚓️:ウハハッ漸くしょぼくれた面ァ消えたな! それが素だろ!
🚬:…
⚓️:なあにいつもと一緒さ
🚬:ん?
⚓️:またおれが隠した財宝に一つ、与太話が加わるだけだ。