雲を見ていたらお茶が飲みたくなった。
朝、カーテンの隙間から差しこんだ光が
壁に映っている。
不思議で美しいカタチ。
夢の余韻にひたりながらそれを
ぼんやり眺める。
冬なのに外に出たら生暖かかった。
首輪をつけた黒猫が私の車の前を横切る。
慌てる様子もなく、なんとなく目が合う。
空は夏ほどの勢いのある雲はもう無くて、
薄く流れるような雲に変わった。
長い一本道を、空を気にかけながら
しばらく車を走らせる。
通り過ぎる車は無い。
私と空しか存在しない道。
仕事終わったら、お茶買って帰ろう。
生姜入ってるやつがいいかな。
たまには甘いのもいいけどな。
久しぶりに昆布茶もいいな。
雲を眺めながらお茶のことを考える。
なんて幸せなんだろう。