脳外科医 竹田くんによる『外科系にすすむのはやめとけ』投稿について
先日「脳外科医 竹田くんのモデル」を自称するXアカウントが出現しその発言が注目を集めた。
遺族の方のブログによるとなりすましではなく本物の可能性が高いようだ。
ポスト内容から、在宅起訴された当該医師本人と思われた。
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※元のURLはttps://x.com/Takedakun_model/status/1876998546739679286だが削除済み
今回の記事ではそんな彼の投稿にある『研修医は外科系にすすむのはやめとけ』を取り上げ、思うところを書いていく。
竹田くん「外科系はやめろ」
— なつき (@Xholic_natsu) February 1, 2025
説得力日本一ィィィィィ https://t.co/HA07Htc0Os
1.費用対効果が合わない
”外科系”がどこまでの範囲を指すのかわからないが、手術をメインに据える診療科のことだと捉えている。
これらの診療科は技術を獲得するまでの時間が長い上に、技術獲得までに到達できずドロップアウトする可能性も他の診療科より高い。
外科系の中でも手術が大きなウェイトを占める診療科(外科や脳外科)であればあるほどこの傾向は強くなる。
専門医を取るまで、サブスペを極めるまでには学会費用を含めた多額の金銭が必要でありそれ以上に莫大な時間が消費される。
サブスペまで取って得られる収入は専門医取り立ての皮膚科医や麻酔科医に大きく劣後する。
やりがいを感じたとしても基本的にはコスパ・タイパ共に良くないだろう。
2.労働環境も悪く地下労働施設に近い
やりがいを感じているときはまだしも、労働時間が長くパワハラ熱心な指導を受けると心身に影響を及ぼす。普段の残業に加え、夜間休日対応も多い。
そしていわゆるハイパー科の指導医は労働基準法完全無視の激ヤバ環境を耐え抜いてきた歴戦の猛者ばかりだ。令和の時代にそんな上司と四六時中過ごすのは想像以上にきつい。
勤務環境もカテ室と同様、手術室には基本的に窓がなく閉鎖的な環境も相まって気分も落ち込みやすい。
外界と途絶したような感覚にも陥りがちで、まるで漫画カイジで描かれる地下労働施設のようだ。
3.ドロップアウトしたときに何もできない
激務薄給の診療科は様々な要因でドロップアウトする人が多い。
ドロップアウトすれば今までの経験や技術が活かせるのかと言うとこれはまったく活かせないのである。
怒鳴られながらカメラ持ちをやった経験もダビンチのアームの入れ替えといった単調作業も、誰でも出来ることなのでそれ自体に価値はない。
病棟管理や手術の下っ端の経験があったところで残念ながら評価されず、それらはバイトで募集されることはほぼない。
結果今までの業務とはあまり関係のない訪問診療や健康診断をするしかなくなってしまう。どうせ訪問診療をするのなら内科の研修を1年間だけやってからにした方がお得である。
4.バイトが制限される
内科系も含めて病棟を持っている診療科は退勤した後も病棟からいつでも電話がかかってくる体制のことが多い。
確かにハイポ病院など当直医がすべてをやってくれる病院もあるが、若手のうちは常に出勤できる態勢を取らないといけない日々が続くだろう。
こうなってくると気軽に当直バイトにすら行くことが出来なくなる。
高時給なインフルワクチンバイトが募集されていたとしても指をくわえて見ていることしかできないのだ。
また、他職種より稼げるからいいじゃないかと思われるかもしれないが比較対象にすべきは同業者である。
同業者がバイトも自由に行い生活しているのに対して、自分は病院に籠りっきりとなると悲惨さがさらに増す。
5.民事どころか刑事でも訴えられる
竹田くん本人はともかく最近は刑事告発したというニュースも多い。筆者は法曹関係者でもなく統計をとったわけでもないのだが、以前よりそういった話を耳にする機会が増えたと感じる。
また、裁判は何年間もかかる。その間経済的にはもちろん、精神的にも負担が大きい。
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乳腺外科医が逮捕された事件に至っては2016年に逮捕されてから2025年になったいまなお裁判の結論が出ていない。難しい事件だから長いのか医療事件だから長いのかはわからないが、心身ともに負担は相当であろう。
そして職を失っただけでなく子供も失っている。
仮に無罪になったところで大切な家族は戻ってこないのだ。
6.誰が外科系にすすんでもよいのか
ズバリ女性である。
理由は2点あり稼得役割を負わないこと、裁判などの国家権力に強いことだ。
上記の記事でも書いたが、付け加えるとすれば”司法の女割り”と言われるように女性は逮捕・起訴・判決の3点において男性と比較して甘い傾向にある。
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ブラックな職場にありがちなセクハラを心配される方もいるかもしれない。しかし昭和の時代ならまだしも、令和の現代でセクハラしようものなら世間から消し炭になるほどの猛攻撃を受けることがわかっているので現在はほとんどないだろう。
まとめ
脳外科医 竹田くんの「外科系にすすむな」という投稿には筆者も同意見だ。
研修医の先生には逆張りなど絶対に行わないよう強く申し上げたい。