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『狼くんを落としたい』 第19話



夏休み明けの初日の放課後

今日は午前中授業だった。

冨:「学食にアイスを食べに行きませんか♪」

彩:「今日は半額みたいですよ♪」



奈央ちゃんと彩ちゃんが私たちの教室に来た。

五:「行く。和たちはどうする?」

和:「私はいいかな。」

五:「美空と咲月は?」

一・菅:「…」



2人は机に顔を伏せている

五:「…私たち3人で行こう。」

彩・冨「はい♪」

3人は教室を出ていく。
午前中授業ということもあり
放課後に教室に残る人は少ない

一組の教室には私、美空、咲月の三人だけ。

和:「二人ともそんなに落ち込まないでよ。
桜のメールにも書いてあったでしょ?」

昨日、私たちのグループに送られてきた

桜のメールにはこう書かれていた。

[○○と付き合うことになった。
でも、○○に近づかないでと思わないから!
皆は彼の大切な友達だから今後も○○をよろしくね。]

昨夜、この文章が送られてきたが
その直前、○○が全員に報告の電話をしたため
このメールによる動揺は少なかった。

一:「桜が独占しないのは嬉しいけど…」

菅:「私たちは彼に恋していたから…
桜のように彼と手を繋いで
二人きりで登校したかった…」

桜と○○は手を繋いで教室に入ってきた。

その為、二人が付き合ったことが
一瞬で学校中に広まった。

一:「今日は立ち直れない…」

和:「…」

私も本当は2人と同じような気持ち
彼と…したのに私は付き合えなかった。

やっぱり、悲しかった。

でも、昨夜の電話で彼に頼まれたこともあり
彼に恋する気持ちは消そうと頑張っている。


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昨夜、○○と和の電話


和:「どうして桜を選んだの?」

彼が桜と付き合ったと報告した直後に
私はすぐに理由を聞いた。

〇:「桜に告白された時にビビッと来たから。
これが理由でもいいかな…?」

和:「うん…いいと思う。」

やっぱり、桜が何枚も上手だった…

○:「ごめんね…和と…したのに…」

和:「大丈夫だよ。私のわがままで
○○の選択が狂わなくて良かった。」



あの時の行動は本当に間違っていた。
これでよかったんだ。

私はズルかったから……

○:「あのさ…悩みがあったら
これからも相談してもいい?」

〇:「飛び級の悩みも和に相談して
だいぶ…楽になったから……いいかな?」

和:「もちろん!」

私は彼の良き相談相手…この役に徹する…

和:「桜を大切にしなきゃダメだよ。」

○:「分かっているよ。
じゃあ、電話を切るね。おやすみ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


菅:「美空はこれから彼氏を作るの?」

一:「やりたいことがあるから作らない。」

菅:「和はどうするの?」

和:「美術の勉強で忙しくなりそうだから…」

瑛紗さんが私に本気で教えてくれるから
私は真面目に頑張らなきゃいけない

もう恋愛はしている暇はない

菅:「2人ともちゃんと考えているね。」

一:「考えているというか…
○○以上にかっこよくて
優しい人が現れる気がしない。」

彼は無愛想でも寡黙な人でもなかった。

本当に優しくて思いやりのある人。

菅:「確かに…いないと思う。」

一:「未練しかない。本当に私は馬鹿だよね…」

一:「○○が桜を振るわけがないのに。
2人が別れるわけがないのに。
まだ、どこか期待している。」


美空は消え入りそうな声で話す

和:「美空…」

一:「○○が結婚するまで私は諦めないかもね…(笑)」

美空は鞄を持って、立ち上がる

菅:「帰るの?」

一:「うん。今日はもう帰りたい。
そこの席に座っていると
中庭の様子が見えちゃうから…」

美空はそう言うと、教室を出ていく。

菅:「私も帰って寝ようかな…
昨日の夜はあまり眠れなかったから…」

咲月も美空の後を追いかけるように出ていった。

和:「中庭の様子か…」



教室の窓から中庭を覗くと
桜と○○が2人きりで談笑中

今まで○○が放課後に誰かと
話すことはほとんどなかったけど

○○は飛び級の試験がひと段落したから
桜と一緒に話しているのだろう…

二人の声は聞こえないけど本当に楽しそう。

秋:「和!お待たせ!」

真夏先生が大量の資料を持って、教室に戻ってきた。

今日の放課後は真夏先生と
一緒に教室で修学旅行のしおりを作成する。

普段は怠い作業と思ってしまうけど
今は気が紛れるからちょうどいい。

秋:「中庭を見ていたの?」

机に資料を置き…
真夏先生も窓から中庭を覗く。

秋:「○○君は本当に成長したよね。
幼少期よりも遥かに成長している。」

和:「えっ…??」

秋:「私ね…彼の今の母親と
彼の前の母親と同じ高校だったの。」

和:「本当のお母さんって…
夢川七瀬さんのことですよね?」

秋:「七瀬のことを知っているの?」

真夏先生は目を見開き、驚く

和:「名前だけ彼から聞きました。」

秋:「麻衣と七瀬は優しかった。
2人とも高1の最後に
スカウトされてモデルに…」

秋:「私が大学三年の頃に
七瀬は結婚して引退。
そして、子どもを2人産んだの。
こんな事より…これを作成をしないと(笑)」

真夏先生は資料を手に椅子に座る

和:「あの…詳しく聞かせてください…!」

秋:「分かった…この作業をしながら話すね。」



真夏先生は彼の母親について話し始めた。

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七瀬が○○君を産んだ2年後に
私は七瀬の家に遊びに行った。

秋:「子育ては順調?」

七:「??の時は良かったけど…
○○はちょっと…色々とね…(笑)」



秋:「色々…?」

七:「大人しすぎるというか…
図鑑や辞典をずっと読んでいるの。」

秋:「えっ?まだ、2歳だよね?」

七:「うん…だから、
この歳にしては早すぎると思って
検査をしたら…IQ246だったの。」

秋:「高っ!天才じゃん!将来は研究者かな?」

七:「麻衣も同じことを言っていたけど
私は○○に普通の生活をしてほしい。」

七:「友達と仲良くして、彼女を作ったりして、
笑顔でいてほしい。日常を楽しんでほしい。」

秋:「彼女は気が早いよ(笑)」

七:「私は親バカだから…(笑)」

?:「○○!一緒に遊ぼ!」

○:「いや!」

姉の??が弟の○○を追いかけている

七:「??が○○を導くのを
願うしかないのかも。ゴホッゴホッ…」

七瀬は咳き込む

秋:「大丈夫?」

七:「最近、体調が良くないの…
この前、病院で検査をして…
結果は明日分かるみたい…」

秋:「悪い結果じゃないといいね……」

七:「うん……大丈夫だと思う…」


私が教師になって数年が経ったころ。
○○君は5歳だった。

秋:「だいぶ、痩せたね…」

七:「うん…モデルの時よりも痩せた(笑)」

七瀬は入院していた。
あの検査の結果が最悪で
すぐに入院することになったらしい。

秋:「○○君は今どうしているの?」

七:「家で??が○○の面倒を見ている。
最近は料理を作ったりして…
一緒にお風呂に入っているみたい。」

秋:「仲良いのね。」

七:「この前、二人がここに来た時に
○○が??のことを料理破壊女と言っていたの(笑)」

秋:「料理破壊?」

七:「??が作ったおにぎりは塩の量が多すぎたの
○○の作ったおにぎりは本当に美味しかったけどね。」

秋:「○○君は料理が上手なんだね。」

七:「将来が楽しみ…ゴホッゴホッ…」

七瀬は咳き込む…

七:「真夏に頼みたいことがあるの…」

秋:「いいよ。何でも言って。」

七:「夫の土地に高校が作られるから
その高校の教員になって…?ゴホッ…」

七瀬は再び咳き込む

七:「○○をそこに入学させようと思うの…
教員になって○○を見守ってほしい…」

秋:「うん…約束する…」

私は七瀬の手を握った。

七:「○○の笑顔は太陽だから…
真夏も一度見るほうがいいよ…
幸せな気持ちになれるから…」



その2年後に彼女は亡くなった。

そして、私はこの学校の教員になった。


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秋:「今、彼の笑顔を見られるのは和たちのおかげ。
あなたたちが居なかったら
○○の笑顔は見られなかった。」

和:「桜が○○と仲良くなったおかげですから。」

私はその後に仲良くなっただけで…

秋:「彼も修学旅行を楽しんでほしいな…
だから、このしおりを完成させないと(笑)」

真夏先生は資料をホッチキスでとめる

和:「あの…○○の姉の名前を知っていますか?
彼は姉の名前を覚えていなくて…」

秋:「私は全てを知っているけど
麻衣に口止めされているから話せない。」

麻衣さんは真夏先生にまで…

どうして…

秋:「○○君に真実を話せば彼を傷つける。」

傷つける…?
彩ちゃんも真実を話すと○○が悲しむと言っていた…

何が…

秋:「あの子はそろそろ
○○君に会いたくなっていると思う。」


秋:「何年も好意を抑えられるわけがない。
あの子は○○君が本当に大好きだから。
いつか、あの子が動く時が来る…
それを私たちは待つしかないの…」




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一方、中庭…

桜:「○○と学校でイチャイチャ
出来るなんて夢みたい…///」



桜は僕にくっついている

○:「一瞬で付き合ったことが広まったね…」

桜と2人で手を繋ぎながら登校した。
物凄い視線を感じて、恥ずかしかった。


桜:「ダメだった…?」

桜は上目遣いで話しかけてくる

○:「い、いや…ダメではないけど…」

か、かわいい…///

彼女になる前も可愛いと思っていたけど
可愛さが数十倍増している

本当にかわいい…

こんなにかわいい子が僕の彼女……///


桜:「幸せ…///」

桜は僕の肩に頭を乗せる。

今すぐにでもキスしたくなる…

いやいや、ここは学校…
ここでキスしたら委員長である和に何と言われるか…

抑えなければ…

理性を保つのが物凄く大変です。

太猿:「おい!○○!」

○:「太猿先生。」

太猿先生 100kg超えの体育の教員
ガタイのせいで生徒指導の担当になった。

本人は美化委員の担当になりたかったみたい。

太猿:「川﨑と付き合ったって本当か?」

○:「あ、ええ…」

なんで、知っているの

桜:「付き合いました〜///」

桜はさらに僕にくっつく。

太猿:「そうか。○○、よかったな。
職員室でも噂になっていたぞ。」

○:「は、はぁ…」

教員もゴシップ好きかよ。面倒くさいなぁ…


太猿:「校内で変なことはするなよ。
一応、俺は生徒指導担当だからな。」

○:「分かっていますよ。」

キスもしてはいけないと思う

太猿:「キスまでは良いぞ。」

キスも良いのかよ。大体のこと出来るじゃねぇか。

桜:「…///」

桜の頬が真っ赤になっている

太猿:「それよりも…俺と柔道で勝負しないか?」

太猿先生は学生時代柔道部だった。
黒帯だったみたい。

○:「嫌ですよ。」

こんな暑い日に…何でおっさんと…

桜とくっついていた方が1億倍良い。

太猿:「今度、勝負するからな。」

○:「いつかですからね…」

絶対にやりたくない。

太猿先生は去っていった。

桜:「○○は柔道出来るの?」

○:「少しやっていただけだよ…
去年の体育の授業で太猿先生と勝負したことがある。」

桜:「そうなんだ!どっちが勝ったの?」

○:「僕が勝った。」

桜:「すごいね!
太猿先生は○○の何倍も大きいのに…」

僕は身長170cm。
太猿先生は身長185cm。

○:「本当に運が良かっただけだよ(笑)」

○:「それより…暑いから帰りたい(笑)」

ここは日陰だけど流石に暑い。
もう、帰りたい。

桜:「私の家でアイス食べる?」

○:「いいね。行こうよ。」

桜:「暑さを乗り切るには
アイスをたくさん食べるしかない!」



○:「そんな事もないけど(笑)」

僕たちは荷物を取りに教室に戻った。

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○:「あれ?真夏先生と和?」

教室に戻ると2人が作業をしていた。

桜:「何しているんですか?」

秋:「修学旅行のしおりを作っているの。」

和:「大変だよ(笑)」

たしか…1ヶ月後だよね?
日程なんかどうでもいいと思っているので
何も覚えていません。

和:「2人とも手伝って!お願い!」

○:「手伝いたいけど…今から
桜の家でアイス食べるから無理。」

アイス>作業です。

和:「そ、そっか…アイスのほうが良いよね(笑)」

○:「今度、時間があったら手伝うよ。」

桜:「私も手伝う!」

和:「2人ともありがとう!」

秋:「○○君!修学旅行は絶対に来てね!」

○:「多分…」

本当は行きたくない……

秋:「多分じゃなくて絶対!」

○:「はいはい…」

僕たちは鞄を持って、教室を出ていった。

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教室に残された2人…

秋:「いいなぁ…カップル…」

和:「楽しそうでしたね。」

秋:「これで麻衣の計画も少しは進むのかな…」

和:「麻衣さんの計画?」

秋:「麻衣は○○君に彼女が
出来るのをずっと望んでいた。」

和:「どうしてですか?」

秋:「それ以上は教えない。
でも、親心だと思うよ。
子どもに成長してほしいからね。」

お見合いを催促していたのも計画かな…?
麻衣さんは何を考えているのだろう

2人の作業は15:00に終わった。

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桜の家 桜の部屋

桜:「さっぱりした〜」

汗もかいていたから僕たちはシャワーを浴びた

※一緒にシャワーを浴びていない
一人ずつ浴びました。

桜:「アイス食べよう〜」



桜は僕にアイスを渡す。

○:「ハーゲンだ。」

余談ですが…
僕の別荘でのお泊まり会の帰りに
奈央ちゃんはハーゲンを46個購入した。

お店の人にドン引きされていた。

桜:「美味しい〜♪」

冷房が効いた部屋で食べるアイスは最高。

○:「何で、ライブTシャツ?」

ワイシャツが汗で汚れたので洗濯している。
その間はなぜかNEGA5周年ライブの
Tシャツを着ることに…

桜:「良い服がなかったから(笑)
でも、ペアルックでいいでしょ?」

桜もライブTシャツを着ている 

確かにペアルックはテンションが上がりそう。

桜:「今度は2人でライブに行きたいね。」

○:「うん。当たってほしい。」

彼女と行くライブもテンションが上がりそう。

桜:「2人でお泊まりもしたいなぁ。」

○:「お、お泊まり…?どこで?」

桜:「○○の家でも…私の家でもいいけど…」

桜:「○○の別荘がいいなぁ…。」

2人で泊まるには広すぎるけど…

○:「分かった。いつにする?」

桜:「今週の土日とかは?」

○:「4日後?まあ、多分大丈夫だけど…」

勉強をする理由もなくなったから。

桜:「やった〜♪」

桜は再び僕にくっつく。

○:「別荘で何するの?」

桜:「内緒〜♪」

桜は自らの頬を僕の腕に擦り付ける

○:「かわいい…」

桜:「えっ…///」

桜の顔が急に真っ赤になる

○:「あ、いや…///」

仕草が本当に可愛すぎるから
思わず口に出てしまった。

桜:「○○もかっこいいよ…///」

○:「ありがとう…」

なんだ。このイチャイチャは。

楽しすぎる。

桜:「ねぇ…○○…?」

桜は上目遣いで僕に話しかける。

○:「どうしたn…」

桜:「ん…」



桜は僕の唇にキスをした。

桜は僕の首に手を回し
しばらく、離れなかった。

僕も受け入れた。

桜:「キスしちゃった…///」

○:「う、うん…///」

桜:「幸せだね。」

○:「僕も幸せだよ。」


キスがこんなに幸せだと思わなかった。

この気持ちが恋なのかな…?

桜:「まだ…恥ずかしいから…
この先は今度でもいい…?」

○:「う、うん…」

この先って…あれだよね…

桜:「私、○○と同じ高校に入れてよかった…。」

桜:「○○と会えて、付き合えてよかった…。」

僕もそう思う。桜との出会いは運命だ。

○:「桜は何でこの高校に入ったの?」

桜:「お母さんに勧められたからかな。
この高校にしなさい!って(笑)」

○:「そっか…僕も同じだよ。」

桜:「麻衣さんに勧められたの?」

○:「うん。僕はどの学校でも
いいと思っていたから
全然、気にしなかったけどね。」

桜:「私たちは本当に運命だね…///
幼少期に私が○○の頬にキスをして…
今はこうして付き合っている…」


○:「確かに運命だね。」

桜:「結婚する…?///」


○:「それは気が早いでしょ(笑)」

まだ、高校生…
結婚について考えるのはさすがに…

桜:「私は結婚したい…///」

○:「考えておく…」

桜:「ありがと…///」

桜と結婚したら、毎日が楽しいだろうな…
僕たちはその後もずっと喋っていた。

○:「今、何時?洗濯の乾燥も終わったよね?」

桜:「今は18時だよ。
制服もたぶん乾いていると思う。」

○:「18時…あっ!」

忘れていた!

桜:「どうしたの?」

○:「今日の18時に握手会の
抽選結果が出るんだった。」

桜:「一緒に結果見ようよ!」

ということで桜と一緒に結果を見ることに…

桜:「どう?」

○:「さくちゃんとかっきー当たった。」

桜:「本当に⁈おめでとう!」

○:「よかった…」

これでかっきーにセンターおめでとうと伝えられる。

桜:「さくちゃんに”浮気”と言われたときの
言い訳を考えておかないとね?」

○:「あ、そっか…」

さくちゃんになんて言おうかな…

ファンとしての役目…?

いや、それだとダメか

ちゃんとした理由を考えておかないと…

たぶん、怒られそう……

桜:「でも、待って。この日は修学旅行だよ。」

○:「はい…?」

桜:「ほら!」

桜は行事の日程表を見せてくる。

○:「本当だ…被っている…」

日程を気にすればよかった。

○:「修学旅行辞めて…握手会に…」

桜:「それはダメだよ!
一緒に修学旅行楽しもうよ!せっかくの機会だから!」

桜に止められました。

まあ、そうだよね…

○:「はぁ…券が無駄になる…」

桜:「また、今度当てればいいでしょ?
修学旅行は一度きりだから…
私は○○と楽しみたいの…」

桜がこう言ってくれているなら…

○:「分かった。修学旅行に行くよ。」

桜:「楽しもうね♪」



抽選結果も見たので
ワイシャツを着て僕は帰宅した。

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○○が帰った後の桜家

桜母:「○○君は?」

桜:「帰ったよ。」

桜母:「部屋でしてもいいけど
ちゃんと対策はしなさいよ…。」

桜:「分かっているよ…!///」

桜:「バカ!!///」

桜は何のことかすぐに察し
自分の部屋に駆け込む

桜母:「○○君と桜が付き合った…
麻衣…これであなたの計画は進むよね?」

桜の母親は○○の姉の写真を見つめていた。


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〇:「ただいま。」

僕は帰宅した。

彩:「あ!やっと帰ってきた!早く、夕食作って!」

彩がなぜか怒っている。

彩:「今、お母さんは仕事で
出かけているから、ご飯作って!」

〇:「分かったよ。荷物を
部屋に置いてくるから少し待っていて。」

しばらく、海外に戻らずに
家にいると言っていたから

ご飯を作らずに済むと思ったのに。

僕は自分の部屋に荷物を置きに行った。

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彩:「……」

お母さんはお兄ちゃんと桜先輩が付き合ったと
昨日、知ってから忙しいの。

もうすぐだから、お兄ちゃん

真実を話せると思うから

もう少しだけ待っていて……

【第20話に続く】

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