『狼くんを落としたい』第21話
僕は美空にジュースを渡して、教室に戻ってきた。
桜:「今日は一緒に登校できなくてごめん。」
教室に戻ると桜がいた。
今日は桜が寝坊したため、僕は一人で登校した。
○:「寝坊はしょうがないよ。」
誰でも寝坊はあり得る。遅刻しないだけいい。
桜:「ドラマを徹夜で観ていたら寝坊しちゃった(笑)」
それはダメだ。
○:「肌に良くないからダメだよ。」
睡眠は非常に大事とお母さんも言っていた。
桜:「はーい♪」
○:「桜の肌が悪くなったら嫌だから…」
桜:「心配してくれてありがとう…///」
割とイチャイチャしているのですが
男子たちからの鋭い視線を感じない。
本当に不思議。
桜:「えへへ…///」
桜は教室内でも僕にくっついてくる。
和:「相変わらず、イチャイチャしているね。」
五:「見せつけてくるね。」
和と茉央が教室に入ってくる。
桜:「咲月は一緒じゃないの?」
和と茉央と咲月は
普段、一緒に登校してくるはず…
和:「教室の前で男子に呼び止められていた。」
五:「多分、告白だと思う…」
流石、五重奏…モテるね。
菅:「はぁ……」
咲月がため息をつきながら、教室に入ってくる。
五:「何の用だったの?」
菅:「昼休みに体育館裏に来てって…」
100%告白だよね。
和:「誰だったの?」
菅:「モブG。一応、イケメンランキングの上位。」
聞いたことがない名前…
え、本当に誰なの?
○:「モブGって誰?」
僕は和に尋ねた。
和:「2年の4月に転校してきた人。
4組の副委員長だったよ。」
○:「転校していきなり副委員長やるとか…
絶対、性格悪いでしょ。」
和:「それは入学直後に
委員長に立候補した私への悪口かな?」
和はニコニコしながら僕に顔を向ける
○:「いや、そういうわけでは…」
和、怖い…
五:「でも、○○の言う通りかもね。
掲示板でもあまり良い評判はない。
特に男子から嫌われている。」
茉央はスマホを見ながら話す
○:「なんで?男子から?」
五:「女子にボディタッチをしているからだって。」
○:「じゃあ、僕も嫌われているの?」
普通にボディタッチしているし…
五重奏と仲良いし…
五:「いや、○○は嫌われていないよ。
むしろ、男子から高評価。」
○:「は?」
なんでやねん
和:「確かに○○が男子から
妬まれているところをあまり見たことない。」
菅:「うん。見たことない。」
○:「高評価はおかしいでしょ。」
何もしていないよ?僕は。
男子と話すのは体育でゲームをする時…
それ以外の時は鉛筆貸したりするだけで…
桜:「○○の普段の行いのおかげだよ♪」
○:「そうかな…」
色々と気になるところ。
キーンコーンカーン…
朝のチャイムが鳴る
○:「え?美空は?」
チャイムが鳴っているのに美空は教室にいない。
一:「セーフ…」
美空が息を切らしながら教室に入ってきた。
秋:「美空。鳴っている最中だから
セーフだけどギリギリで行動しないように。」
真夏先生も教室に入ってくる。
一:「はーい♪」
秋:「皆、席に着いて。」
先生の一言で全員が着席する
秋:「来週の球技大会の詳細を配るね。」
僕たちの学校では二学期の2週目に球技大会
そして、球技大会の次の日から
3連休という変な日程になっている。
まあ、休みが多いのはありがたいけど。
秋:「誰がどの種目に出るのかを
当日までに決めて委員長に伝えておいてね。」
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HR終了後
和の元に人が集まってくる。
球技大会で出たい種目を伝えにきたみたい。
モブA:「委員長!○○は全部で!」
和:「え、全部⁈」
おいおい…また…?
モブB:「去年も○○はサッカーと
バスケの両方に出たからさ。」
球技大会はサッカーとバスケの2種目
和:「やれないことはないけど…○○は全部でいいの?」
○:「勝手にして…」
ということで僕が出る種目が決定した。
和:「咲月はどうするの?バスケにする?」
菅:「う、うん…バスケでいいよ…」
咲月…?
和:「オッケー。次は美空に聞かないと…」
和は美空の席に向かう。
菅:「はぁ……」
隣の席の咲月がため息をつく。
○:「咲月、どうしたの?体調悪いの?」
菅:「ううん!大丈夫!
ちょっと…昼休みのことが気になっていて…」
○:「テキトーに断ればいいでしょ?」
好きじゃなければ、断ればいい。
菅:「うん……」
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昼休み 中庭
桜:「あーん。」
桜は僕の口に食べ物を運ぶ
○:「美味しい。」
といっても、僕が作ってきたお弁当だけど。
桜:「よかった♪私にもあーんして?」
僕も桜の口に食べ物を運ぶ
桜:「美味しい〜」
か、かわいい…
桜はご満悦の様子
可愛すぎる
桜:「明後日、別荘に泊まるときは
一緒に料理作ろうよ♪」
○:「うん。いいよ。」
何を作ろうか考えておかないと…
桜:「あ、咲月だ…」
菅:「…」
咲月が体育館裏に向かうのが見えた。
一応、直接断りに行くのか
偉いね。
僕だったら、シカトするよ。
桜:「ねぇ、見に行こうよ。」
○:「見に行くって?何を?」
桜:「咲月が告白されるところだよ!」
○:「えぇ…?」
それは流石に趣味が悪すぎます
○:「バレるよ。」
桜:「大丈夫!遠くから見ればバレないよ!」
何でそんなに見たいのかな?
桜:「体育館裏で告白…ドラマで観た展開…」
あー……そういうこと…
桜:「早く行こう!」
桜と僕は体育館裏が見える場所に…
桜:「来たよ。モブG。」
○:「背が高いんだ…」
180cmあるかな?顔はまあ…特に何も思わない…
桜:「あ、咲月が頭下げている。
これは断ったのかな?」
○:「男のほうが嬉しそうじゃないから
多分、断ったと思う。」
なんか、顔が険しくなっているし…
成功すると思っていたんだろうな。
バカめ。
桜:「あ!ちょっと!」
○:「えっ…」
咲月がモブGに腕を掴まれて、何やら抵抗している様子
桜:「なんか、ヤバそうじゃない…?」
桜の予感は当たり…
咲月はモブGに押し倒されていた。
○:「桜。真夏先生と太猿先生呼んできて。」
※太猿先生は生徒指導
桜:「う、うん…」
桜は職員室に向かった。
○:「助けにいかないと…」
僕は体育館裏に向かった。
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菅:「(モブGか…話したことは一度もないな…)」
私は体育館裏に来ていた。
モブG:「菅原さん、急に呼んでごめんね。」
モブGが現れた。
確かにかっこいいけど…○○ほどではない。
菅:「ううん…それで何の用かな…?」
モブG:「俺と付き合ってほしい。」
やっぱり、告白…
菅:「私はモブGと話したことないから…
付き合えない…ごめんなさい…」
私は頭を下げる。
菅:「失礼します…」
私はその場を離れようとするが…
ガシッ…
菅:「えっ…?」
私はモブGに腕を掴まれる。
モブG:「試しに付き合ってみようよ。」
なんか、目が怖い…
菅:「離して…!無理だから…!」
私は必死に抵抗するが
腕を掴む力が強いため、離れることができない。
モブG:「無理やりするしかないか。」
彼はそう呟くと…
菅:「あっ…!!」
私を地面に押し倒した
モブG:「今から楽しもうよ。」
モブGは咲月のワイシャツを引き裂く。
菅:「誰k…ウグッ…」
モブG:「人はここには来ないから。」
私は口を塞がれて何も話せなくなった。
モブG:「水色の下着なんだ。」
菅:「んーんー!!」
嫌だ…こんなことされるなんて…
私は声を発することも出来ない。
こんな形で奪われるなんて…
私が諦めかけたその時…
○:「情けないな。お前。」
菅:「…⁈」
○○…
モブG:「お前…」
モブGの力が一瞬弱まり…
菅:「○○…!」
私はその隙に○○の元に逃げる…
○:「咲月、大丈夫だから。」
菅:「う、うん…」
私は彼の胸元に顔を埋める
菅:「怖かった…(涙)」
安心感から涙が溢れ出てくる
モブG:「何でお前みたいな女たらしが
菅原さんに好かれているんだよ。」
○:「知るかボケ。」
モブG:「ふざけるな!!」
モブGは○○に殴りかかろうとする
○:「咲月、離れていて。」
菅:「う、うん…」
私は○○から離れる
モブG:「オラッ!!」
○:「こんなものか...」
○○はモブGの拳を受け止める
モブG:「何でお前みたいな奴が!!」
モブGは○○を何度も殴ろうとするが
○○は全てを受ける
そして、モブGは
体育館前まで○○を連れていった。
菅:「はぁ…はぁ…」
私は一人になり、地面に座り込む…
桜:「咲月!!大丈夫?」
桜が走って、私の元に…
菅:「何で○○が助けにきてくれたの…?」
○○は桜と一緒にご飯を食べていたはず…
桜:「私が告白の様子を覗こうと言ったの。」
桜:「そうしたら…こんな事に…」
菅:「そうなんだ…でも、○○がモブGに…」
桜:「多分、○○は大丈夫だよ。」
秋:「咲月!怪我はない?」
真夏先生も私たちの元に…
秋:「って…ワイシャツがボロボロじゃない…」
私のワイシャツは破けて
下着がほぼ丸見えの状態だった。
秋:「何か羽織るもの持ってくるから!」
真夏先生はその場を離れ保健室に向かった。
菅:「はぁ…はぁ…」
先ほどの恐怖がフラッシュバックする…
桜:「咲月…もう大丈夫だからね。」
桜は私の背中をさする
菅:「う、うん…」
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一方、教室
和:「咲月、遅いね。」
咲月が体育館裏に行ったきり戻ってこない。
五:「うん。」
私たちは4人で話していた。
美空は図書室で勉強中
彩:「なんか、廊下が騒がしい。」
確かに急に騒がしい
冨:「皆、体育館の方向に向かっていますよね?」
和:「体育館って…咲月が体育館裏に呼ばれたよね?」
五:「何か関係ある?」
彩:「行ってみましょうか。」
冨:「あ、待って。アイス。」
私たちは体育館に向かった。
奈央ちゃんはアイスを食べながら…
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体育館の前に行くと、人だかりが…
モブA:「あ、委員長。」
和:「この騒ぎはなに?」
人がいっぱいいて前が見えない。
そして、ここにいる人は
なぜか、ほぼ男子。
モブB:「モブGが菅原さんに振られた
腹いせで○○を殴っているらしい。」
え?殴っている⁈
和:「ちょっと、通して!」
○○、大丈夫かな…?
モブC:「おい!五重奏が通るからあけろ!」
やめなさいよ!それ!恥ずかしい!
モブCの一言で私は前に行くことができた。
和:「えっ…」
モブG:「はぁ…はぁ…」
○:「まだ、殴るの?(笑)」
モブGは肩で息をしながら○○を殴っていた。
でも、○○は手で全て受け止めていた。
○○はどこも怪我をしていない様子
モブG:「何でお前みたいなたらしが…」
太猿:「おい!モブG!何をしている!」
生徒指導の太猿先生が来た。
○:「遅いよ。太猿先生。」
○○は太猿先生のほうを向いた瞬間…
○:「いった…」
モブGのパンチが○○の腹部にクリーンヒット
モブG:「お前だけは…」
モブGは○○をもう一度殴ろうとするが…
○:「これは正当防衛だからな。」
モブG:「えっ…」
○○はモブGの腕を掴み…
モブG:「ぐはっ…」
綺麗な一本背負いを決めた。
○:「ふぅ…」
太猿:「モブG!こっち来い!
お前が菅原に乱暴したことは
川﨑から聞いているからな!」
太猿はモブGの腕を掴む
モブG:「○○は女たらしなのに
何でお前らは嫌わないんだよ!」
モブGは吠える
モブA:「お前、今年から入ったから
○○のことを知らないだろ。」
モブB:「お前、本当馬鹿だよな(笑)」
そこにいる男子全員がAとBの言葉に頷く。
太猿:「ギャラリーも教室に戻って!
昼休みはあと少しで終わるぞ!」
太猿先生の言葉で
全員が校舎内に戻っていく。
和:「モブA!今の言葉ってどういう事?」
モブA:「あー、女子は知らないのか。」
モブB:「○○がイケメンランキングに入る前から
学校中の男子全員の間で○○は人気だったよ。」
え?入る前?
和:「え、どういうこと?」
モブA:「太猿先生は
男子担当の体育教員で毎回の授業で
誰かを柔道の技で倒していたんだよ。」
モブB:「先輩たちもそれを食らっていて
俺らが入学して最初の授業も
やられるはずだったけど…」
モブA:「○○が返り討ちにしたんだ。
太猿もプライドがあったから
100本勝負を挑んだんだよ。」
和:「100本⁈」
結果はどうだったの…?
モブA:「太猿は全敗だった。」
和:「あの人は確か黒帯だったよね…?」
モブB:「○○も黒帯だよ。」
はぁ⁈ 初めて知った!
モブA:「○○が太猿をボコボコ
にしたおかげで太猿は反省して
俺たちを倒すのを辞めたんだよ。」
モブB:「それがあったから
学校中の男子から○○人気が高まり
男子全員がイケメンランキングで
○○に投票したんだ。」
モブA:「まあ、女子はかっこいいと
クールで投票したみたいだけど
俺らはこういう理由で投票した。」
なるほどね…
だから、○○は男子に嫌われていないんだ。
モブA:「モブGは今年転校してきたから
これを知らなかった。馬鹿だな(笑)
○○に武術で挑むなんて。」
モブB:「早く教室戻ろうぜ。」
男子たちは全員校舎内に入っていった
五:「和!咲月が保健室に
いるみたいだから行こうよ!」
和:「あ、うん!」
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私と茉央は保健室に来た。
彩ちゃんと奈央ちゃんは
次の授業の準備のために教室に戻った。
菅:「うぅ…(涙)」
咲月はジャージ姿で泣いていた。
秋:「もう、大丈夫だから…」
真夏先生が咲月の背中をさする
和:「何があったの…?」
○:「咲月はモブGに地面に押し倒されて
無理やりされそうになっていた。」
え、ひどい……
秋:「皆、次の授業があるから教室に戻って。」
和:「あの…私は残っていてもいいですか?
委員長として、咲月の側にいたいので…」
秋:「うん。」
○:「和。咲月のこと頼んだよ。」
皆は保健室から出ていった。
真夏先生もこの事を校長に
報告するために保健室を出ていった。
和:「よいしょ…」
咲月の横に私は座る
菅:「和は…○○のこと諦めたの…?」
和:「私は諦めたけど…急にどうしたの?」
菅:「私ね…まだ……○○が好き…」
咲月は声を震えさせながら呟いた。
和:「でも、○○には桜がいるけど…」
彼には彼女がいる。
彼女から奪うことはできないと思う。
菅:「分かっているよ…!
でも…今日、○○に助けてもらって
○○しかいないと改めて思った…」
菅:「だから、私も○○を助けたい。
でも、私に出来ることなんて…
彼の浮気相手しかないと思う…」
和:「咲月、何を考えているの?
そんなことをしても○○の助けにならないよ?」
菅:「でも、こんなことしか…(涙)」
咲月は相当悩んでいる様子
和:「ゆっくり考えればいいよ。
咲月に出来ることは必ずあるから。」
菅:「和、ありがとう(涙)」
失恋から立ち直るのは難しい
私や美空が異常に早いだけ。
咲月もいつか立ち直る瞬間が来る。
だから、今はゆっくりでいい。
秋:「咲月。今日は早退していいよ。」
真夏先生が保健室に戻ってきた。
菅:「でも、授業が…」
秋:「あなたの体調のほうが重要だから。
今はゆっくり休んで。」
菅:「分かりました…」
和:「咲月の荷物はどうしますか?」
秋:「それなら、今…彼が…」
○:「よいしょ…」
○○が咲月の荷物を持って、保健室に入ってきた。
菅:「○○…」
○:「荷物はこれだけでいい?」
菅:「う、うん…ありがとう…」
○:「あんな奴のことなんか気にするなよ。
いざとなったら、僕がぶっ潰しておくから。」
秋:「教師の前でそれを言う?」
○:「例えですから。
まあ、僕が潰す前に他の人が
潰しにかかっていますけど…」
和:「どういうこと?」
○:「五重奏が有名なおかげで
今回のことがSNSに書き込まれているらしいよ。」
和:「本当だ…」
モブGを叩く声が多い。
それよりも…何で私たちがSNSで有名なの?
○:「僕はSNSを全く見ないから知らなかったけど…
このように咲月を助ける人はいくらでもいるからね。」
菅:「う、うん…」
○:「それが正しいやり方かは疑問だけど。
まあ、そんなに気にするなってこと。
悩んでいても始まらないから
美味しいものを食べたり遊んだりしてリラックスしてね。」
彼はそう言い残して、保健室を後にした。
秋:「そう簡単に切り替えられたら苦労しないよ。」
和:「元々ネガティブな人がよく言うよ…」
説得力がなさすぎる
秋:「まあ、彼の言う通り…
今はリラックス♪楽しいことをやろう♪」
菅:「はい…!」
咲月に少し笑顔が戻った。
咲月は帰っていった。
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菅:「リラックスと言われても…」
早退したけど
家でやることもなかったから私はサクラ公園に来た。
菅:「ここで早朝に和は絵を描いているのか…」
和もやりたい事を見つけていた。
でも、私は何も…
菅:「ダメダメ…リラックス…」
彼から言われた言葉を思い出す
リラックス出来る方法は
やっぱり音楽かなと思い
私はイヤホンをつけて、曲を聴くことにした。
菅:「この瞬間を無駄にしない
人生あっという間だ周りなんか関係ない…」
私はNEGAの曲を聴きながら歌詞を呟いていた。
菅:「やりたいことをやるんだ
ジコチューだっていいじゃないか…」
彼はアイドルが好き。
アイドルを見ている時の彼は笑顔。
私も彼を笑顔にしたい。
菅:「アイドルか…」
私がアイドルになったら、彼を笑顔にさせられるのかな…
?:「咲月ちゃんだね。」
菅:「えっ?」
後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえて振り向く。
?:「あ、変装しているから
私のことが分からないかな…?」
声で女の人というのは分かる。
その人は帽子とサングラスを外した。
菅:「あ、あなたは…!」
久:「どうも〜♪」
NEGAのメンバーのしーちゃんだった。
菅:「どうして、私の名前を…それに何でここに…」
名前を言った覚えが…
久:「あなたのことを探していたの。
咲月ちゃんに話したいことがあるから
ちょっと来てくれるかな?」
菅:「話したいこと…?」
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放課後
和:「今日も修学旅行のしおりを…」
私は今日も修学旅行のしおりを作成する。
来週辺りまでに出さないといけない。
絶対、終わらないよ…
○:「手伝おうか?」
○○が私の前の席の椅子に座る
和:「え、いいの?」
○:「前に手伝うと言っていたでしょ?」
確かに言っていたけど…本当にいいのかな?
和:「桜は?一緒に帰らないの?」
○:「桜は助っ人を連れて、もうすぐ来るから。」
助っ人?
桜:「連れて来たよ〜♪」
彩:「やっほ〜♪」
桜が彩ちゃんを連れて教室に入ってきた。
助っ人は彩ちゃんらしい。
彩:「和先輩が困っているみたいなので♪」
和:「ありがとう。」
助っ人3人は心強い!
彩:「奈央ちゃんは茉央先輩と
アイスを食べにいくみたいで。」
最近、あの2人は
一緒にいることが多いね。
彩:「私たちも終わらせて
アイスを食べに行きましょう♪」
私は作業を開始した。
美空は今日も
早く帰宅して勉強するみたいです。
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その頃、茉央と奈央は
冨:「アイスのお店が臨時休業…」
五:「しょうがないよ。」
ドラマの撮影で使用するため
今日は臨時休業と書かれていた。
冨:「あ、サクラ公園の自販機にアイスがあったんだ!」
五:「食べに行く?」
冨:「はい♪」
2人はサクラ公園の自販機でアイスクリームを購入した。
冨:「美味しい〜♪」
五:「自販機のアイスも美味しいね♪」
2人はご満悦の様子
冨:「ごちそうさまでした〜」
五:「食べ終わるのが早いね(笑)」
冨:「アイスが大好きなので!」
五:「なに?あの車…」
冨:「公園の前に止まりましたね。」
ワゴン車が公園の前に停まった。
菅:「あ、2人とも!」
その車の中から咲月が降りてきた。
五:「咲月⁈ 早退したはず…
体調はもう良くなったの?」
菅:「ある人とお話ししたら、だいぶ良くなったの!」
冨:「ある人?」
菅:「2人も車に乗ってよ!」
五:「あ、ちょっと…!」
咲月は2人の手を引っ張り
無理矢理、車に2人を連れ込む
五:「本当に何なの…?」
冨:「あー!!!」
奈央が後部座席を見て、驚く。
五:「えっ、本物⁈」
茉央も驚く。
久:「本物だよ♪」
柴:「やっぱり、かわいいね。」
田:「この可愛さはうちのグループに必要!」
璃:「さあ!席に座って!」
NEGAのメンバーである4人がいた。
五:「咲月、どうして…この人たちと…」
冨:「どこで知り合ったのですか?」
2人は困惑している。
菅:「私もさっき史緒里さんと会ったばかりなの。」
久:「咲月ちゃんにも先程話したけど
あなたたち2人にも同じことを話すね。」
久:「茉央ちゃん、奈央ちゃん
私たちのグループNEGAに入ってみない?」
【第22話に続く】