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『狼くんを落としたい』 第25話



月曜日

今日は球技大会です。

いい天気で帽子を被りながら観戦中。

和:「桜、シュート!」

私は負けず嫌いのため、応援に熱が入ります。



桜:「よし…」

桜はボールを蹴るが…

桜:「あわわ…」

明後日の方向に飛んでいってしまう

和:「もう!!!」

あと少しなのに…

菅:「和、うるさい…」



五:「熱くならないでよ。禿げるよ。」



咲月と茉央も横にいます。

今日はこの2人が欠席していません。

咲月は元気そうで何より…
茉央に欠席の理由を聞いたら
アイスを食べすぎて、お腹を壊したと…

それが本当ならアホじゃん。
奈央ちゃんも同じ理由でした。

和:「あー!美空!ディフェンス!」

一:「あ〜、抜けられた…♪」

ぶりっ子ポーズでサッカーに出場中

和:「点入っちゃった…」

0-1で1年チームが1歩リード
試合時間は残り3分

○:「桜、足速いなぁ...」

○○が出る試合は次のためここで待機しながら、観戦中。

菅:「スケートの練習で走っていたんだって。」

五:「50m走はクラスで一番だったよ。」

男女で体育のクラスは違う

菅:「2位は和ね。」

五:「和は2位ね。」

嫌味ったらしく2人は言ってくる。

和:「いちいち言わないで!!」

ムカつくー!!!誤差だよ!あんな差は!!



○:「和…あのぶりっ子を何とかして…」

菅:「○○の彼女が同じピッチにいるのにやるのか…」

和:「おい!美空!真面目にやれ!!」

美空は○○に向かってアピールしています。

一:「きゅんきゅん♡」



とうとうディフェンスも放棄しました。

○:「桜がガチギレしているよ…」

五:「うわ…顔がやばい…」

桜の怒気がこちらにも伝わってくる。

菅:「試合終わったらどうなるの…これ…?」

和:「もういいよ…あと10秒だから…」

試合終了のホイッスルが鳴った。




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試合終了後…

桜:「ねぇ。あり得ない。」

一:「ごめんなさい…」

桜が美空にガチで説教しています。
美空は正座してしゅんとなっている。

桜:「優勝を目指していたのに…!!!
ぶりっ子って!!しかも、私の彼氏に!!」



一:「反省しております。」

2年男子準備してください〜とアナウンスが入る

○:「あ、僕の出番だ。桜、行ってくるね。」

桜:「うん!頑張ってね!」

先程の怒りが嘘のように笑顔に戻る桜。

一:「○○、ファイト!私もここで見ているから!」

桜:「はぁ⁈あんたは和たちの
バスケの応援に行きなさいよ!」

ごめんなさい。普通に怒っていました。

一:「嫌だ…」

和:「応援が来ないとやる気が出ない。」

菅:「本当に。」

五:「何で来ないの?」

一:「だって、○○の試合を見たいから!」

私も見たい!
でも、私たちの試合時間が被っているから…

桜:「あんたに○○の試合を見る資格あるの?」

桜:「ディフェンスを放棄して
ぶりっ子を私の彼氏である○○にやって
あなたがほぼ動いていなかったせいで
負けたのに○○の試合を見る?
そんな都合のいい話があります?
ねぇ、美空ちゃん?どこにあるのかなぁ?」



すっごい饒舌。

一:「な、ないです…」

桜:「分かったら、和たちの応援に行く!」

一:「は、はい!」

桜さんっ…怖いっす…

桜:「和、頑張ってね!ここから応援しているから!」

和:「うん!」

桜:「美空は全力で和と咲月と茉央の応援をしなさいよ。」

一:「はい…」

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グラウンド

モブA:「○○!シュート!」

○:「よっ…」

○○は軽々とシュートを決める

桜:「○○ナイス!」

私は○○を応援しています。

カッコいい!!!上手い!!

彩:「桜先輩♪」

桜:「あ、彩ちゃん。」

彩ちゃんは私の横に座る

彩ちゃんはバスケの試合を終えた。
結果は負けたらしいです。
奈央ちゃんは和たちを観戦中。

彩:「私は妹ですから、お兄ちゃんの応援を優先します♪」

桜:「ありがと♪」



彩ちゃんと私のパワーがあれば勝てるはず!

彩:「あれ…?でも、お兄ちゃん…
腰を庇っていませんか…?」

桜:「腰…」

まさか……////

しばらくして○○は交代を申告して、こちらに来た。

○:「保健室行きたい。」

彩:「腰痛めているの?」

○:「うん。湿布欲しいし、横になりたい。」

桜:「肩かすよ?」

彩:「よいしょ…」

○:「あ、ありがとう。」

ということで私と彩ちゃんは○○を保健室に連れていく。

ちなみに○○という大黒柱を失った
うちの男子チームはボコボコにされたそうです。

○○はバスケの出場を取りやめました。



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保健室

○:「あ〜、楽になる〜。」

湿布を貼って、横になっています。

彩:「全く…こんな日に腰を痛めるって…」

○:「でも、だいぶ楽になった。」

桜:「だ、大丈夫だよね…?///」

桜は僕の腰を撫でながら、心配をしてくれる。

○:「うん。大丈夫。」

彩:「(桜先輩が顔真っ赤…
お兄ちゃんは腰を痛めている…
そして、2人は付き合っている…
2人は土日に別荘に泊まった…)」

彩:「お兄ちゃん。腰を痛めた原因は?」

○:「えっ…運動…」

うん。間違っていない。

彩:「どんな運動…?」



こいつ、分かっているな。

○:「言えるわけない。」

彩:「ふーん(笑)じゃあ、桜先輩に聞こうかな?」

彩はニヤニヤしながら、桜に目を移す

桜:「わ、私…⁈///」

彩:「一緒に運動しましたよね〜?」

桜:「あ、わ…そ、その…」

桜は目を泳がせながら、返答に困っている様子

○:「彩。分かっているのに聞くなよ。
桜の顔が真っ赤で爆発しそうだから。」

彩:「あ、ごめん♪」

桜:「う、うん…///」

彩:「幸せでした?」

桜:「うん…/// 幸せだった…///」

桜は土曜の出来事の幸福感を思い出している様子。

僕も思い出してしまう…///

彩:「なら、よかったです!
お兄ちゃんの腰の痛みは幸せ痛ですね!」

そう言うと、彩は僕の腰に…

○:「いったい!!!」

彩:「惚気んな(笑)」

ビンタしてきました。

○:「彩…許さん。」

彩:「それで桜先輩…どんな感じでした…?」

桜:「ど、どんな感じ…?///」

○:「おい。その辺にしておけよ。」

彩:「だって、気になるから〜」

このクソガキが…

和:「○○、大丈夫〜?」

試合を終えた和が保健室に入ってきた。

○:「うん。だいぶ楽になった。」

今は彩のせいで腰がヒリヒリするけど

和:「よかった。というか…
桜は何で顔が真っ赤なの?」

彩:「あ、教えてあげますよ!」

桜:「彩ちゃん!こっちに来て!///」

彩:「あっ、ちょっと!!」

桜は彩を保健室の外に連れていく。

和:「何だろう…」

知らなくていいよ。

○:「和はバスケどうだったの?」

和:「負けちゃった(笑)」

接戦の末に負けたみたいです。
男子バスケも負けたらしいので
うちのクラスはやることがなくなりました。

○:「皆はもう帰る準備をしているの?」

和:「準備をしているというか…
もう帰っている人がほとんど(笑)」



負けたクラスは帰っていいというルール。

美空は図書室で勉強中
咲月と茉央は一緒に食堂にいるみたい。

○:「どうしようかな。暇だな。」

和:「暇なら…修学旅行の準備を手伝ってほしいなぁ…」

○:「いいよ。」

和:「ありがとう!」

腰の痛みも引いてきたので僕は教室に戻ることにした。


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○:「なんで、2人きり…」

桜と彩は”帰る!”と言って帰りました。

僕も帰ろうかと思ったけど
家に帰ってもやることがないから
和の手伝いをすることにした。

和:「作業効率が落ちるよね…」

○:「しょうがない。僕たちで進めよう。」

僕たちは黙々と作業を進める。

和:「○○は3連休何するの?
やっぱり、桜とデートするの?」

明日からはうちの学校は
特別休暇のため3連休

○:「どうかな…何も聞いていないから…」

デートするのかな…?

和:「桜と付き合っていて楽しい?」



○:「楽しいよ。本当に好き。」

和:「好きとか平気で言えるようになったんだね。」

○:「うん。土日に2人で
あの別荘に泊まったこともあって
余計に平気で言えるようになった(笑)」

和:「2人きり…あ…だから、腰を痛めていたの…?」

和も察したようだ

○:「そういうこと…」

和:「でも、○○が楽しそうなら良かった。」

和は太陽のように明るい笑顔を見せる

○:「えっ…?」

和:「桜と○○が無事に付き合えるのか不安だった。
私と○○がしたことが何か影響させてしまう気がした…
でも、楽しそうで何より…」

○:「うん…楽しい…」

和:「幸せ?」

○:「うん。幸せ。」

○:「飛び級のことも桜に話したんだ。
正直、何て言われるのか不安だったけど
桜は『以心伝心だから離れていても大丈夫』
と言ってくれた。」

○:「安心した。ああ…この人なら…
桜となら生きていけるって…
一緒に過ごしたいと本気で思った。」

和:「そっか…本当に好きなんだね。」

○:「大好き。」

和:「それで飛び級の合格発表はいつなの?」

○:「明後日の午前9:00。」

3連休の2日目に合格発表がある。

和:「自信はどうなの?」



○:「多分、合格している。
あれだけ勉強したら…満点以外は許されない。」

和:「お〜、かっこいい♪明後日は皆でお祝いだね!」

○:「皆でお祝いって…
僕が飛び級の試験を受けたことを
知っているのは桜と和と彩だけだよ。」

美空、咲月、茉央、奈央は知らない。

和:「だから、そこで皆に公表して
すぐにパーティーするの!」

○:「パーティーがしたいだけでしょ(笑)」

和:「バレた?(笑)」

和はいたずらっ子のように微笑む

○:「まあ、僕もパーティーしたいからいいけど…
皆と笑い合いたいからね。」

和たちといると笑顔になれるから
なるべく、一緒に過ごしたい。

和:「今から皆に連絡しようか?」

○:「それは辞めて。受かった後で(笑)」

和:「でも、その日に集まってと
言っても、来られない人がいるかも…」

○:「あ、そっか…」

和:「飛び級のことは話さないよ。
明後日○○の家に行けるかもしれないから
予定を空けておいてね!とメールしておくから。」

○:「ありがとう。僕も桜に連絡しておかないと…」

浮気疑いだけは勘弁なのでね。

僕は桜に和は美空たちにメールを送信した。

和:「これでよしっと。」

○:「返信早っ!」

桜からオッケーと連絡が来た。

和:「○○には返信早いね(笑)
桜は私たちには返信遅いのに…」

○:「彼氏だからかな?」

和:「惚気んな。」

和は僕を睨む

○:「ししっ(笑)
あと、3連休の2日目は休みだけど
僕と桜は学校に来るから。」

和:「え?どうして?」

○:「真夏先生と太猿先生が結果を
一緒に確認したいから
職員室に来なさいって(笑)」

 
和:「私もその日は学校に行こうかな。
修学旅行のしおりを完成させて
提出しないといけないから。」

○:「明後日に提出するために
これをある程度は終わらせないといけないね。」 

僕たちはそこから黙々と作業を進めた。



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和:「ん〜!疲れた〜!」

夕陽で教室内は照らされている

○:「9割終わったかな。」

和:「あとは私が家でやるから大丈夫!」



僕たちは荷物を片付け
教室の窓と鍵を閉めて
鍵を職員室に持っていった。

秋:「こんな時間までやっていたの?」

真夏先生が職員室にいた。

○:「暇だったので。」

和:「○○のおかげで9割近く終わりました!
明後日に提出します!」

○:「和、帰るよ。」

和:「あ、うん!真夏先生さようなら!」

秋:「和、気をつけてね。○○君も気をつけてね!」



○:「ああ…また明後日。
じゃあね。ズッキュンおばさん。」

秋:「…⁈」

和:「ズッキュンおばさん?」

○:「和〜。置いていくよ〜。」

和:「あ、待って!」

僕たちは職員室を出て下駄箱に向かった。

秋:「ズッキュンおばさんか…懐かしい…」


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秋:「○○君のハートにズッキュン♡」

○:「何それ。」

秋:「ちょっと〜!
??ちゃんと違って反応してくれない!」

?:「○○!ちゃんと反応する!」

○:「やだもん。こんなつまらないの。」

?:「こらー!」

??は○○を追いかける

七:「ふふっ(笑)」

秋:「○○君は高校の時の七瀬と麻衣と同じ反応…」

七:「○○は子どもっぽさに
大人っぽさも備えているからね(笑)」

秋:「それが彼の良さでもあるのかな。」

七:「うん!ゴホッ…」



○:「ズッキュンおばさん〜♪」

○○君は私に向かってこう呼んだ。

?:「こら!ちゃんと真夏さんと呼ぶ!!」

○:「ししっ(笑)」

○○君は庭に走って出ていく。

?:「○○!裸足で外に出ない!!」

姉も○○を追いかける。

七:「ふふっ(笑)」


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秋:「(七瀬。あなたの○○君への
願いは既に叶っているけど
??ちゃんと○○君がまだ再会出来ていない…
○○君は姉の名前を忘れている。
私のことは覚えているのに…でも、大丈夫…
あなたが麻衣だけに頼んだこと…
それがもうすぐ叶うはずだから…)」



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一:「あれ?○○と和?」

下駄箱に着くと、美空がいた。

○:「こんな時間まで勉強していたの?」

時刻は18:00

一:「うん!和と○○は?」



和:「修学旅行のしおりの作成を教室でしていたよ。」

一:「2人きりで?」

○:「うん。」

一:「浮気?」

何でそうなる

和:「何もしてないよ。」

一:「本当〜?」

ニヤニヤと悪い笑みを浮かべながら、美空は和に近寄る。

○:「何もしてないよ。僕は桜のことが好きだから。」

一:「ぐさっとくる…」

和:「しおりの作業中も○○は惚気話だよ。
土日に桜と2人きりでお泊まりしたとかね。」

一:「2人きりで⁈」

美空は大声で驚く。

○:「はいはい。帰る。」

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校内でこんな事を喋られても嫌だから
美空と和と一緒に昇降口を出て、校外に出る。

一:「2人きりってことは…夜もしたの…?」

まだ、聞いてくるの?

○:「ノーコメント。」

一:「絶対したでしょ!!!」

和:「まあまあ…カップルだから…」

一:「感想は?」

○:「幸せの一言に尽きる。」

まあ、素直にその一言だけ。

一:「そっかぁ…楽しそうだね…!!」

○:「ししっ…うん(笑)」

一:「私もしたいなぁ…」

美空は僕のほうを見ながら言ってくる

は⁈

和:「馬鹿なの⁈」

○:「桜のことが大好きだから、絶対に無理。」

桜に叱られる。

一:「一生無理じゃん!!」

和:「諦めなさい。」

一:「はぁ…」

○:「ししっ(笑)」



少し暗くなってきたため、僕は2人を家まで送った。

その道中の会話も楽しかった。

僕はずっと笑っていた。

自分がこんなに笑って
友達と仲良く話せる存在だと思わなかった。

ずっと一人だと思っていた。
ずっと一匹狼だと思っていた。

僕はこの日々が本当に楽しい。

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僕は帰宅して、すぐにシャワーを浴びた。

○:「お母さんも彩も居ないし…」

リビングのテーブルの上に置き手紙が1枚あった。

[今日は彩とご飯を食べに行くので
○○は一人で食べてください。]

と書かれていた。

○:「面倒くさいなぁ…」

作りたい気分でもなかったから
僕はお茶漬けを食べることにした。

○:「あれ。新曲のMVが公開されている…」

かっきーがセンターを務めるMVが
動画サイトで公開されていた。



○:「良いMVだなぁ…」

お茶漬けを食べながら、僕はそのMVをじっくりと観た。

○:「ふぅ…ごちそうさまでした。」

ご飯を食べて、MVも観た。最高でした。

○:「〜♪」

鼻歌で先程の曲を歌いながら、僕は茶碗を洗う。

○:「今から何しよう…」

茶碗を洗い終えたけど特に何もすることがない。

とりあえず、僕は自分の部屋に戻った。

○:「勉強する気にもなれないし…」

特にやることがないです。

○:「桜に電話かけようかな…?」

と考えながら、桜とのメールの履歴を確認していると…

プルルル〜♪(着信音)

○:「桜から電話だ…」

運命なのか?桜から電話がかかってきた。

○:「もしもし?」

僕は迷わず、応答ボタンを押した。

桜:「あのさ…明日、デート出来るかな…?」

○:「明日?いいよ。
どこでデートするの?」

桜:「ドリームリバーホテルの近くの
ショッピングモールでお買い物がしたい…」

○:「あー、あそこか…いいよ。行こう。」

桜:「じゃあ、明日の朝8時に私の家に来て…?」

○:「オッケー。というか…桜、泣いている?」

桜:「えっ…?」

○:「なんか…涙声に聞こえる…」

桜:「さっきまでドラマを観ていて…
そのシーンが感動しちゃって…(笑)」

○:「そっか(笑)」

○:「じゃあ、明日楽しみにしているね。」

そして、僕は電話を切った。

○:「しあわせはいつだって…
近くにあるんだ…保護色のようなもの…
気づいていないだけ…」

直筆サインの色紙が飾られた
額縁の前で○○は歌詞を呟きながら
明日、どんな服を着ていくか考えていた。



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一方…桜は…

桜:「はぁ…」

麻:「どうだった?」

桜:「明日、デートすることになりました。」



麻:「よし…第一段階クリア…」

桜はとあるホテルの会議室にいた。

桜:「うぅ…(涙)」

彩:「桜先輩…大丈夫ですか…?」

涙を流す桜の背中に彩は触れる

桜:「私と○○が再会したのは
運命じゃなかったんですね…(涙)」

麻:「ごめんね…」

麻衣は桜の頭を撫でる

桜:「でも、いいんです…
彼と彼のお姉さんが無事に再会できるのなら…」

麻:「桜ちゃんが○○を好きになったから
○○は笑っていられる。
私はそのきっかけを提供しただけ…」

彩:「桜先輩とお兄ちゃんが
付き合ったのは紛れもなく運命ですよ。
再会は違いますけど…付き合ったのは運命です。」

桜:「うん…!」




筒:「この日記は酷いですね。特にこの最後のページ…
“麻衣さんに連絡して”という一言に加えて名前。
しかも、現在の苗字で書かれている
これを○○君に見られたら
麻衣さんの計画が全て吹っ飛びますよ。」



あやめは苛つきながら語る。

筒:「しかも、この最後のページの日付…
先週の金曜日…桜ちゃんと○○君が
別荘に行く前日じゃないですか。
もし1日ズレていたら………」

麻:「まあ、桜ちゃんが
日記を取ってくれたからよしとしようよ。」

彩:「桜先輩、ナイスです!」

桜:「えへへ…///」

筒:「このケーキは金曜日限定で
ここのドリームリバーホテルで売っていて賞味期限が当日。
つまり、金曜日にその別荘に行ったのは明らか。」

麻:「とにかく、私たちの最終目標は
○○に会いたいとあの子が自ら言うこと。
あの子が覚悟を決めること。」

麻:「明日のデートで決めたい。2人とも頼んだわよ。」



桜・筒:「はい。」


【第26話に続く】

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