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『狼くんを落としたい』 第20話



夏休み明け2日目 昼休み

今日から午後も授業がある。

しんどいです。

食事をしっかりととって、体力をつけなければ…

一:「ごちそうさま!」

和:「早っ!」



美空が普段よりも早めに昼食を食べ終えた。

冨:「美空先輩、アイスいります?」

奈央ちゃんが美空にアイスを渡そうとする。

一:「今は大丈夫!」



美空はそう言うと
鞄を持って、教室を出ていく。

五:「美空が昨日と違って、元気…」

彩:「何かあったのですか?」

菅:「さあ…」

私たちも理由が分からない。

彩:「お兄ちゃんは桜先輩と
中庭でご飯食べているし
なんか、寂しくなりましたね。」

桜が中庭で食べようと誘ったから
彼は食事をとる場所を変更した。

和:「そういえば、美空は
朝も図書室にいたみたい。」

菅:「なんで?図書委員の
当番日ではないよね?」

和:「勉強しているらしいよ。
男子たちが話しているのを聞いた。」

○○が桜と付き合ったことで
美空に告白する人が増加している。

だけど、美空は
今は誰とも付き合いたくないと言い
告白を断っているらしい。

彩:「なんで、勉強?」

冨:「○○さんが取られて
やけになったとか?」

五:「そうだとしても勉強の理由が…」

菅:「あの子が何を
考えているのか分からない…」

和:「本当に何を考えているんだか…」



私は美空のことが心配です。

__________________________________

図書室

一:「…」

私は図書室でシャープペンシルを走らせる

一:「(ここはこの公式を使えばいい…)」

今まで勉強しようなんて思わなかった。

でも、私にはこれしかないと思う。

一:「(○○に褒めてもらうんだ…)」



私が急に勉強を始めた理由は単純。

彼に褒められたいから。

私一人で成績を上げることができれば
彼は私のことを見てくれるはず。

彼は頭がいいから乃木大に合格するだろう。

私も彼と同じところを目指したい。

合格して頑張ったねと褒めてもらいたい。

今の私の成績だとかなり厳しいと思う。

でも、諦めたくない。

一:「(間違っていた…解説読まないと…)」

昨日も帰ってから6時間勉強した。

改めて思う。

恋の力は偉大だ。

去年、彼とぶつかった瞬間から私の恋は始まった。

~~~~~~~~~


一:「遅刻する!」

1年のGW明け初日私は寝坊した。

休みボケの影響で目を覚ましたのは
ホームルームの15分前

階段をダッシュで駆け上がった。

一:「(何とか間に合いそうかな…)」

1年の教室のある階に着いたその時…

ドンッ…

一:「いてっ…」

私は誰かとぶつかった。

前を見るのを忘れてしまっていた。

勢いよく走っていた反動で
尻もちをついた。

○:「だ、大丈夫?」

一:「ご、ごめんなさい…
私が前を見ていなくて…」

顔を上げて
ぶつかった人の顔を確認した。

一:「えっ…」

顔を確認した瞬間…一瞬、時が止まった。

○:「どうかされました…?」

か、かっこいい...

イケメンだ…

こんな人がこの学校にいたの…?

○:「おーい…」

一:「ごめんなさい…///失礼します…///」

恥ずかしくて…私はその場から離れた。

私は一目惚れした。

私は恋をしたんだ。

でも、どうやって
アピールをすればいいのか分からない。

名前も知らない。多分、別のクラスの人。

その日から私はアピールの方法を考えた。

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数日後

一:「和!咲月!」

私は入学してすぐに
和と咲月と友達になった。

和:「ん?」

菅:「どうしたの?」

一:「これを見て!」



一:「み〜キュンキュン♡」



和:「何それ?」

菅:「ギャグ?」

数日間考えた必殺技を
発動したけど思っていた反応と違った。

一:「ギャグじゃないよ!必殺技!」

菅:「必殺技?舐めているの?」

これじゃダメなの…?

一:「可愛かった?」

菅:「可愛かった。それは認める。」

和:「でも、反応に困るよね。
男子なら倒せると思うけど…」

これだ!!!

彼を落とせる必殺技を手に入れたけど
彼を探しても見つからなかった。

その代わり…私は告白されまくった。

モブM:「付き合ってください!」

一:「ごめんなさい。好きな人がいるので…」

1学期の間で何人に
告白されたのだろう…

確実に11人は超えていた。

でも、私は全て断った。
私は彼のことが好きだから。

そして、彼の居場所が分かったのは
2学期の2日目だった。

一:「イケメン、可愛い子ランキング?」

菅:「学校の掲示板に書かれていた。」

一:「見せて!」

ここに彼の名前と
顔写真があるのかもしれない…
私はそう考え、咲月のスマホを覗いた。

菅:「可愛い子のランキングは
和が1位だったよ。」

和:「お尋ね者みたいで嬉しくない…」

私が5位
咲月が4位
2組の茉央が3位
2組の桜が2位

この五人が五重奏と書かれていた。

一:「あっ…この人だ…///」

私は彼を見つけた。

菅:「2組の○○君でしょ?好きなの?」

一:「うん…///一目惚れした…///」

2組にいるのか…遊びに行きたいけど…

迷惑かな…?

和:「そう?
ただ、顔がかっこいいだけでしょ。
どうせ、裏では女と遊んだり…」

一:「何それ。」

私は和の言葉に苛ついた。

一:「なんで、確証もないのに
そんなことを言うの!!!!」



私は和の胸ぐらを掴んでいた。

和:「美空…?」

一:「意味わかんないんだけど!!!」

菅:「はいはい…その辺にして。
廊下から注目浴びているから…」

一:「あっ…ごめん…」

私は冷静になり、席に座る

菅:「狼くんと呼ばれているみたいだよ。
誰とも話さない。昼飯はずっと一人。
この前の定期試験では全教科満点。」

一:「完璧だ…///」

菅:「ずっと図書室にいるみたい。
オーラがすごいから誰も話しかけられないって。」

一:「図書室…」

その日から私は図書室に行くようになった。

本を読むふりをして
窓際の座席で勉強する彼を見ていた。

そして、今…

私は彼が座っていた座席の
隣に座り、勉強をしている。

一:「(同じクラスになれた時は
本当に嬉しかったなぁ…///)」

彼と話せるようになったけど…
彼は桜と付き合った。

私は彼が大好き。
彼と今は付き合うことが
できないけど見てもらいたい。

私の成長した姿を…

キーンコーンカーン…

一:「え?うわ!あと少しで授業始まる!」

私は急いで、荷物を片付けて教室に戻った。

菅:「ずっと図書室にいるみたい。
オーラがすごいから
誰も話しかけられないって。」

一:「図書室…」

その日から私は図書室に行くようになった。

本を読むふりをして
窓際の座席で勉強する彼を見ていた。

そして、今…

私は彼が座っていた座席の
隣に座り、勉強をしている。

一:「(同じクラスになれた時は
本当に嬉しかったなぁ…///)」

彼と話せるようになったけど…
彼は桜と付き合った。

私は彼が大好き。
彼と今は付き合うことが
できないけど見てもらいたい。

私の成長した姿を…

キーンコーンカーン…

一:「え?うわ!あと少しで授業始まる!」

私は急いで、荷物を片付けて教室に戻った。

____________________________



放課後 

菅:「美空、アイス食べに行こう〜。」

一:「ごめん!今日は帰る!」

美空は荷物を持って
教室を出ていった。

和:「なんか…人が変わったような…」

五:「気味が悪い。」

菅:「桜は?」

五:「○○の膝枕で寝ている。」

完全にイチャイチャしている……

和:「私たち、バラバラになっているよね…?」

美空は図書室で勉強し始めるし
桜は○○と一緒にいる。

五:「休み時間は話しているから
バラバラではないでしょ?」

和:「うーん…なんか違うの…」

付き合うと変わってしまうのか…

菅:「私も美空のように
変わらないといけないかな…」



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中庭

桜:「○○の膝枕は快適…///」



桜が僕の膝の上に頭を乗せて寝ている

かわいいです。

○:「あれ…?美空だ。」

美空が昇降口から
ダッシュで校門に向かっている。

桜:「おーい!美空!また、明日ね!」

一:「あ……うん!」

美空は一言だけ言い、帰っていった。

○:「美空ってこんなに早く帰ることあった?」

桜:「さあ…?………あ!」

桜が飛び起きる

○:「どうしたの?」

桜:「お母さんに早く帰ってきてと言われていたんだ!」

○:「じゃあ、帰る?」

桜:「うん!」

荷物を教室に取りに行き
僕は桜を家まで送った。

もちろん、手を繋いで帰った。

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美空の部屋

一:「えっと…英語を…」

私は家に帰って
すぐに参考書を開いたけど

一:「ふぁ…眠い…」


夏休み明けで体がなまっているのか
すぐに眠気がきてしまい
机に突っ伏して仮眠をとることにした。


1時間後…

一:「むにゃむにゃ…」

美空!おーい!

一:「うーん…」

起きて!!

私は誰かに体を揺すられて目を覚ました。

一:「…ん?なに…えっ⁈」

一:「姫奈⁈なんで…ここに…」

海外に居たはずの
姫奈が何故か私の部屋にいる。

姫:「休暇が出来たから帰ってきたの。
今日、美空の家に遊びに
行くってメール送ったよ?」



一:「えっ?嘘…」

私はスマホを確認する。

確認するとメールが来ていた。
私は既読をつけている。

テキトーに既読をつけていたのだろう…

勉強で頭がぼーっとしていた気がする

姫:「それよりも何なの?この部屋の汚さは。」

一:「あはは…(笑)」

私の部屋は本当に汚い。

姫:「片付け手伝うから…」

姫奈は散らかった部屋を一緒に掃除してくれる。

姫:「NEGAのグッズじゃん。
私もメンバーの人のSNSをフォローしているよ。」

床に散らかったNEGAのグッズを姫奈は拾う

一:「○○が好きで私もハマっちゃったの!」

姫:「相変わらず彼が好きなんだ。
どうなの?あの日のデートから進展した?」

一:「実は…彼に彼女が出来て…」

姫:「フラれているじゃん。」

心にぐさっとくる…

一:「でも、私は諦めていないから…」

姫:「諦めないのはいいことだけど。
何で勉強の道具ばかり散らかっているの?」

机や床には参考書や問題集が散乱している。

姫:「勉強嫌いだったよね?」

一:「嫌いだけど…私はやらなきゃいけないの…」

私は姫奈に勉強している理由を説明した。

姫:「彼に褒められたくてやっているんだ。
相変わらず、頭おかしいね。」

一:「毒舌が酷い…」

姫:「でも、美空が乃木大に
合格するのはキツいでしょ。」

一:「やってみないと分からない!」

姫:「○○君がそんなに頭良いのなら
彼に教えてもらえばいいのに…」

一:「それだと意味がないの…
彼をびっくりさせなきゃ。」

驚いてもらうんだ。

姫:「あんたが倒れて
彼をびっくりさせなきゃいいけど…」

一:「え?」

姫:「忘れたとは言わせないよ。
あんたが中学生の頃に
定期試験の勉強で追い込みすぎて
試験中に倒れたこと。」

一:「そんなこともありましたね…」

あの時は体力がなかった…

姫:「本当に無理しないでよ。」

一:「分かっているよ。
でも、甘えを捨てないといけないの…」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Ep.10

一:「私は“待ち人来ずさわりあり”
学問は“自己への甘えを捨てよ”」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

私は彼とのデートで
引いたおみくじを姫奈に見せる。

姫:「休むことは甘えじゃないからね。」

一:「そんなこと分かっている。
自分で休む判断はできるから。」

姫奈のおかげもあり、部屋は片付いた。

姫:「このクマのキーホルダーは?」

机の上に置いてあるクマの
キーホルダーを姫奈は触る。

一:「○○とデートした時に貰ったの。」

このキーホルダーは射的の景品で
手に入れたもの。彼とお揃いだ。

一:「お守りなの。私はこれがあるから頑張れる。」

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私は姫奈と1時間ほど話した。

姫:「そろそろ帰るね。」

一:「次はいつ日本に帰ってくるの?」

姫:「いつだろう……美空が困ったときとか?」

一:「じゃあ、帰ってこないね(笑)」

多分、困ることはないと思う。

姫:「約束だからね。無理はしない。」

一:「うん。約束。」

私は姫奈と指切りげんまんをした。



そして、姫奈は帰っていった。

一:「よし…勉強しよっ!」

私は再び机に向かった。

___________________________________


私は美空の家を出て駅に向かって歩いていた。

姫:「(美空が楽しそうでよかった…)」

前に亜楼所で会った時も思った。
美空は中学の時よりも遥かに楽しそう。

姫:「(私も頑張らないと。)」

○:「…」

姫:「ん?」

サクラ公園の前を通りすぎようとした時

○:「あ…」

公園のベンチで寝転がっている
○○君と目が合った。

○:「確か…美空の親友の姫奈さん……」

姫:「何しているの?家に帰らないの?」

彼は制服のまま公園にいた。

○:「彼女を家に送り届けて
ここを通った時にサクラの
木の前で歌っている人がいて…」

?:「〜♪」

○:「気になって、ここで聴いていた。」

姫:「めっちゃ上手い…」

その歌声は人々を魅了するような綺麗なもの。
ステージに立つレベルの歌声だと思う。

○:「姫奈さんはどうしてここに?」

姫:「美空の家に遊びに行っていたの。」

○:「ふーん…」

彼は興味なさそうな様子

姫:「○○君に頼みたいことがあって…」

○:「え、なに?」

姫:「美空が無理をしていたら
止めてほしいの。」

美空を止められるのは私と彼だと思う。

○:「なんか…勉強していたね。」

姫:「知っているの?」

○:「今日の昼休みに図書室に
本を返しに行ったら美空が勉強していたから。」

○:「どうせ、自分の力だけで成績を上げて
褒めてもらおうとか考えているでしょ。」

完全にバレている…

○:「僕に出来ることがあれば手伝うと
デートの時に言ったのに…」

彼女が出来ても美空を
気にかけてくれている。

本当に優しいんだね。

美空があれだけ好きな理由が分かる気がする。

○:「無理をして倒れるのが一番悲しいと
明日、忠告しておこうかな。」

姫:「本当?ありがとう。」

○:「美空は危なっかしいから(笑)
誰かが気にかけてあげないといけない。」

姫:「じゃあ、私は帰るから
美空のことをよろしくね。」

〇:「もちろん。」

私は公園を出て
再び駅に向かった。

姫:「(それにしても…
サクラの木の前にいた人の歌声…
どこかで聴いたことあるような…)」


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?:「きっと誰だって誰だってあるだろう
ふいに気づいたら泣いてること…」

姫奈さんがいなくなり
僕はサクラの木の前にいる
女の人の歌声を聴いていた。

彼女が歌っているのは
NEGAのシンクロニシティ

本家とはまた違った良さがあった。

○:「(この歌声好きだな…)」

?:「ふぅ…」

彼女が歌い終わった時…

パチパチ…

僕は思わず、拍手をしていた。

○:「(本当に上手…)」

その人は僕の拍手に対して
無言でお辞儀をした。

?:「…」

○:「?」

その人はバッグを持ち
こちらに歩いてきた。

?:「はい…どうぞ…」

○:「えっ…?」

?:「聴いてくれたお礼です…」

○:「ありがとうございます…」

渡されたのはトカゲのキーホルダー

なんで、トカゲ?

?:「失礼します…」

その人は公園を後にした。

○:「爬虫類好きなのかな…」

その人のバッグには
イグアナのストラップが付いていた。

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○:「ただいま。」

僕はトカゲのキーホルダーを手に帰宅した。

彩:「おかえり。」

彩はミニトマトを食べながら
録画したクイズ番組を観ていた。

彩:「お兄ちゃんもミニトマト食べる?」

○:「じゃあ、1個だけ貰う。」

僕はミニトマトを口にする。

彩:「やっぱり、怜奈ちゃんと
悠理ちゃんカッコいいなぁ…」



クイズ番組に彩の大好きな2人が出演していた。

○:「(そういえば、悠理さんはいなかったなぁ…)」

飛び級の試験を受けに
乃木大に行ったときにいたのは…

怜奈さんと…別の大学の女性が2人…

○:「(名前は何だっけ…)」

彩:「レイちゃんと美佑ちゃんもナイス正解!」

○:「あ…」



あの時にいた二人もその番組に出ていた。
あの2人は乃木女の学生だったのか。

テロップに乃木女の1年と書かれていた。

僕よりも2個上なのか…

○:「(名前は何だっけ…)」

彩:「レイちゃんと美佑ちゃんもナイス正解!」

○:「あ…」

あの時にいた二人もその番組に出ていた。
あの2人は乃木女の学生だったのか。

テロップに乃木女の1年と書かれていた。

僕よりも2個上なのか…

その割には髪の短い人は幼く感じたけど…

もう一人のほうは大人っぽかった。

彩:「レイちゃんと美佑ちゃんは
最近、怜奈ちゃんの
クイズ研究会に入ったらしくて。」

聞いてもないのに勝手に彩が話し始める

彩:「その研究会は男子禁制で
怜奈ちゃんが選んだ人しか入れないの!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

Ep.16

怜:「君、名前は?」

○:「○○と言います…」

怜:「○○君。もし、飛び級に合格したら
私のクイズ研究会に来ない?」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


男子禁制だよね?

彩:「今は怜奈ちゃん、悠理ちゃん
レイちゃん、美佑ちゃんの4人の少数精鋭!」

なぜ、僕は誘われたの?

彩:「最近は動画サイトで
チャンネルも開設したの!
ほのぼのとしていて面白いの!」

彩はその動画を見せてくる

○:「編集のレベルが低い…」

動画を見て思ったことを口にしてしまった。

彩:「そんなに言うのなら
お兄ちゃんもやってみなよ(怒)」

彩がガチでキレている。

○:「そうなんだ。すごいね。」

まあ、面倒なので嘘をついた。

彩:「お兄ちゃんが飛び級で
乃木大に受かったとしても
この研究会には入れないもんねー!」

なんか、腹立つなぁ。

○:「はいはい…」

受かったら、誘いをうけてやろうかな。

彩:「あ、今日もお母さんはいないから
晩ご飯作ってね。」

今の煽りがムカついたから
その日の夜に彩には水ご飯を出した。



もちろん、彩はキレた。


______________________________________



翌朝…図書室

一:「(ここは鎌倉幕府…)」

私は早めに学校に来て、図書室で勉強していた。

一:「(頭が冴えている気がする…)」

姫奈に無理をしないでと言われたから

昨日は早めに寝ました。

おかげで頭スッキリです!

一:「(集中集中…)」

ピタッ…

一:「冷たっ…⁈」

集中しようと思っていた矢先に
私の頬に冷たい感触が…

○:「差し入れ。」

彼はジュースを机に置く…

一:「えっ…○○⁈なんで…ここに…」

○○が来る時間はもう少し遅いはず。

○:「本を借りに来た。
美空がここで勉強していたから
ジュースをあげようかなと思って。」.

一:「ありがとう…」

○:「あと…無理しないで。
無理をして倒れるのが一番悲しいから。」

一:「う、うん…」

彼は私の心配をしてくれている

ちゃんと守らないと…

○:「じゃあ、頑張ってね。」

彼はそう言うと何も持たずに図書室を出ていく。

あれ?本を借りに来たはず…

一:「まあ、いいか!」

絶対に彼に振り向いてもらうんだ。

私はHRが始まるギリギリまで
図書室で勉強した。

【第21話に続く】

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