『狼くんを落としたい』 第3話
モブK:「俺たちの川﨑ちゃんが!」
モブS:「ランキングトップだからしょうがないわ。」
イケメンランキングトップと
五重奏の一人の交際疑惑だったため
一瞬で校内中に噂が広まった。
一:「はぁ...」
おかげでこの人はため息ばかり。
アクセサリーも外してしまった。
食事中なのに空気が重いです。
冨:「美空先輩♪」
奈央ちゃんが美空に笑顔で話しかける
冨:「み~キュンキュン♡」
それは美空が "たまに" やるやつ。
なんで、奈央ちゃんが知ってるの?
一:「もう、キュンキュンしません...。」
美空は机に突っ伏せる。
相当やられているようだ。
五:「今頃、屋上で仲良くご飯を食べているのかな。」
桜は○○くんと屋上に行ったみたい。
和:「屋上で仲良く...」
~~~~~~~~~~~~~~~~
桜:「美味しい?」
○:「うん。」
桜:「私にもあーんして?」
○:「はい。あーん。」
桜:「うん!美味しい♪」
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あら、いけない。想像してしまいました。
一:「な、仲良く...」
この人も想像したみたいです。
一:「桜が膝枕...」
それは妄想を膨らませすぎです。
和:「彩ちゃんは何があったのか聞いてないの?」
彩ちゃんなら知っているはず。
彩:「私は知りません!
さっきも一ノ瀬先輩に話しました!」
彩ちゃんは怒っている様子。
美空がしつこく聞いたんだろうな。
一:「どうせ、付き合ってる...
今頃、屋上でキスしてるんだ...。」
机に顔を伏せて、この人は嘆いている。
彩:「今の一ノ瀬先輩はお兄ちゃんみたいですね。」
菅:「どこが?」
彩:「お兄ちゃんはネガティブなので。」
五:「あー...」
そうなんだ。私、初めて知った。
彩:「一ノ瀬先輩がアピールしていることも
どうせ、茶化されているって言ってましたから。」
○○くんは美空と同じクラスになってから
まだ、数日なのに散々やられているからね。
一:「そんなことないのに!」
私も茶化されていると思ってしまうかもしれない。
彩:「お兄ちゃんは自己評価が低いんですよ。
あのランキングの実態はブスメンランキングだって。」
流石にそれはあり得ないです。
一:「そのランキングだったら
入るべき人が入ってないよ!」
それは色んなところを敵に回す発言です。
おやめください。
和:「とりあえず、桜に確認するしかないね。」
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放課後
桜:「な、なに?急に呼び出して 」
空き教室に桜を呼びました。
一:「この確信犯!」
桜:「え、なに?本当に分からない。」
一:「○○くんと付き合ってるんでしょ!」
桜:「はぁ!?付き合ってないけど!!///」
一:「嘘つけ!屋上でキスしてたでしょ!」
それはあんたの妄想じゃん
桜:「してないって!/// 」
桜は顔を真っ赤にして否定する。
桜:「それに付き合ったら、みんなに報告するし...」
和:「じゃあ、本当に付き合っていないの?」
桜:「うん...」
一:「むぅ...」
なんで、この人は納得してないの。
五:「この二日間で何があったの?
明らかに仲良くなってるよね?」
和:「本当に何があったの?」
桜:「じ、じつは土曜日にね...」
時は遡り.........
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桜:「(はぁ...///) 」
私は好きなアイドルの写真集お渡し会に参加しました。
桜:「(さくちゃんに写真集...しかもサインまで...///) 」
さくちゃんは私の憧れです。
この日を本当に楽しみにしていました。
桜:「(緊張する...///)」
ワクワクしながら、私は列に並びました。
桜:「(前の人、いい匂い...) 」
そして、前の人がさくちゃんから
写真集を貰う番になった時に事件?は起きました。
遠:「あ、○○くんだ♪」
○:「あ、はい...」
桜:「(ん!?○○くん!?) 」
なんと、あの"○○くん"がいるじゃありませんか
私服姿を初めて見た!かっこいい!
桜:「(○○くんはアイドルが好きだよね...) 」
この前、彩ちゃんから聞いた情報で
完全に○○くんだと確信しました。
桜:「(あのいい匂いも間違いなく○○くん。) 」
そして、私の番が来ました。
遠:「桜ちゃんでいいかな?」
桜:「は、はい!」
私はサインを貰っている間も
○○くんのことが気になっていました。
遠:「はい!応援してくれてありがと♪」
桜:「か、家宝にします!」
私は急いで、○○くんを追いかけました。
○: 「...」
桜:「いた...」
彼はエレベーターを待っていました。
桜:「○○くん!」
○:「え、川﨑さん...!?」
○○くんは驚いていました。
○:「ど、どうして...」
桜:「私もさっきのイベントに参加してたの...
○○くんの後ろにいたの...ほら、証拠の写真集...」
"桜ちゃんへ"と書かれた写真集を○○くんに見せた。
○:「さくちゃんのこと好きなの?」
桜:「うん!憧れなの!」
○:「そうなんだ...。」
○○くんはどこか安心した様子だった。
これなら、いけると確信した。
桜:「もし、よかったら...今からお茶しない?」
だから、私は攻めました。
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桜:「それで仲良くなったというわけです...」
そういえば、さくたんもアイドル好きだった。
一:「付き合っているわけじゃないの?」
桜:「だから!付き合ってないよ。」
一:「そっかぁ!」
この子、すごい嬉しそう。
菅:「でも、このままだと付き合うよね?」
一:「えっ...」
美空の表情が一瞬で真顔になった。
五:「完全に仲良いし...。」
菅:「○○くんが気になっている人が桜だったら」
一:「うわぁーん(涙) 」
完全に二人が泣かせましたよ。
私の胸元に顔を埋める
私の制服が濡れるんだけど!
和:「気になっている人のことは聞いてないの?」
桜:「アイドルトークしかしてないよ♪」
和:「じゃあ、誰かも分からないんだ...」
桜:「私だったら嬉しいなぁ...///」
一:「ぜんっぜん、嬉しくない!」
私の胸元で大声を出さないでください
菅:「"まだ"付き合っていないと分かっただけいいじゃん。」
五:「そうそう。"まだ"だから。」
2人とも"まだ"を強調しすぎだよ。
一:「うん。"まだ"だよね。」
いや、あんたも強調するんかい。
五:「じゃあ、帰ろ♪」
菅:「美空~帰るよ!」
一:「今日はやけ食い...」
3人は教室を出ていく。
桜:「にゃぎ、ちょっといいかな?」
私も教室を出ようとしたが桜に呼び止められる。
桜:「今週の土曜って空いてる?」
桜は小声で話しかけてくる
和:「空いてるけど...どうしたの?」
桜:「一緒に○○くんの家行かない?」
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そして、土曜日
どうやら、桜と○○くんは
一緒にライブ映像を観る約束をしたらしい。
桜が二人だと緊張しちゃうみたいで
○○くんに誰かを誘っていいか聞いて
私ならいいと言ってくれたみたい。
なんで、私ならいいの?
ピンポーン・・・ガチャ...
彩:「あっ、ご一緒で。」
和:「どーも♪」
桜:「こんにちは.../// 」
桜の服装がいつもよりオシャレ
和:「○○くんは?」
彩:「お兄ちゃんはシャワー中です。」
桜:「し、シャワー?/// 」
え、緊張するってそういうこと?
彩:「先にリビングで待っていてください。
案内します。」
そして、数分後に○○くんが来た。
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○:「ここのかっきーがかわいい。」
桜:「分かる~!」
2人はライブ映像を楽しんでいます。
私は全くついていけない...
彩:「アイドル知識0ですか?」
和:「うん 笑 」
彩:「私もほとんど分からないです 笑 」
和:「本当に付き合っちゃえばいいのに。」
完全にいちゃついているように見えます。
彩:「私もそういう話をしたんですけど...。」
『○:彼氏がヲタクって印象悪くない?』
彩:「みたいなことを言ってて...」
和:「それは考えすぎだよ。」
彩:「ですよね 笑 」
桜:「この曲、めっちゃ好きなの!」
○:「分かる。あ、アイス食べる?」
桜:「食べたい!」
○:「彩と井上さんは?」
和:「食べる。」
彩:「食べたい。」
○:「じゃあ、取ってくる。」
○○くんはペンライトを置いて
冷蔵庫のある場所に向かう。
和:「ねぇ、○○くんと付き合わないの?」
○○くんのいない隙にさくたんに本音を聞く。
桜:「私は付き合いたい。前から好きだから。」
和:「そうだったの?」
また、○○くんが狙われるじゃん
桜:「うん。美空には悪いけど。」
彩:「告白しないんですか?」
桜:「したいけど...///」
桜は顔を赤らめる
和:「けど?」
桜:「緊張しちゃうから.../// 」
この子も乙女かよ。
○:「アイス持ってきたよ。」
全員分のアイスを持ってきてくれる。
マッチョ君をもらう
※ガリ×2君のパロディです
和:「ありがと~」
○:「桜さんも。」
ん?桜さん?
桜:「ありがと...///」
彩:「それより、いつから名前呼びなの?」
○:「昨日から。メールで
そう呼んでと言われたから。」
メールね......... はぁ⁉︎
和:「連絡先交換してるの⁉︎」
○:「うん。アイドルのことを話したいから。」
和:「美空とは交換しないの?」
桜とは簡単に交換できて
あの子とは交換できないんかい
○:「今は話すことがないから。」
和:「美空もアイドル好きだけど。」
○:「ええっ...違うグループだから...。」
あ、そうなの?
桜:「新たにファンになってもらえば?」
○:「それは一ノ瀬さんに申し訳ない。」
絶対、ファンになってくれるよ。うん。
和:「美空はファンになるよ。」
217%保証します。
○:「えぇ...無理無理...。」
この人、ネガティブすぎるよ。
和:「今から呼ぶ?
直接、話を聞けばいいじゃん。」
○:「それはちょっと...」
彩:「呼んでください。」
○:「彩!」
彩:「ネガティブを脱却しないと!
和先輩、お願いします!」
和:「分かった。」
○:「終わった...。」
桜:「○○くん、さくちゃんの曲だよ!」
○:「終わった...。」
○○くんは魂が抜けたようだ
和:「大丈夫?」
彩:「気にしないで呼んでください。
もう、ネガティブはダメなので。」
和:「本当に呼ぶよ?」
[今、桜と一緒に○○くんの
家にいるんだけど来る?]
私は美空にメールをする。
~♪(通知音)
和:「返信早っ!」
美空[咲月,茉央と一緒にすぐに行くね!
今は東古宿にいる!]
二人も一緒なんだ。
和:「すぐに来れるみたいだよ。」
○:「なんで、こんなことに...」
~♪(通知音)
和:「ん?」
茉央[『○○くんを落とせますように!』
と美空は東古宿にあるLOVEの
目の前で45分願っていて
咲月と私はそれに同行してたの。]
と茉央からメールが送られてきました。
~♪(通知音)
咲月[美空と茉央と私で○○くんを
落とすためのシミュレーションをしたよ♪]
と咲月から送られてきました。
一体、何をしてるの?あの3人は。
それに今日は雨が降っているよね?
【第4話に続く】
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