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『狼くんを落としたい』 第12話





文化祭当日 

私たちの学校では午前中は校内向け。
午後に一般向けの展示をすることになる。

昨年、五重奏が一般の客に言い寄られたことにより
今年は限定的な公開となった。

私たちとしては非常にありがたい。

ただ、校内向けでも色々と問題が起きる

私たちの喫茶店

モブC:「咲月ちゃん!嵐噴岩の水!」

モブM:「美空ちゃん!俺も!」

モブN:「和ちゃん、必殺技お願い!」

私たちに指名が集中します。

必殺技なんかやるわけない!

五重奏が同じクラスに集まってしまったせいで
私たちの喫茶店には大行列。

桜:「すごい勢いで水が売れていくね。」

五:「○○君の作戦通りだ。」



私たちの喫茶店の品は嵐噴岩の天然水 100円
ジュースなどの水以外の飲み物が700円

明らかに狂っています。
でも、文句を言ってくる客は誰もいない

五重奏が接客するから、水でも売れる
それなら、水を売るほうがいい
というのが○○君の作戦。

水は川﨑家が用意してくれました。

ですから、実質ただです。

でも、嵐噴岩の天然水は本当に美味しい。

嵐噴岩の川でとれた天然水です。

そして、喫茶店のスタッフには○○君もいる
真夏先生に裏方でいいから参加してと言われたみたい。

流石に図書室はダメだったみたい。
彼はため息をつきながら、水を運んでいます。

和:「図書室で過ごせなくて残念だったね(笑)」

〇:「裏方で済んだから少しはマシかな。」

〇:「五重奏の全員が
接客に回ってくれるのが本当にありがたい。」

ちなみに裏方は○○君一人。

裏方で入る予定の人に
僕を忙しくさせてと頼み込んでいた。

母親に会えない口実を作るためと本人が言っていた。
どんだけ、母親と関わりたくないのよ。

桜:「和。必殺技を希望する客がいるよ。」

和:「だから、やらないって!」

昨日の出来事が校内中に広まったみたいで
私のメイド服の写真も広まっていました。

最悪です。

〇:「にゃんにゃんにゃぎは可愛かったのに。」

和:「○○君以外の人には絶対にしないから。」

〇:「僕にはやってくれるの?(笑)」

和:「そういうわけじゃ…///」



別に彼限定というわけでもない

〇:「まあ、もうやらせないから安心して。
昨夜に美空から必殺技の動画が送られてきたから。」

は?

和:「どういうこと⁈必殺技の動画って!」

〇:「昨日のメイド服での必殺技を
美空が動画に撮っていたみたいで。」

美空の馬鹿野郎

〇:「安心して。
その動画は僕が一人で楽しむ用だから。」

何に使うの?変なことに使っていないよね?

和:「変なことには使わないでよね。」

彼が満足するのなら、いいやと諦めた。

菅:「和!ちょっと、代わって!」

和:「はーい。」

休憩もランダム。

桜、咲月、茉央、私の4人は
休憩を適度にとっているのだが
美空は○○君にいいところを見せたいと言い

休憩を一切取っていない。

そろそろ、休みなさい。



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〇:「午前中の終わりはあと何分?」

菅:「あと10分くらい。」



〇:「あと少しか。
午後も午前中以上にさらに頑張らないと。」

あのババアには会いたくないし。

菅:「ねぇ、○○君。明日の予定は埋まっている?」

〇:「ないよ。ゆっくりしたいから。」

文化祭の翌日は休校日。

菅:「デートの権利を明日に使うことはできるかな?」

美空以外の人のデートの権利はまだ残っていた。

〇:「うん。いいよ。」

明日はあのババアが家にいると思うから
なるべく、外出しておきたい。

菅:「ありがと!
集合時間と場所は夜に連絡するね!」



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五重奏、彩&奈央、○○という
面子で昼食休憩をとっている。

五:「校内だけでこんなに人が来るの?」

菅:「ブラックすぎる。」

桜:「午後は絶対しんどいよね。」

三人の愚痴が止まりません。

和:「でも、午後のシフトに
入っているのは美空と私だけだよ。」

この三人は文化祭を満喫できるけど
私と美空は午後もシフトがある。

桜:「和は委員長だから。しょうがないよ。」

委員長という便利屋の肩書を使われて
私はクラスの展示に強制参加。

そのおかげで部活の展示に
行かなくてよくなったから、良かったけど。

ちなみに美空は彼にいいところを見せたいと
シフトに入ることを自ら希望しました。

彩:「お兄ちゃん。もう、やだ。」

彩ちゃんはメイド喫茶で
酷くメンタルをやられている模様。

冨:「あと少しだから。」



奈央ちゃんが彩ちゃんの背中をさする。

桜:「私たちも後で行くね♪」

彩:「えぇ⁈ 来ないでください!」

菅:「見知らぬ人に接客するよりはマシだよ。」

彩:「知っている人だから嫌です…」

分かる。昨日、○○君に
必殺技をやるのは本当に恥ずかしかった。

五:「今日は美空みたいになるしかないよ。」

桜:「うん。今日だけは我慢して美空みたいに。」

美空にものすごく失礼なことを言っている。

一:「私は我慢しないといけない存在なの?」

菅:「そういうわけじゃなくて!
美空みたいに特別可愛い存在に
私たちが絶対になれない存在に近づきたいということ!」

一:「私は特別かわいいの?」

出た。ぶりっ子。
私たちが可愛いと言うと毎回発動します。

菅:「うん!美空ちゃん可愛いよ!」

一:「ありがと♡」

美空は咲月に向かって、ウインクする。

彩:「これをやらないといけないと思うと…」

美空みたいに極振りする必要はないでしょ。

冨:「でも、彩ちゃんはさっきまで美空先輩の
み~キュンキュン♡を使っていましたよ。」

彩:「ちょっと!奈央!」

一:「いいよ♡ たくさん使って♡」

美空は彩ちゃんの頭を撫でる。

彩:「いやぁ…」



嫌がっています。
でも、前よりは嫌がっていないように見える。

少しは仲良くなったのかな?

〇:「そろそろ、時間みたいだよ。」

午後の展示開始まで残り10分

冨:「彩ちゃん、行くよ~♪」

彩:「嫌だ~!」

嫌がる彩ちゃんを奈央ちゃんは無理やり連れて行った。

頑張れ。彩ちゃん。



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文化祭 入口

?:「賑わっていますね。」
 
麻:「そんなに変装する必要ある?(笑)」

??は眼鏡に帽子にマスクを着けていた。

?:「一応、私は有名人なので。」

麻:「忘れてた(笑)
最初は彩のメイド喫茶に行くよ。」



2人は校内に入っていった。


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桜:「結構、本格的だね。」

内装はピンク一色。

五:「ジュースも美味しい。」

菅:「彩ちゃんと奈央ちゃんが
ダントツで指名されているね。」

あの二人は本当に人気がある
彩ちゃんは無理やり笑顔を作っている

一方、奈央ちゃんは自然な笑顔

彩:「もう、いや……」

彩ちゃんがギブみたいで
私たちが座るテーブルに来ました。

五:「大変そうだね(笑)」

茉央はのん気に笑う

菅:「奈央ちゃんはノリノリでやっているけど。」

奈央ちゃんは多くの客を釣っている。

彩:「私はもう無理です。」

ガチでメンタルをやられている様子

桜:「彩ちゃんはあと何分でシフト代わるの?」

彩:「私はあと15分です…
奈央ちゃんも同じです……」

五:「あと少しの辛抱だよ。」

彩:「嫌だ~!」

彩ちゃんは駄々をこねる
こんな姿を客の前で見せてもいいの?

わがままメイドだよ

冨:「彩ちゃん、指名…」

奈央ちゃんが私たちのもとにやってくる。

彩:「奈央ちゃんが接客してよ。」

彩ちゃんは茉央に抱きつく。

冨:「いや…その…」

奈央ちゃんは怯えながら後ろを向く。

桜:「あれ…?」

奈央ちゃんの後ろには鬼の形相をした人が……

麻:「まさか、客の指名を断る店員がいるとはね…。」



なんと、○○君と彩のお母さん…

彩:「お、お母さん…。」

菅:「桜の家の写真で見た人だ。」

桜:「やっぱり、綺麗……。」

麻:「あ、桜ちゃん!」

私は麻衣さんに抱きしめられる。

麻:「元気だった?」

桜:「は、はい……///」



私は何にも覚えていなかったけど。
良い匂いする…///

麻:「さあ、彩。接客しなさい。」

麻衣さんは茉央にくっついた彩ちゃんを剥がす。

彩:「だって、お母さんに接客するのは…///」

家族相手にメイドは流石にきついよね。

麻:「私に接客しろとは一言も言ってないけど。」

彩:「ほぇ?」

彩ちゃんはキョトンとする。

麻:「この子に接客してほしいの。」

?:「どうも…///」

麻衣さんの後ろには帽子とマスクを着けて
眼鏡をかけた女の子がいた。

彩:「誰?」

その子の顔ははっきりと見えない

麻:「誰でもいいでしょ?あなたは店員だから。」

?:「麻衣さん、別に私はいいですよ……」

女の子は断ろうとする

麻:「ダメ!彩のスキルを
本職にジャッジしてもらわないと!」

本職?この眼鏡の子はメイドなの?

麻:「彩、行くわよ。この後は
○○のところにも行かないといけないから。」

彩:「うぅ…」

彩ちゃんは涙目になりながら
麻衣さんに連れていかれた。

菅:「○○君のお母さん…怖そうだね。」

五:「うん…。」

咲月と茉央はすっかり怯えています。

冨:「お三方に言っておきますけど
麻衣さんは○○さんへの対応のほうがヤバいです。」

これ以上なの?

菅:「○○君を逃がすほうがいいのかな?」

五:「うん…。教室に戻って、○○君に伝えよう。」

2人はメイド喫茶を出ていきました。

冨:「桜先輩は行かなくていいのですか?」

桜:「麻衣さんと一緒に行こうかなと思って。
この後、2人もうちの喫茶店に来るでしょ?」

冨:「はい!」

桜:「それに麻衣さんとは
お話したいこともあるから。」

お泊り会の日に
○○君から”あの事”を聞いたということを
麻衣さんに話さなければならない。

私がいるということを伝えないと。



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○○のクラス 喫茶店

和:「○○君!お水追加!」

美空と私が頑張っているおかげで
お客さんの入りも順調です。

教室の外に行列ができているので
一組10分までという時間制限まで設けています。

〇:「お水が足りるかな?」

○○君が新しいお水を準備していると…

菅:「○○君!」

五:「大変!」

校内を回っていたはずの2人が戻ってきた。

和:「二人ともどうしたの?」

2人のシフトはないはず
手伝いに来てくれたのなら
非常に有難いけど。

菅:「○○君のお母さんが来るよ…」

〇:「え……」

彼の顔色が青ざめる

五:「今は彩ちゃんのクラスにいるから
今のうちに逃げたほうがいいよ。」

和:「逃げたほうがいいって
なんで二人が…」

彼が母親のことを苦手なのを二人は知らないはず。

菅:「彩ちゃんが無理やり
メイドの接客をさせられていたから…」

それは確かに怖い

〇:「彩に…?あのババア…
海外暮らしで感覚麻痺したのか…」

菅:「だから、今のうちに…。」

2人が○○君を逃がそうとしたその時…

一:「え⁈○○君のお母さま⁈」

ホールから、美空の声が聞こえてきました。

〇:「終わった…。」

彼は膝から崩れ落ちる

菅:「大丈夫。私たちが止めておくから。」

彼の母親を怪獣だと思っているの?

一:「ねぇ!○○君!」

美空が裏まで来ました。

一:「お母さんが呼んでいるよ!」

〇:「…」

美空は彼の母親の暴挙を知らないため
○○君の手を引っ張り、ホールへ連れていった。

菅:「美空は何も知らないから…」

五:「あのバカ…」

2人は美空に対するヘイトが溜まる

※美空は正しいことをしています



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麻:「久しぶりね。」

〇:「なに…?
僕は裏方として働いていているの。」

私がホールに戻ると険悪な雰囲気だった。

麻:「それは分かっているわよ。」



〇:「じゃあ、呼ばないでくれる?」

2人の空気は最悪です。

一:「ねぇ…和。
私はやっちゃいけないことをやったかな…。」

美空が小声で話しかけてくる

和:「美空は間違っていないよ。」

麻:「メニューに水を選ぶとか
これはあなたの発想だよね?」

〇:「そうだけど。低コストで利益を生むのが
お店の鉄則でしょ?お父さんも言っていた。」

麻:「あのねぇ…ここは文化祭。
本気で利益を狙う必要はないの。」

ごもっともでございます。

〇:「別にいいでしょ。
委員長も了承してくれたのだから。」

ちょっと待って。なんで、私の名前を出すの?

麻:「委員長は誰?」

え、名乗りたくない。
なんか、言われそう。怖すぎる。

桜:「そこにいる人です。」

麻衣さん、彩ちゃん、奈央ちゃん、謎の人と
なぜか、一緒にいる桜が私を指す。

同じクラスの人間が客になるのは禁止だったよね?

麻:「超かわいい子だ。」

和:「あ、ありがとうございます…。」

普通に褒めてくれました。
なんか、言われるのかと思った…

麻:「○○。まさか、この子に変なことをした?」

〇:「するわけない!」

私にメイド服を着させたのはノーカンなの?

麻:「この子を口説いた?」

〇:「井上さんは綺麗で
口説きたいと思う人が多いけど
僕は変なことはしません。」

メイド服がノーカンになっている…
まあ、いいけど…

でも、○○君が褒めてくれるのは
普通に嬉しいです…///

麻:「口説いてもいいのに。
あなたに彼女ができないと困るからね。」

困る?
なんでだろう……

麻:「自分で作らないなら
強制的にお見合いでもするわよ。」

〇:「誰とお見合いするんだよ。」

麻:「桜ちゃんか。」

桜:「私…⁈///」



桜の顔が一気に真っ赤になる。
昔からの付き合いだから、候補に入るのかな?

麻:「もしくはこの子。」

麻衣さんは謎のマスクの人を指す。

?:「ちょっと、麻衣さん!///」

〇:「誰だよ。その人。隠し子?」

麻:「そんなわけないでしょ!!」

〇:「痛い!」

麻衣さんは○○君の耳を引っ張る

麻:「今度、そういうことを
言ったらぶっ飛ばすから。」

〇:「本当にこの人は誰なの…。」

今日も暑いのにマスクに帽子って。
まるで変装をしているような。

?:「麻衣さん……私は目立ちたくないので…。」

麻:「あ、ごめんね。で、○○に頼みたいことは
この子が喫茶店の光景を撮る許可をしてほしいの。」

それだけ?

〇:「別に写真くらいなら、他の人が撮るけど。」

麻:「この子じゃなきゃダメなの。」

なんで?

〇:「そういう写真関係のことは
僕じゃなくて委員長に聞いてよ。」

彼は私を指す

麻:「大丈夫かな?」

和:「写真は大丈夫ですけど
SNSに載せるのは控えてほしいです。」

プライバシーもあるからね

麻:「ありがとう!」

〇:「用事が済んだのなら、帰って。」

麻:「また後でこの子を迎えに来るから
それまでは彩たちと楽しんでくるよ。」

〇:「勝手に楽しめ。クソババア。」

なんで、喧嘩を売るのよ。

麻:「母親に向かって、その呼び方は何⁈」

麻衣さんは再び彼の耳を引っ張る。

そりゃ、こうなる。

〇:「お見合いもする気はない!」

麻:「あなたの大好きなさくちゃんでも?」

〇:「そ、それは……。」

好きなアイドルの名前を出されたら
流石の○○君も悩むよね。

麻:「まあ、適度に恋愛も楽しみなさいよね。」



そう言い、麻衣さんは出て行った。

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ということで謎の人がカメラを持って
喫茶店内にいることになりました。

一:「本当に誰なの?」

菅:「さあ?」

五:「○○君のお母さんの知り合いなら
変な人ではないとは思うけど。」

私たちは気になっていてしょうがない。

それもそのはず、マスクの人は
○○君を主に撮っているから。

茉央と咲月は○○君のことが心配になり
急遽、シフトに入ることになった。

桜は麻衣さんと一緒に文化祭を回っている。
麻衣さんと話したいことがあるみたい。

和:「とりあえず、今は仕事に集中しよう。」

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?:「…」

〇:「なんで、僕ばかり撮るのですか?
接客の人も十分可愛いと思いますけど。」

裏方をずっと撮っても面白くないでしょ。

?:「もちろん、彼女たちも撮りますよ。」

〇:「そうですか。」

しかし、この人の声を
どこかで聞いたことあるような…

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そして、文化祭が終了した。
結局、謎のマスクの人は終了間際までいた。

一:「和はあの人に写真撮ってもらった?」



和:「うん。」

桜:「私もさっき撮ってもらったよ。」

菅:「私も。」



五:「全員撮ってもらったみたいだね。」



和:「本当に何の人?」



一:「さあ?○○君も分からないって言っていたよ。」

桜:「今は片づけに専念しようよ。
片付けが終わらないと早く帰れないから。」



私たちは不審に思いながらも
片付けに専念した。

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麻衣と??は学校近くの駐車場に
停めてある車の中にいた。

麻:「文化祭はどうだった?」

?:「○○君と一緒にいる子たちが
本当に可愛かったです。」

麻:「それは私もびっくりした(笑)
あの子があんなにかわいい女の子と
やりとりできるなんて思わなかったよ。」



麻衣は車を発進させる

?:「私たちのグループに入れるくらい可愛かったです。」

麻:「彩も?」

?:「もちろんです♪メイドの対応も完璧でしたよ。」

麻:「あなたを誘って本当によかった。
あなたの正体もバレなかったみたいだし
今日は充実した一日になったね。」

?:「○○君には気づかれそうになりましたけど。」

麻:「まあ、○○はあなたのグループの
ファンだから当然じゃない?」

?:「確かにそうですね(笑)
さくちゃんのところにずっと来ていますから。」

麻:「へぇ~。本当に好きなのね。」

?:「さくちゃんも○○君のことが好きですよ。
メンバーの間でもそれは周知の事実です。」

麻:「相思相愛なんだね。」

?:「あと、○○君もいつか有名人になると思います。
あくまでも、これは私の勘ですが。」

麻:「それより、車の中だから
帽子もマスクも眼鏡も外したら?」

?:「あ、忘れていました(笑)」

??は帽子とマスクと眼鏡を外す。

麻:「ちょっと、今日は暑いね。
窓を少し開けるけどいい?」

?:「はい。」

麻衣はパワーウィンドウのスイッチを押す。


筒:「涼しい♪」



麻:「それで?あやめが
今から私に会わせたい人って?」

筒:「必ず麻衣さんの力になる人物です。」

あやめは外の景色を眺める。

麻:「あやめがそんなに言うのなら
私はますます期待してしまうけど。」



筒:「期待してください♪
ハードルを上げていいですよ♬」


【第13話に続く】

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