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カレーですよ4329(レトルト 新宿中村屋 だしきわだつスープカリー)スープカレーを作法を強制されることなく食べる。

スーパーマーケットなどに行くと、サイズ感が違って見えるレトルトカレーはどうも気になる。ついつい手にとってしまう。大きなパッケージというのは必ずその大きさに訳がある。

**カレーですよ。 **

その「なにかありそな」大型パッケージ。そういうのをあまりやらない新宿中村屋のもので新製品がリリースされていた。見つけ次第、と思っていたがスーパーで見つけたので迷わず購入。スープカレーの表記があった。

パッケージはおよそ通常のレギュラーサイズボックスの2倍の厚みがある。すぐにピンとくる。これはスープカレーだ。具材の大きさにその特徴がある。箱の厚みからそういう想像がつく。

**「新宿中村屋 だしきわだつスープカリー」 **

それが初見での印象だ。
箱を開け、レトルトパウチのシルバーの袋を外から触るとその想像が確信に変わる。

わたしはスープカレーが苦手と公言している。実は嫌いではない。いや、好きだ。もともとスープ、シチューのルウは本当に大好きで好んで選ぶ。ただ、スープカレーは難しい。なにが難しいかというと、あのカスタマイズチョイスのこと。ご飯の量、辛さ、スープの種類、具材の種類と追加、オイルやスパイスのちょい乗せ等あまりにも要素が多く、腹が減っているのになんでこんな目に合わねばいかんのだ、など思ってしまう。

それと好みの問題なのだが、カスタマイズよりも、その店のコックが心を込めて作った一番良い調整ができた、と胸を張る、渾身の一皿が欲しい。コックのリコメンドする完成品が欲しいのだ。
とはいえ札幌では散々食べ、好きな店もできたのだが。

その点、レトルトはワンパッケージでその世界観を作り上げているのでわたしの好みに合う。さて、食べてみよう。

スープのひと口目、ふわっと香るスパイスこらきっちりスパイシーな感を出してくるが、そこにダシの旨味が乗っかり、土台に存在感を感じさせてくれる。結果スパイシーであるが口当たりが柔らかになる。そういう世界観だ。これはうまい。

具材はゆで卵、チキンドラムスティックなどまるまるそのままひとつ入れてあって驚かされる。(卵好きなのでもう一つ茹でて追加した)レトルト食品の工場ラインで一番苦労するのが大型食材の袋詰めだ。機械で大型食材を詰めるのはその食材のサイズの各個の違いと定型ではないというところで未だ難しい。それをクリアしてスープカレーの世界観を崩さずに表現しているのは素晴らしい。

同じくレンコン、ニンジン、ジャガイモもカットが大きく存在感たっぷりだ。
これはなかなかの上出来レトルトスープカレーである。

もうひとつ嬉しかったのが、カレースープにごはんを始めから入れてしまっても怒られないこと。日本人は真面目なのでお店から通達があればそれを守る。大変良いことなのだがこと食べ方に関してはもう少し自由でいいのではないか。

スプーンでごはんをすくってスープに浸して食べる。これがスタンダードだが、これによってどうもカレーを食べた気にならないのがわたしが考えるスープカレーの体験としての弱点だ。
カレーの名がつくとやはりごはんにかかっていないと、という思いが込み上げる。レトルトなら誰にも咎められずに本懐を遂げられる。

レトルトのスープカレーならではの気楽さは、価値がある。

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