沈みゆく船にすがるな
皆さん、今回は「沈みゆく船にすがるな」をテーマにお話をしたいと思います。最後までよろしくお願いします。
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沈みゆく船
突然ですが、皆さん「沈みゆく船」とは一体何だと思いますか?普通に考えると海難事故などで、沈没しかかっている船のことだと思われた方がいると思います。でも今日はその話ではありません。企業のお話です。
この手の話は、近年経済学者・著名経営者などがメディアでよく使っています。なので見聞きされた方はいらっしゃると思います。
この手の話においての「沈みゆく船」とは、経営が危機的状況になっている企業のこと意味します。なぜ最近叫ばれるようになったのでしょうか?それは平成以降のバブル崩壊による失われた30年が関係しています。
戦後の高度経済成長・バブル経済によって、一時日本は世界第二位の経済大国までなりました。しかしバブルが崩壊して経済が停滞し、低成長時代へと突入したのです。
欧米と違い平均賃金は、良くも悪くも停滞します。当然企業の稼ぐ力も低下していきます。
企業の稼ぐ力を測る指標の一つである時価総額を見れば、日本企業の稼ぐ力の低下がわかります。
1989年時点の時価総額ランキングでは日本企業が最上位を占めていましたが、2022年時点ではアメリカ&中国のテック企業が独占するようになります。
また時価総額も1989年のトップ・NTT(22・6兆円)と今のトップ・Apple(320兆円)では、額が17倍以上の差が広がっています。理由として以下のことが挙げられます。
・経営環境の変化:平成以降グローバル化急速に進み、海外の企業の競争にさらされるようなり、価格・質などで競争力が低下しているから。
・産業構造の変化:昭和までの時代は、重化学工業など製造業が成長の原動力になっていました。ですが情報通信技術の発達により、新興テック企業が新しい経済の成長けん引役にり、既存産業を圧迫しているから。
・投資家の心理の変節:産業の構造の変化や、昨今の気候変動によるESG投資の進展などによって、投資家の心理が変わっているから。
この理由が時価総額ランキングの変化に影響を与えています。
企業の規模を問わず破綻・倒産も、ここで書ききれないほど相次ぎます。また倒産寸前の状態に陥った企業も多数あります。その中でも体表的な企業をそれぞれ2つ挙げると以下の企業です。
・日本航空
2010年に経営破綻を起こし一時期政府の支援を受けて、経営再建を行いました。経営再建中の会長には、故稲盛和夫さんが就任されました。2012年に復活をしています。
しかし2020年コロナ禍により海外旅行者が減少したこともあり、再び経営危機に陥りました。人員削減など様々な対策でコロナ禍を乗り切ろうとしています。
・Sony(現Sonyグループ:持ち株会社
2009年に経営危機を迎え2016年から純利益が増えて、2021年に大復活を果たします。コロナ禍ではお家需要などにより利益が増えており、順調に回復をし続けています。
またスマホのカメラに代表されるイメージセンサーで利益を確保しており、今後自動運転・メタバース・エンタメ領域で成長が見込まれています。
ただこの二つの企業はレアケースと言ってもいいでしょう。実際経営危機・破綻から回復できずに倒産に至る企業のほうが、とても割合として多いのが現状です。コロナ禍になって、倒産件数が急増しているというデータも公表されています。
日本も含めた西側諸国と言われる国は、資本主義・自由競争社会で成り立っています。産業構造が大きく変化することは必然です。
一次産業⇒二次産業⇒三次産業へと構造が変節しているのは、経済史が物語っています。その変化にうまく適応できないと、新しい時代を生き抜くことは出来ません。
社会構造にうまく適応できない企業は、新しい新興企業にとって代わられるのは無理がありません。世界各国ではこの新陳代謝のサイクルがとてつもなく早まっており、次から次へと企業が変化しているのです。
ですが失われた30年を過ごしている日本は、世界の流れとは違っています。先ほどお話した通り破綻・倒産する企業もある一方で、中小企業を中心に、何とか持ちこたえている企業が多数存在しています。
外国ならすでに倒産してもおかしくないレベルの企業が、存続し得ている最大の理由は何でしょうか?それは政府の補助金や支援によるものが大きいです。
直近の支援では、コロナ禍の持続化給付金が挙げられます。飲食手を中心にコロナによる外出自粛による売り上げ減少や、感染対策費用の経営圧迫により給付が増えました。
このような補助金が企業を延命させてしまっているのです。それがゆえに「沈みゆく船」寸前の企業が沢山あふれているのです。
沈みゆく船を脱出せよ
では「沈みゆく船(企業)」の船員(社員)はどうしたらいいでしょうか?答えは簡単です。「脱出すること」です。「船長(代表取締役)以下の仲間が必死になっているのに、仲間を見捨てるのか」と思わるかもしれません。
どんなに必死になったところで、手の施しようがない船でもがいても時間の無駄です。時間は有限です。沈みゆく船を乗り捨て、限られた時間を有効に活用すべきです。
そして沈みゆく船から最新の船に乗り換えるのです。ただそう簡単に乗り換えられるわけでもありません。大海原おいて新しい船に巡り合うことは、そう簡単でありません。なので「沈みゆく船(企業)」が港を出港する前に、脱出するべきなのです。
では「沈みゆく船」だと見分けるにはどうしたらよいでしょう?方法としては以下の3つがあります。
・会社のトップの行動を見る
いわゆる普段の言動や、経営方針などです。トップが普段何を見ているのか、そしてこの会社を将来どの世にしていくつもりなのか普段からチェックしておくのです。SNSや社内広報メディア出演などの言動から分かります。
・会社の決算・財務諸表の確認
会社の各事業の営業利益・純利益・総資産など、会社の体力が表示されています。そこのデータから自分たちの会社の現状や、今後どうなるのか分かります。
・所属部門の雰囲気・人間関係
自分の所属している部門の社内の雰囲気は明るいか?上司部下とのコミュニケーションや仕事の連携はうまくいっているか?確認をしましょう。
この3つから読者のみなさんの会社が、「沈みゆく船」なのかわかります。もし「沈みゆく船」だと感じたら、すぐに行動をしましょう。転職&独立を探るべきです。
ですが読者のみなさんの中には、そう簡単に行動できない立場の人もいると思います。ですが躊躇していたら「沈みゆく船」から下船できずに運命を共にすることになります。
逆に自分の会社が「沈みゆく船」でないどころか、成長する有望企業ならそこでご自身の実力を発揮してほしいです。成長企業は業界をリードする可能性もあります。
ですが成長企業と言っても、激しい競争はあると思います。なので最先端技術を味方に、「唯一無二の存在」を目指していきましょう。そうすれば自分んも成長して、企業にとってもプラスになります。
ここまで読んでくださった読者の皆さん、もし今悩んでいるなら行動あるのみです。一歩を歩むことが出来れば、自然に体が前に動いてくれます。
沈みゆく船と囚われた船員たち
ではあなたが下船したあとの「沈みゆく船(会社)」と「船員(社員)」はどうなるでしょうか?結論から言えば最悪の場合「沈没(倒産)」します。
当たり前と言えば当たり前です。ですがあなたが下船した後もつられて船員(社員)が次々と脱出を始めるでしょう。やばいと気づいた元同僚船員が、脱出していくのです。
こうなってくるともう船(会社)は、再起不可能になります。組織統制も執れなくなり、船長(トップ)が何を言ってもダメです。沈没を待つしかありません。実際の船の場合は、船長は最後まで船に残らなけばいけません。
ただ会社の場合は、社長が飛ぶこともあるでしょう。そうなると、残された船員(社員)だけになり大混乱になります。
船(会社)が沈没すると、望まぬ形で大海原に放り出されます。そうなると地面を這いずり回る人生が待っています。そして沈没した船の船員を助けてくれる船はそう簡単に来ません。
これは船(会社)の規模に関係ありません。大きな船であるほど、その被害は甚大です。収拾がつきません。ですが放り出された船員が、すぐに地面を這いずり回る人生になるわけでありません。
救助船(行政機関)が救助支援(セーフティーネット)をしてくれます。とはいってもその基準は狭き門です。地面を這いずり回る人生直前にならないと、助けてくれない場合もあります。
繰り返しますがあなたが下船・脱出した後、抜本的な改革をしなければ「沈没(倒産)」します。これは自由競争社会おいては、仕方ないことです。だからこその前に下船・脱出するべきなのです。
最後に
今日は、「沈みゆく船にすがるな」をテーマにお話をしてきました。読者の皆さんは、どう感じて何を思いますか?
世界は「現在進行形の人工知能時代」に突入してます。そこにコロナが直撃して、世界は大きな転換期を迎えています。世界経済という大海原は、大波がどんどん押し寄せるでしょう。
その中で航行している船である企業は、大きな試練を迎えています。失われた30年の出口も見えない中、私達は決断を迫られています。今の船に残り続けるのか、下船して新しい船に移乗すか決断するのかです。
ぜひ皆さんとにかく動き出しましょう。決断した時ははじめ時です。ぜひ私の記事が、皆さんの後押しになれば幸いです。
今日はここまでとさせてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。この記事への『スキ』・『コメント』と、私の『フォロー』をぜひお願いします。
また、新しく開設した『フィーチャーテックサークル』の世界で、共に未来を切り開きましょう。皆様の参加を心よりお待ち申し上げております。ご参加いただくには、以下のリンクからどうぞ。
次回の記事もお楽しみに、noteクリエータの花やんでした。