吉祥寺・アフリカ大陸

2020/01/25、吉祥寺にあるアフリカ料理店・アフリカ大陸。 

気を衒ったような小賢しい店ではないだろう…ストイックな姿勢が感じられる店名に期待が膨らむ。

井の頭公園駅近くの雑居ビルの地下を降りると、そこはアフリカ愛溢れる日本人女性が一人で切り盛りするアットホーム空間だった。

オープン直後の17時過ぎに入店すると店には客はなかった。10名ほど座れるカウンターと、テーブルが数個。

カウンターにはアフリカの諺の本やアフリカグッズが並んでおり、アフリカ好きの友人の家に来たような心地よさがある。

注文したぺぺスープ。ヤギの肉が入っている。塩とスパイスが効いたスープがとても美味しい。店主によるとアフリカ料理にはスパイスをたくさん使う文化はないらしい。

アフリカ系の店では珍しくない、やし酒。
指で掬い、2滴ほど床に落とすことで先祖と一緒に楽しむことができるという。直前にフィンガーボウルを使う料理が来ていたことから、抵抗なく指を突っ込むことができた。


これは鶏肉がオニオンとレモンで味付けてある、セネガルの家庭料理ヤッサ ギナル(多分)。
ガッツリ系に見えて爽やかな美味しさ。アフリカの料理はシンプルに見えて、食べていると美味しくてシミジミと嬉しくなり、ウォー!と元気が出る気がする。

どの料理もかなり美味しく、店主の気さくなトークに長居したい気持ちが出てしまう。あっという間に店内は満席になった。

「なんでも美味しい美味しいって食べてくれて嬉しい」美味しさに大騒ぎしていた我々に、帰り際店主が言った。
単純に料理人としての言葉でもありつつ、「自分の好きなものを共有できて嬉しい」という連帯感を帯びていた気がした。

手に入りにくい食材は、店の常連がアフリカに行くときにお遣いを頼んだりするらしい。

もしアフリカに行った際には是非お遣いを頼まれたい。そして「アフリカっていいよね」と我々を迎え入れてくれたこの店と、これから恐々地下への階段を降りるまだ見ぬアフリカ初心者のために、四苦八苦しながら買い物をしてみたい。

柄にもなく暖かい気持ちになるアフリカ料理店・アフリカ大陸、最高でした。


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