50歳からのイギリス生活体験記①〜イギリス英語学校体験〜非英語圏の欧州人の英語
私は中学生の頃から英語が大の苦手で、仕事でも英語を避けてきたのに、会社の指示で3年前から2年間突然50歳で初の海外(イギリス)赴任することになってしまいました。
すでに帰国しておりますが、何とか2年間過ごした貴重な体験を思い出しながら記事にしていきたいと思います。
一番の体験ゴルフはすでにゴルフ場探訪記として記事にしていますので、
今回は現地で通った英語学校の体験を通してで感じた非英語圏の欧州人の英語から感じたことを50歳の英語初級者の立場で書いてみたいと思います。
イギリスに住んでいる日本人
日本企業からのイギリス赴任というとネイティブの様に英語を使いこなすロンドン商社マンを想像するかもしれませが、そういう方々ばかりではありません。
例えばエンジニアとして駐在したサラリーマンは私の様に中学英語程度の実力で駐在している人達も多いです。住まいもロンドン市内では無く少し離れたロンドン郊外にも日本人は住んでいます。
本記事はこちら側の人間の体験記です。
近所の外国人向け夜間英語クラスに入学
急に決まった赴任で、日本で英語の勉強をしている時間がなかったので仕事をしながら勉強することにしました。
イギリスは欧州からの移民を積極受け入れしていたので、意外とネイティブスピーカーでない人達が沢山いて、外国人を対象とした英語学校が沢山あります。
私は自宅アパートから徒歩で行ける大学の外国人向け夜間英語クラスに入りました。試験はありましたが、入学試験ではなく英語のレベル別のクラス分けの試験です。大学と言っても夜間クラスなので、仕事を持った人達で50代の私が入学しても違和感はありませんでした。娘より若い高校卒業したばかりの本当の学生さんも一緒です。
ただ、アジア人は私だけで皆欧州人でした。私から見ると皆ネイティブに見えます。
先生はちゃんとした資格を持っている私より若いイギリス人の先生です。
同級生の欧州人達
ヨーロッパというと皆英語ができるイメージをお持ちかもしれませんが、それは大学を出て英語で仕事をしている一部の人達であり、イギリス以外の欧州大国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン等)始め、欧州各国からイギリスにきている多くの人達は我々日本人と同様、イギリスで働きながら英語の勉強をしています。イギリスの大学に入るために日本人同様に一定の英語力を示す資格試験を受ける必要があり、その試験に合格するために英語の勉強をしている人も沢山います。
私の同級生達は入学した時に受けた英語の試験の実力別なので同じ英語の実力のはずです。しかし、彼らは、イギリス人を相手にした店の店員やレストランで接客と言った英語をちゃんと話せないとつとまらない仕事にちゃんと就いていますし、会話は日本人商社マン以上に殆どネイティブと同じ感じで英語で会話をしているように見えます。
初めは入ったクラスを間違えたのだと思いました。
イギリスで英語で接客業ができていて、こんなにも流暢な英語が喋れるのにどうして英語学校に通う必要があるのか彼らにたどたどしい英語で聞くと、
「店員をする程度の英会話は苦労していない。イギリスの大学を卒業し、いい会社のいいポストに就ける資格を取る為に英語を勉強している。」
と殆どの人が答えます。
また、
「イギリスにいる日本人は大学を卒業していて会社のすでにいいポストで仕事をしている人が多い。マネージャーポジションでイギリス人の部下を持つ半澤みたいな日本人が英語を喋るのが下手なのに驚く」
と返される場合が多いです。
同じ英語のテストの点数でも、欧州人は日本人と比較して英語を上手く喋っているのは確かだと確信しました。
これに対して、授業が始まると中学校で習う簡単な関係代名詞や比較級と最上級の先生の簡単な質問にも答えられない生徒ももいて、決してレベルを間違えて上のクラス入ってしまった訳でないことがわかりました。
更に欧州人との会話に慣れてくると、スペイン語圏の人はスペイン語、イタリア語圏の人はイタリア語と言った具合に母国語混じりで話している事がわかってきました。
もっと言うと日本でいうとタレントのルー大柴さんの「ルー語」に近い話し方をしているだけちゃんとした英語を話しているわけではない事がわかりました。
それでも少なくとも私にはネイティブ英語に聞こえますし、イギリス人とも普通の速度での英語でコミュニケーションが取れているわけですから、そもそもスタートラインも違うということがわかってきました。
彼らは日本人と同じ英語教育を受ければ、オックスフォードやケンブリッジ大学を受けれるレベルの資格試験に受かりそうです。
日本人の英語学習の上達過程
これに対して日本人は英語を学歴/資格/ビジネスツール(学力英語)として勉強を開始している場合が多いです。
私の妻も大学入学試験以来英語に25年以上触れないで生活していましたが、昼間の英語学校に入る試験を受けた時、
リーディングは入学者数十名の中でトップ、スピーキングは最下位という結果でしたが、先生は驚かず、
「典型的な日本人ビジネスマンの駐在の奥さんですね。初心者クラスで買い物ができるように勉強しましょう。」
と言われたそうです。
半年会話中心に勉強したら、
「オックスフォード大学入学資格試験コースに入らないか」
と誘われるレベルまでになりました。
良く、日本の英語教育は喋れないので無意味と言いますが、
喋れる様になってから、語学として英語を勉強しても良いし、語学として勉強してから喋れる練習をしてもどちらでもいいという事だと思いました。
帰国後に差が・・・・
イギリスにいた2年間の終わり頃には、同じ2年間勉強した欧州人と同じレベルになったと思っていましたが、実は違うことに気付きました。
ご時世で海外出張禁止でしばらく英語を使っていなかったら1年しかたたないのに、イギリス人との電話会議が成り立たない程英語力が落ちていることに気付きました。
当時一緒に勉強していた欧州人達も文法力は落ちた様ですが、そもそも文法力は大学入試さえ通れば実用上は問題無いようです。やはり、英語力はは運動と同じで短期間で上げた能力はすぐに落ちてしまい、長期間かけて培ったものは落ちないと実感しました。
最後に
実践で困るのは会話力ですから、日本人はやはりオンライン英会話やスタディーサプリ等の英語学習プログラムで学習を続けていく必要がありそうです。良さそうなオンライン英会話をホームページでまとめてみました。
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