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実務家への道②~勉強息抜きの愛読書~
こんにちは。ハンクスです。
来週からいよいよブロック・中央新人研修が開催されるので、勉強スケジュールを組みましたが中々ハードですね…。気合い入れないと。
今日は、法律資格受験勉強の合間に眺めていた漫画などについて少し紹介したいと思います。
改めての自己紹介は、こちらから。
(0)前置き:なぜ法律漫画を読んでいたか
単純にストーリーが面白いというのもありますが、予備校のテキストや基本書で勉強した内容の記憶定着に約立てる為です。
テキストでも一応、事例的な解説は出てきますが大体は「AはBの代理人としてCと金銭消費貸借契約を締結…」等の解説に留まります。
その点、紹介する漫画では、法律問題に加えて登場人物の感情や人と人との駆け引きなどが生々しいやり取りが含まれます。つまり、事案に具体性が生じるので理解しやすい。
勿論、漫画だけで資格試験に合格できるほど甘くは無いですが、テキストで勉強した内容について、「ああ、このように案件として生じうるんだな」という気付きを得て、記憶の定着に約立てるには良かったと思います。
(1)「ナニワ金融道」シリーズ
言わずと知れた法律漫画の金字塔です。
学生時代に、学生読書室に置かれていた数少ない漫画なので、時間があるときにはちょくちょく読んでいました。
90年代大阪の街金融を舞台にした作品で、アクの強い絵柄だったりステレオタイプの大阪の雰囲気を現すために声に出して読み辛い名前の登場人物や会社名が登場したりするので老若男女万人にお薦めできるかというと、そうではないと思います(笑)
しかし、金融に関する法律の裏表や人間模様という点ではこれ以上の作品は出てこないと思います。
ちなみに、私は学部一年生の時にこの漫画を読んで「司法書士」という仕事や「地面師」という詐欺の方法を知りました。登場人物に30歳過ぎて働きながら司法書士試験を目指す男性が居るのですが、まさか自分が同じ立場になるとは想像できなかったです。
また、本作で描かれる地面師も法務局の登記簿が電子化される前の話なので、昨今話題の「地面師たち」とはまた違った手法が描かれています。
まとめるとすれば、私を法律実務家の世界に誘ってくれた作品と言えると思います。
(2)「カバチタレ!」シリーズ
広島市を舞台に行政書士を扱った作品です。
一説によると、この作品の影響で行政書士受験生の人数が大幅に伸びたとかそうではないとか…。
行政書士事務所が舞台なので、街の法律相談的な内容が多数含まれます。事業の上でのトラブルやご近所トラブル、家庭内トラブル等、取り扱うテーマは大変多いです。
警察の不適切な交通取締に一矢報いるエピソードは読んでいてスカッとしましたし、行政庁からの不利益処分に対して行政不服審査法に基づく各種手続を進めていくエピソードは行政書士ならではのテーマと思いました。
しかしながら、ご近所や家庭内トラブルで相手方との示談的な手続きをするのは、あくまでも漫画として割り切って読む必要があると思います。実際に行政書士がやると非弁行為で懲戒処分の対象になるでしょう。また、先の交通取締関係のエピソードでも検察官相手に司法書士補助者が交渉するシーンがあり、実務を全く知らない身でも「こんなこと実際にできるのか?」という感想を抱きました。
シリーズ作中では業務連携している弁護士や税理士の先生も描かれるので、士業同士の連携の重要さも理解できると思います。
(3)「極悪がんぼ」シリーズ
「カバチタレ」と世界観や舞台(広島市)を同じくする作品で、「カバチタレ」が表の世界(行政書士)なのに対して「がんぼ」は裏の世界(事件屋)が舞台になります。
著者によると、「カバチタレ」に比べて「がんぼ」はより玄人向けということで、弁護士等専門職の方のファンが多いそうです。
こちらは、X(旧Twitter)で知り合った方から教えていただいた作品だったのですが、途中のシリーズからはキャリア官僚や市議会議員等の登場人物が現れ、行政職員が読んでも中々面白いストーリーとなっています。
「カバチタレ」の登場人物の作中への登場も見ものです。
(4)「びったれ!」シリーズ
司法書士をテーマにした「カバチタレ」「がんぼ」との兄弟作品です。リーガルジョブボードの祝賀会でもクイズの題材になっていました。読んでいてよかったです。
司法書士の表の顔と元ヤクザの裏の顔を持つ主人公が庶民の困り事を両方の顔を使って解決します。遠山の金さんみたいなイメージで、勧善懲悪ものとして読むと大変面白いです。
なので、純粋に司法書士の業務(登記・供託・訴訟その他の法律事務)を扱っているかというと少し違うかと思います。(確かに登記等の業務に、漫画のストーリーとしての面白さを持たせられるかというと難しいと思いますが…)
主人公は認定司法書士なので、一般の法律相談として諸々受任できるということで、一応は理解しています。
(5)「刑務所の中」
こちらも「ナニワ金融道」と同じく学生時代から読んでいた漫画です。
士業の参考図書としては関係ないですが、刑務所の中の生活をコミカルに垣間見ることができます。
映画化もされており、かなり豪華な面々が刑務所内で共同生活をしています。(山崎努、香川照之、田口トモロヲ、松重豊等)
食事の描写が非常に丁寧で魅力的な作品です。
まとめ
今回は、勉強の合間に読んでいた漫画を主に紹介しました。
自分自身も殆ど電子書籍で揃えているので、今後も色々な合間にこちらの作品たちを読んでいくことになると思います。
どの作品も素晴らしいので、ファンの方が増えることを願っています。そして色々なネタでお話しできれば幸いです。
本日も読んでいただき、ありがとうございました。