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ウマヅラハギ&平目で白身三昧〜締めは本格的に蕎麦
丸のままの魚を置いてくれているスーパーで、久しぶりにカワハギ系のお魚がありました。
ウマヅラハギ、小ぶりではありましたが、肝の入りはどうでしょうか。
新アイテムの出刃包丁もで捌いて行きましょう。
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口と頭頂部のトゲを出刃で断ち、口周りから逆さ包丁で皮に切れ目を入れます。
そこを取っ掛かりに、皮を剝きます。シャツのようにキレイに剝けるのが「皮剝ぎ」の名の所以ですし、気持ちのいいところ。
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皮を剝いだら、頭頂部の目の後ろ当たりから出刃の刃先で背骨を断ち切るところまで切れ目を入れ、腹側にガバっと引きちぎるくらいの勢いで割ります。
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身体のサイズ感からすると、肝はそこそこ入っていてくれました。
苦玉だけ潰さないように気遣いながら、肝だけを救出し、身の方の血合いは洗って綺麗にします。
頭の方は、今回は型が小さかったので廃棄し、身を三枚におろしました。
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身の赤いヒラヒラも本来は身の方に付くくらい攻めたほうが良いのでしょうが、出刃の切れ味が良くて、大名おろしみたいな形でおろせてしまいました。
腹骨をすいて、背身と腹身に分けて血合い骨を外し、アラ(背骨)はヒレを外し適度な大きさに。
肝は小皿に救出し、酒を振って置いておきます。
ウマヅラハギの捌きは完了です。
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今回はウマヅラのサイズが小ぶりだったので、手頃な平目の半身の柵も購入。エンガワを外し、ウマヅラも含めて、軽く昆布締めにします。
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酒で湿らせた昆布に、一番身の厚い平目を挟んで、外側の両面に平目のエンガワとウマヅラの身をそれぞれ置き、全体をラップで包みます。
いただく前までひとまず冷蔵庫で待機。
この日はお休みで、一日料理を楽しむデーだったので、魚を捌く合間に姫ごぼうの梅煮を仕込んだり、小松菜を茹でたり。
昆布締めはあまり長く置いておくと、身から水分が抜け過ぎて刺身にするのが難しくなるので、そこそこで昆布から外します。
今回、使った昆布は再利用して出汁をひくことにしました。年越しそば用の蕎麦が一把余っていたので、連休中に食べようと思ったこともあり。
昆布をしばし鍋の水につけておいた後に点火。沸く前に取り出し、昆布を取り出した後の出汁を一度しっかり沸騰させ、そこに鰹節を投入。
昆布も鰹節も、水の1%の重さが基本。今回は水1リットルだったので、どちらも10g程度。
仕上がった黄金の出汁(自称)は、ペットボトルで保存し、二、三日麺つゆやおひたしに活用します。
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タラの白子もあったので、これはスープも飲めるくらいの汁で煮ます。
統一感でいえば和風出汁なのでしょうが、個人的には白子は洋風の出汁が合うと思っていて、ここは自分の味覚と食べたい気持ちに従って、コンソメの汁で煮ます。コンソメ、キッチンガーリック、胡椒も効かせて、バターを加えました。
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白子は塩でやさし〜く揉むと、どんどんヌメリが取れるので、丁寧に除いて、水で二、三度ゆすいで下処理はOK。筋を除いてから小分けしますが、筋をしっかり取りすぎると細かく分裂し過ぎるので気をつけましょう。
ちょうどブロッコリーの軸を切り過ぎて房がバラバラになった、みたいに細かくなり過ぎたりします。
白身が余ったらヅケ丼か、鯛茶漬け風にして食べるのもいいな、と思って出汁を引いたこともあり、ヅケにするようのタレも仕込んでおきました。
醤油3:酒1:味醂1の割合で、酒と味醂を煮切ってから醤油を加えて完成。
ということで、家飲みタイム。
家ではしばらくの間はノンアルです。
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ウマヅラハギ一尾、平目のサク、甘海老(12尾)それぞれ200円台〜300円台なので、三種魚介のメインディッシュで合計1000円を超えていないのですが、その割には豪華な雰囲気の食卓になりました。
きゅうりは塩揉みして酢少々と塩昆布で和えて即席の箸休めに。
小松菜は出汁と醤油でおひたしに。トマトジュースを毎日飲むようになってから、ミニトマトを買う頻度は落ちましたが、この日は高知産のがリーズナブルだったので、久しぶりに生の食感を楽しみました。
白子のコンソメ仕立てもいい感じに仕上がりました。
ウマヅラハギ、肝をボイルして醤油に溶き、山葵を加えた肝醤油でいただきました。絶品です。
いやーこれが食いたかったのよ、と思いつつ濃厚な肝の旨味と、軽く昆布で締めて凝縮させた白身の旨味との相乗効果を楽しみました。
平目の昆布締めも安定の美味しさ。甘海老も間違いないですね。
白身も海老も、ペロリと平らげてしまったので、ヅケにする余地はありませんでした。
なのでこの日の締めはご飯ではなく蕎麦に変更。
ヅケ用のタレは、醤油、酒、味醂が3:1:1でしたが、醤油5になるように足した上で、砂糖1の割合になる量を足して、蕎麦つゆ用のかえしに作り替えました。
かえし1に出汁が7〜8くらいの割でそばつゆに。
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蕎麦の具は豚バラのボイルとポーチドエッグ、刻みネギ。
まずはつゆをすすって、思わず丼を見直して「うめぇな」と呟いたくらいには、美味しかったです。
やっぱりちゃんと出汁をひいて、かえしも作って、という本式でつくると、麺つゆは俄然美味しいですね。
残りの出汁はととろ汁、おひたし等に活用する予定ですが、もう一回くらい蕎麦かうどんを食べたくなりますね。
三連休あると、その日の食事が充実するのはもちろん、その後数日にわたって楽しめる常備菜も仕込めるような、料理デーを設けることができますね。
普段の土日も、どちらかをそういう日に出来るといいですが、同じくらい、一泊のプチ旅行に出たい気持ちもあります。
ちょっと近郊に出掛けて食レポするような回も今後作れるといいですね。