身内の縁を切るということ ③

 ひと月も前のことを今頃書いている最中、母の末の弟が無事退院したと、叔母から連絡を受けた。ホッとした。
 両親を亡くした今、気遣い合えるのは姉弟三人だけなのに、それぞれが、「便りがないのは元気な証拠」的な考えでいる傾向が、この人たちには強くある。実際、元気どころか病気だから便りがない…といったパターンが、過去に何度もあった。祖父亡き後、同じ日に姉弟三人腰に大きな痛手を負って寝込んでおり、驚異したのが未だに思い出される。その時、一番状態が重かったのが、この叔父だった。
 長患いし、持病もあるが、まだまだ元気でいてもらわなければ困る。退院は嬉しいが、そろそろ四人目の孫が生まれるので、叔母は九州まで手伝いに行くと聞いている。叔父も行くのだろうか…と心配しつつ、ふと気付く。世の中には便利なツールがあるのに、私自身も使いこなせていないことに…。
 相手の都合などお構いなしに、思い立ったらすぐ電話する妹を少し見習ってみようと、私は相手の都合を気に掛けながら、叔父にLINEを入れることにした。

いいなと思ったら応援しよう!