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中二の映画

世は、スマホ以前、ガラケー時代。

mixi、モバゲー、グリー、2チャンネル。ネットの影響は膨張し、

今の、Facebook、Instagram、Twitter等の3種の神器に続く精神世界のインターフェイスが世を折檻しはじめて間もない頃。

俺は、中二でサッカー部の幽霊部員。サッカー部というだけで名と面が割れ、

TSUTAYA、アーケード街で絡まれる(大体複数対俺)毎日をおくっていた。

そんな中での楽しみは2つ。

悪友・山田と県営住宅のチャリ置き場でジョージアのグランデを一杯ひっかけ駄弁る事。

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こんぐらい旨い


もう一つは、週末部活サボって祖父母の家に泊まりに行く事だ。

金曜の部活が終わると悪友・山田との駄弁りを早々に切り上げ、飯食って、

「祖父母宅にDVDプレイヤーはないのでPS2(初期のクソ重いやつ)を、「PUMA」のエナメルバックに入れて、チャリで片道30分。

KENWOODのクソボロいポーダブルCDプレイヤーで「リップスライム」のGOOD JOBをBGMにかっとばす。時折音を飛ばしながら。

祖父母宅に着き、爺ちゃんとPEPSIを飲み、駄弁る。金ローは大体、沈黙シリーズ。

婆ちゃんから小遣いを貰い、またチャリをかっ飛ばし、TSUTAYAに向かう。

大体ここで絡まれる。喧嘩するか、話して仲良くなり、DVDをDIGる。

当時、邦画に嵌っていた俺は、青春映画やら恋愛映画を片っ端から見ていた。

「シュガー&スパイス」「恋の門」「天然コケッコー」「スウィングガールズ」「69-SixtyNine」「自殺サークル」「下妻物語」など。

特に、「自殺サークル」は、内容も映像も中二心をくすぐられた。

後に監督が園子温と知る事になる。

そっからエグい、グロい、エロい、世界に手を染め始めた。

愛読書が太宰治の「人間失格」と順調に中二病に罹患していた俺がここに

行き着くのは当然のこと。

松田龍平出演作品をDIGり、辿り着いたのが、「乱歩地獄」だった。

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オムニバス形式の映画だが、全体的に乱歩作品の世界観を上手く表現していて楽しい作品だ。

地上波で見れない女性の乳頭は刺激的で、セリフのやり取りも普通じゃ無い。

それだけで十分だった。中二病患者の俺はクソみたいな日々に辟易していたし、

映画で非日常にコネクトし、悪友・山田といる事で正気を保つ(現実との繫り)。

このサイクルが心地良かった。

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映画の世界は違和感が高まれば高まるほどに学びは無く、自分の生活から遠ざかれば遠ざかる程に高揚感は増した。

そんな感じ。

映画でトリップして自殺未遂的なこともしたけど、病んでるわけじゃ無く、

「フリ」だっただけだ。

中三になると俺は、「転校」し、映画から遠ざかる。

恋の門なんか無い、地獄の門だった。

中三については最早トラウマなので、また別の機会に。

そろそろ、映画レビュー書きます。

では、

Paalam na.



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