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プロ野球戦力分析(オリックス編)


 いよいよ明後日、6月19日に開幕が迫ったプロ野球。今回は戦力分析の最終回で、昨年度パ・リーグ6位のオリックス•バファローズ(オリックス)について分析する。


•投手陣の入れ替わり


 岸田護が引退、他にも成瀬義久ら育成含む5人が退団した投手陣。
 新加入では外国人右腕T.ヒギンス(米 /パドレス)がいる。ドラフトでは1位で左腕宮城大弥(興南高)、3位で右腕村西良太(近畿大)、4位で右腕前佑囲斗(津田学園高)を指名し、育成でも4人指名し、獲得している。


•リーグ屈指のWエース君臨も、層は薄い


 チーム防御率はリーグ5位の4.06だが、先発防御率は3.96でリーグ2位と決して悪くない。救援防御率が4.23でリーグワーストなのが響いている。

 先発陣は、26試合13勝(4敗)、170回を投げ154奪三振、防御率3.71で最高勝率の右腕山岡泰輔(25)、20試合8勝(6敗)、143回を投げ127奪三振、防御率1.95で最優秀防御率の悲運の右腕山本由伸(22)がWエース。しかし、それ以降の先発陣が軒並み良い成績を残せていない。左腕田嶋大樹(24)、右腕Kー鈴木(26)、右腕榊原翼(22)、大卒ルーキー右腕村西良太(23)、台湾人右腕張奕(26)あたりがローテに入ってくると見られ、外国人左腕A.アルバース(35)も復調待ちである。

 救援陣ではクローザーの増井浩俊(36)が53試合で防御率4.83と不振で、中継ぎに配置転換されていた。1勝4敗ながら18S14Hを挙げており、今季の起用法が注目される。代役に指名された外国人右腕B.ディクソン(36)は37試合2勝(1敗)18S5H、防御率3.03。アメリカ代表でもクローザーを務めたが、安定感は無い。
 他の救援陣は、52試合4勝(6敗)1S22H、49.2回を投げ61奪三振、防御率3.44の右腕近藤大亮(29)、45試合3勝(2敗)1S8H、防御率4.59のベテランサイドハンド右腕比嘉幹貴(38)、55試合1勝(2敗)22H、防御率1.84と昨年キャリアハイだった左腕海田智行(33)、負傷離脱で28試合の登板に終わった右腕澤田圭佑(26)、40試合5H、防御率3.56の左腕山田修義(29)といった面々。そこに新外国人右腕のT.ヒギンス(29)は加われるか。
 いずれにしても先発、中継ぎ共に手薄の為、若手の台頭次第だろう。


•野手陣の入れ替わり


 S.ロメロ(楽天移籍)、C.マレーロ、J.メネセスといった3外国人が退団し、高城俊人は古巣DeNAに出戻り。他にも2選手が退団。

 新加入野手はメジャー通算282本塁打などの実績誇るA.ジョーンズ(米 /ダイヤモンドバックス)がついに来日。その他、マイナー通算174本塁打のA.ロドリゲス(米 /パドレス)も獲得している。ドラフトでは2位で紅林弘太郎内野手(駿河総合高)、5位で勝俣翔貴内野手(国際武道大)を指名し、育成でも4人指名して獲得している。


•新加入野手の活躍次第

 チーム打率.242、544得点はリーグワースト、102本塁打はリーグ5位。122盗塁はリーグ2位、101犠打はリーグトップであるが、やはり得点力は課題である。73失策もリーグ5位だ。

 やはり新加入のA.ジョーンズ(35)、A.ロドリゲス(29)の活躍は必要になるが、全試合出場で29本塁打85打点、168安打放って打率.322の吉田正尚(27)にも期待しなければならないだろう。また、135試合で123安打30盗塁19犠打、打率.250の内野手福田周平(28)は打率を向上させたい。111試合で打率.288の中川圭太(24)は今季三塁手の定位置を狙っている。移籍2年目のS.モヤ(29)は開幕から打ちまくれるか。

 ただ、野手陣も目立った活躍をした選手が少なく、今季も再建期間になることは間違い無いだろう。


•今季期待の若手選手


投手:なし

野手:なし

 正直、期待出来る若手が殆どいない。今季も厳しい闘いになるだろう。


•優勝への条件


 パ・リーグの中では二段階くらい戦力が劣っている為、まだまだ厳しい。最低でもあと5年は優勝出来ないだろう。
 ただ、山本、山岡のWエースが勝ちまくればAクラスは見えるかもしれない。野手陣の頑張りに期待しよう。

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