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アルメニアの神現祭

セヴァン湖畔の教会、アルメニア、画像素材から

1月6日に降誕を祝う

2022年 グレゴリオ暦1月6日
2021年 ユリウス暦12月24日

1月6日に東方教会ではイエスの洗礼を記念する神現祭が行われる。
西方教会では意味が変わり、三賢者の来訪を記念し公現祭を行う。
アルメニア教会では12月25日ではなく、この日に降誕を祝う。
アルメニア共和国の祝日にもなっている。

アルメニア共和国公式アカウントの一つ。
1月5日を、Armenian Christmas Eve、とする。
日本では6日に変わっているが、現地は5日の20時前。

アルメニア共和国のエチミアジンにある総本山のアカウント。
Nativity & Theophany、とある。アルメニア文字の部分も同じ意味。
2015年1月6日、首座主教(カトリコス)ガレギン2世が傘の下で歩む。

アルメニア共和国政府公式で、アイコンは国章。
Holy Nativity & Theophany、Birth & Baptism、Born & Revealed、といった具合に、降誕、洗礼、顕現を祝っている。

レバノンにも首座主教座がある

アルメニア人が現トルコ領のキリキアに国を建てて十字軍と連携していた時期があり、教会の総本山も移っていた。
キリキア国が亡ぶと総本山がエチミアジンに再建されるが、キリキアの教会も首座を主張し2つに分かれた。後にレバノンに移る。そちらのアカウント。
1月6日にキリキアの首座主教アラム1世による典礼。

リンク先の記事には英語版があるので貼る。

THE FEAST OF NATIVITY AND THEOPHANY OF OUR LORD JESUS CHRIST MARKED IN ANTELIAS: 2022年1月6日付

記事名に、NATIVITY AND THEOPHANY、とある。

トルコのイスタンブルにて

アルメニア教会のコンスタンティノープル総主教座がある。

ՏԷՐ ՅԻՍՈՒՍ ՔՐԻՍՏՈՍԻ Ս. ԾՆՆԴԵԱՆ ՏՕՆԸ ՄԵՐ ԵԿԵՂԵՑԻՆԵՐՈՒՆ ՄԷՋ

ログインを促す表示になっているが、踏めば読める。
1月6日に総主教サハク2世による典礼。絢爛豪華だ。

2021年1月5日付、降誕と顕現を祝っている。アルメニア語版で、受胎告知と賢人来訪の画を添えてある。トルコ語では画像が異なる。
公式サイトはトルコ語とアルメニア語のみ。

エルサレムではユリウス暦で

2022年 グレゴリオ暦1月19日
2022年 ユリウス暦1月6日

エルサレム旧市街にはアルメニア人街区があり、独自の地位を占めている。そこにアルメニア教会の総主教座があり、ユリウス暦に則る。
ユリウス暦の「1月6日」はグレゴリオ暦の19日となり、13日遅れる。

Շնորհաւոր Սուրբ Ծնունդ Քրիստոս ծնաւ եւ յայտնեցաւ մեզ եւ ձեզ մեծ աւետիս: Christ is born and revealed. Blessed is the...

Posted by Armenian Apostolic Patriarchate of Jerusalem on Monday, January 17, 2022

Christ is Born & Revealed、とある。「もっと見る」を押すと全文が出る。
18日の昼にエルサレムからベツレヘムに移動し、19日の朝までの儀礼が予告されている。

公式サイトは2022年1月末で証明書の期限が切れていたが、解消された。
とはいえ活動が滞っていたのか、記事が少ない。前年の記事から。

2021年1月25日付。前日、イエス洗礼の地と伝えられるエリコ近くのヨルダン川で「エピファニー」が行われた。その写真が収められている。
1月24日はユリウス暦では11日に当たる。例年この日の様だ。荒天による延期の例はある。
新型コロナの影響で人数が抑えられていた。解説も無いので、以前の様子を見よう。

2014年1月24日付、8月27日の状態。
十字架などを浸して水を清めてから信者が触れたり持ち帰るあたりは正教会の神現祭でも見られる。
濁った泥水に見えるが、信者には有り難いのだろう。

肖像は、エルサレム総主教のヌルハン・マヌージャン。
イエスの頃そのままかどうかは兎も角、なつめ椰子の葉に象徴される中東らしい風景が印象的だ。冬なれども日差しが強く、影が濃い。
年によっては、地雷に注意、といった文言もあり、考えさせられる。

参考

アルメニアのクリスマス、2007年9月27日の状態

ウィキペディアの「アルメニア使徒教会」に外部リンクとして載るが切れている。アーカイブが残っているので紹介する。
国際基督教大学のサイトに教職員の読み物を『鳥のうた』として載せており、その1996年12月12日発行13号から。サイトが刷新され『鳥のうた』ごと消えた様だ。

アルメニアのキリスト教の歩みが紹介されている。クリスマスの日付が3つに分かれている理由も理解しやすい。
ただし、グレコリオ暦に対するユリウス暦の遅れを「12日」としてしまっている。実際は「13日」であり注意が必要。

アルメニアの「クリスマス」が1月6日なのは、この日を降誕とする古い伝統に従い、洗礼と賢者の来訪を併せて祝う為。他の宗派では、降誕は12月25日に移り、1月6日は洗礼や賢者来訪の記念のみとなった。

幾つかの正教会などで1月7日を「クリスマス」とするのは、この日がユリウス暦で12月25日に当たる為。
2101年からは1月8日になり、次第に差が広がる。閏日の挿入頻度が異なる為。

エルサレムのアルメニア教会で1月19日に神現祭を行うのは、ユリウス暦で1月6日に当たる為。文中で1月「18日」としているのは誤り。
ユリウス暦に則る日本ハリストス正教会や母教会のロシア正教会なども1月19日に神現祭を行う。勿論、降誕祭は7日に済ませている。
これらも2101年以降は20日になり、次第に差が広がる。

筆者の、グラント R. ポゴシャン氏は後に駐日アルメニア共和国特命全権大使となる。
アルメニア教会もエルサレム以外はグレゴリオ暦であり、ソビエト連邦で育った人なのでユリウス暦には馴染みが無いのだろうか。
1月の6日と7日で1日しか違わず、前夜祭も行われるので間違えやすいのも確か。

* * * * *

アルメニア教会研究室、2002年1月6日に更新

横田徹氏のサイトで、閉鎖の様だ。ウィキペディアの外部リンクはアーカイブであり、切れている訳ではないが、ついでに貼っておく。
エキサイトで新たにサイトが出来ているが、そちらには見当たらない記事。専門の研究者であり、信頼性が高いと言える。


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