![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/73109058/rectangle_large_type_2_ba8da824d6521f875a8b61c14bea59fe.jpg?width=1200)
東方キリスト教 リンク集 (随時加筆)
上の画像は、アララト山を背景にホルヴィラップ修道院、アルメニア、画像素材から
日本において、キリスト教は西方教会が圧倒している。ロシアを通して正教が入ってきたものの、日露戦争以降は存在感を減らし、信者の加齢による減少が追い打ちを掛けている。
東方キリスト教には正教会の他にも多くの宗派があり、東方諸教会と呼ばれる。これらは民族性と結び付いて多彩だ。それ故に民族ごとに閉じている感がある。そして日本社会との接点に乏しかった為に、存在すら知られていない所が多い。
現状把握の手始めに、公式サイトなどのリンクを集める事とした。
呼び名などは区別しやすさを意識した。
切れているリンクは原則として載せない。
重くなると困るので、日本ハリストス正教会を含む正教は扱わないかも知れない。
東方典礼カトリック教会とは、東方教会の中から典礼様式などを保ったまま、ローマ教皇の首位権を認めて傘下に入った存在。合同教会とも呼ぶ。
カトリックに属するとはいえ、東方教会らしさを残しているので採り上げる。
アルメニア教会
正式名には「使徒」の語が入るが省いた。
世界で最も早く、301年にアルメニア王国がキリスト教を国教とした。
アルメニア人は離散民の典型で、アルメニア共和国の外に住む者の方が多い。
総主教が2人いるのだが、その上に2人の「カトリコス」がいる。
歴史的な経緯により、カトリコス座が国の内外に1つづつある。
エチミアジン: アルメニア
全アルメニアのカトリコス座がある
英語版で、アルメニア語版もある
![](https://assets.st-note.com/img/1692153473409-6AnVw8Mr78.png)
・
![](https://assets.st-note.com/img/1693097923374-IQKcwephPP.png?width=1200)
投稿頻度は高いが、再生回数は少ない
アンテリアス: レバノン
キリキアのカトリコス座がある
英語版で、アルメニア語版もある
![](https://assets.st-note.com/img/1692264012146-1cgo1v3tOQ.png)
・
![](https://assets.st-note.com/img/1693098398210-Kd85SK3Iiz.png?width=1200)
キリキアの活動を扱うユーチューブ
そのフェイスブック
![](https://assets.st-note.com/img/1692350374388-tsFYfcei03.png)
キリキアの首座主教(カトリコス)アラム1世
エルサレム: イスラエル
エルサレム総主教庁がある。アルメニア教会はグレゴリオ暦なのだが、エルサレムのみはユリウス暦に則る。
公式サイトは『Mu88』というベトナム語のオンラインカジノに変わってしまった。
アーカイブを紹介する。
2024年5月21日の状態(表示は20日)
総主教庁のサイトとしては最後の採録。ニュースは同年1月5日付が最後。
これより後に更新があった可能性も無くはないが、元々あまり活動的では無かった。
証明書の期限が切れて繋がらなかったり、OLD WEBSITE が整備中のままだったりもした。
下が2025年1月の状態。リンクは貼らない。
![](https://assets.st-note.com/img/1737716519-jWhBOAkJpagzPlco3yEfZURM.png?width=1200)
アルメニア教会と何の関りもない。何が起きたのだろうか。
whois情報から抜粋。
Domain Name: ARMENIAN-PATRIARCHATE.COM
Updated Date: 2024-09-13T12:29:22Z
Creation Date: 2012-08-02T10:14:42Z
Registry Expiry Date: 2025-08-02T15:14:42Z
Registrant Name: Registration Private
Registrant Organization: Domains By Proxy, LLC
2024年8月2日に期限が切れて、自動延長された。この9月13日までの間にも何度か更新されている。ドメイン屋に権利が移って売買されたうえで、正式に延長されたと思われる。住所は米国のアリゾナ州だ。
よって、Mu88の管理人は直に登録しておらず、又借りなのだろう。
言い換えると、ドメイン屋がオンラインカジノ業者に利用させている訳だ。
推測になるが、総主教庁としてはサイトを辞める心算で、ドメイン名を延長しなかった。
ドメイン屋としては「アルメニアの総主教庁」という意味のドメイン名で低俗なサイトが営まれていれば、教会としては放置できず、また契約してくれる、とでも思っているのだろうか。
Mu88もまた、総主教庁に権利を売れると考えているのかも知れない。
だとすれば、嫌がらせだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1692410779873-YCzEpQkEsD.png)
2018年2月で止まっていたが、2025年1月までにアカウントが消えていた。サイトの閉鎖と関わるのだろう。
・
動画は3つのみ、2015年11月が最後
イスタンブル: トルコ
コンスタンチノープル総主教庁がある
トルコ語版で、アルメニア語版もある
・
![](https://assets.st-note.com/img/1692493294019-QsKETfDcCX.png)
コンスタンチノープル総主教サハク2世
アルメニア・カトリック教会
アルメニア教会から分かれた東方典礼カトリック
ベイルート: レバノン
キリキアの総大司教座がある
アルメニア語のみ
・
2016年6月で止まっている
コプト教会
「コプト」はエジプトの意味。東ローマ国教の流れを引く正教会とは別れた点を意識し「正」を省いた。混同を避ける狙いであり、決して「不正」と見ている訳ではない。
秋に始まるコプト暦を用いる。30日間の12ヶ月、5日間の第13月からなり、閏日は第13月を6日とする。4年に1度、必ず加えるのでユリウス暦と連動している。
カイロ: エジプト
アレクサンドリア総主教庁がある
英語版で、アラビア語版もある
![](https://assets.st-note.com/img/1692614697956-TQ1Czgillb.png)
・
![](https://assets.st-note.com/img/1693099105869-nxkdfwZaP7.png?width=1200)
・
![](https://assets.st-note.com/img/1692669423893-DxwhAQTjpQ.png)
総主教タワドロス2世、2016年4月で止まっている
木津川: 日本
常設の東方諸教会としては日本唯一だろうか
聖母マリア・聖マルコ日本コプト正教会: 2021年9月19日の状態(表示は18日)
これは日本語版で、英語版もあり、そちらにはSNS等へのリンクがある。
2017年8月で止まっていた。英語版の採録は2022年5月19日が最後。
2023年8月中旬に新たなサイトが出来た。その段階では、Sample Page となっており中身が無い。
10月下旬には繋がらなくなっていた。
2024年10月13日の期限に延長せず失効し、12月18日の夕までに廃止。
* * * * *
ドメイン名を2023年8月12日に登録している。Wix.com Ltd、が登録組織名となっており、又借りなのだろう。
10月下旬の時点では英語表記しかない。
2023年も更新されている
![](https://assets.st-note.com/img/1720937568234-SnRSxI3I1L.png?width=1200)
URLは古いサイトのもの。2020年3月19日で止まっている。
動画は4つのみ、2020年3月が最後。再生数は少ないが、登録者は千人を超す。
コプト・カトリック教会
コプト教会から分かれた東方典礼カトリック
カイロ: エジプト
アレクサンドリア総大司教座がある
アラビア語のみ。SNSなどのリンク先はラテン系か交流用途とみて省いた。
エチオピア教会
こちらも「正」を省いた。また正式名が含む「テワヘド」の語は「統一」といった意味であり、あらぬ誤解を呼びかねないので省いた。
330年代に当時のアクスム王国がキリスト教を国教化した。
民族色が特に豊かに感ぜられる。
エチオピア暦はコプト暦と同じ仕組み。年初も同じで、月名のみ異なる。
コプト教会の傘下から1959年に独立。その後は国が荒れ、教会も揺れた。
アディスアベバ: エチオピア
エチオピアの総主教庁がある
2014年10月7日の状態、公式と思われる。英語版で、そのアーカイブの最後。
第5代総主教のパウロスが2012年に没し、6代目としてマティアスが翌2013年に継いだ。しかしパウロスのままだ。英語版は手を掛けておらず、やめたのだろう。
アムハラ語版は、マティアス総主教の活動なども報じている。そして2014年10月20日の採録が残っており、既にサイトが刷新されている。
2017年11月20日の状態。刷新後で、英語版は無い。
2016年10月30日から変わっておらず、放置だったのか。
最も上の記事に「2009」とある。エチオピアではイエス生誕を7~8年遅く見ており、「2009」はグレゴリオ暦やユリウス暦の12月までは2016年に当たる。
日付は秋に始まるエチオピア暦。
この次に残るのは12月21日(表記は20日)だが、エラー表示。
詳細は不明だが、閉鎖してドメイン屋に権利が移ったのではないだろうか。
* * * * *
2022年1月29日の状態、日本から9時間遅れの協定世界時で29日の18時25分。エチオピアは21時台で、日本は翌30日の3時台。
最下を見ると、エチオピア教会総主教庁の日曜学校部とある。
1記事だけ英語だが、他はアムハラ語ばかりのうえに、コピー不可なので翻訳も面倒。
Domain Name: EOTCSSD.ORG
Updated Date: 2022-06-05T00:20:53Z
Registry Expiry Date: 2023-02-07T09:45:40Z
Registrant Organization: Domains By Proxy, LLC
Name Server: NS1~2.PARKLOGIC.COM
2022年2月7日にドメイン名の期限が切れ、失効した。サイトは閲覧不能。
3月17日に更新。登録組織名がエチオピア教会から変わった。ドメイン屋に売った様だ。
同月19日に更新。ネームサーバがパークロジックに移っており、当面はサイトが作られないだろう。
その後は10月2日まで何度も更新されたが、違いは見えない。
Updated Date: 2023-02-01T14:39:19Z
Registry Expiry Date: 2024-02-07T09:45:40Z
期限が1年のびた。この間にも更新されていたが、違いは見えない。
Updated Date: 2024-02-02T14:22:13Z
Registry Expiry Date: 2025-02-07T09:45:40Z
期限が1年のびた。
Updated Date: 2025-02-07T09:46:14Z
Registry Expiry Date: 2026-02-07T09:45:40Z
期限を過ぎて自動更新。1年のびた。この間にも更新されていたが、違いは見えない。
Updated Date: 2025-02-12T19:19:22Z
違いは見当たらない。
* * * * *
『クリスチャントゥデイ』、2018年9月5日付
パウロスの前任の第4代総主教メルコリオスは政変により1991年に国を追われ、慕って付いて来た聖職者と共に米国で活動を続けた。
2018年に首相の仲介で和解して帰国、総主教が2人体制となった。
総本山の公式サイトの変化の激しさも、教会の混乱ぶりを表しているのだろうか。
そのメルコリオスは2022年3月3日に没した。
H.H. Abune Merkorios the Fourth Patriarch of the Ethiopian Orthodox Tewahedo Church has entered into his eternal rest.
— Ethiopian Orthodox Tewahedo Church (@EthOTC) March 4, 2022
The Funeral service of H.H will be on Sunday, March 6, 2022 at the Holy Trinity Cathedral, Addis Ababa Ethiopia
May His prayers and Blessings be with us all! pic.twitter.com/SjIfKLLVGl
当時は、Ethiopian Orthodox Tewahedo Church@EthOTC だったが、半年後の9月上旬に変わった。エチオピア暦の新年を意識したのだろう。アイコンも何度も変わった。
የቅዱስነታቸው በጸሎታቸው የሚገኝ በረከት ይደርብን:: pic.twitter.com/KYGLFcp5E3
— Ethiopian Orthodox (@EtOrthodoxTC) March 4, 2022
* * * * *
日曜学校部に属する、若者向けの教化事業のサイトらしい。
英語版で、アムハラ語版とオロモ語版もある。盛んに更新。
その配信事業
日に何度も更新
盛んに投稿、登録者数と再生回数も多い
アルーカ: トリニダード・トバゴ
カリブとラテンアメリカ大主教区がある
充実した内容。ラスタファリ運動との縁で勢いがあるのだろうか。英語のみ。
・
再生回数は少ない
東京: 日本
英語のみ。脚部の表記は2016年までで、ブログは2015年が最後。
連絡先は、墨田区東墨田。2017年のクリスチャントゥデイによれば、会堂が無く、常任の聖職者が居ない、との事。
![](https://assets.st-note.com/img/1693099778946-IJAZJMZnAK.png?width=1200)
2020年8月で止まっていたが、2023年6月に更新。葛飾区青戸での催しを予告。
9月にはエチオピア暦の新年を祝った。
動画は6つのみ、2015年3月が最後
エチオピア・カトリック教会
エチオピア教会から分かれた東方典礼カトリック
アディスアベバ: エチオピア
エチオピアの首座がある
Ethiopian Catholic Secretariat: 2019年7月1日の状態(表記は6月30日)
協定世界時の22時台なので、エチオピアは日付が変わっている。
この後は放置を経て閉鎖とみられる。ドメイン名も廃止。その後、新たに立てられたのは無関係だろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1692767301288-ZYjSFlpn4l.png)
2017年5月で止まっている
Ethiopian Catholic Secretariat、から名を変えた様だ。盛んに更新。
下の同名のサイトを参照の事。
2020年5月が最後
改名したフェイスブックにリンクを貼ってある。
Ethiopian Catholic Secretariat、の後継と見てよいだろうか。
盛んに投稿
* * * * *
アディスアベバ大司教区、英語版で、アムハラ語版もある
2019年1月で止まっている
2016年7月が最後
エリトリア教会
こちらも「正」と「テワド」に当たる語を省いた。
エチオピアと同じく、キリスト教を国教としたアクスム王国の領域だった。エチオピア教会の傘下だったが、1993年に国がエチオピアから独立すると、翌年に教会も分かれた。独立闘争の時から国が荒れており、分離後の教会も揺れている。
アスマラ: エリトリア
エリトリアの総主教庁がある
英語版で、ティグリニャ語版もある
![](https://assets.st-note.com/img/1692851169023-QMBLkgDfCw.png)
ティグリニャ語ではエチオピア暦で記している。2020年2月で止まっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1693100500567-pjehadoxJr.png?width=1200)
非ログインでは写真を順に見る事しか出来なかった。
盛んに投稿し、再生回数も千の桁
北米の分裂
クリスチャントゥデイ、2022年2月18日付
第3代総主教アントニオスは政権に嫌われて2006年1月に罷免され、軟禁された。
2007年にディオスコロスが4代目に就くが、上席のコプト教会などから認められないまま2015年12月に没した。
2019年にアントニオスは主教の連名で破門された。しかし国外ではアントニオスを支持する向きもあり、世界のエリトリア教会は2分された。
2021年にケルロスが5代目に就くが、アントニオスを支持する側は認めなかった。
軟禁状態のまま、アントニオスは2022年2月9日に没した。
His Holiness Patriarch Antonios, the 3rd Patriarch of the Eritrean Orthodox Church departed on Wednesday, February 9, 2022.
— Tewahdo Eritrean Orthodox Church (@TewahdoOrg) February 10, 2022
May God repose his soul in the paradise of Joy.https://t.co/Db5KM0B3Cy
上の記事で「北米大主教区のツイッター」として紹介されているアカウントで、アントニオスの逝去を紹介している。
![](https://assets.st-note.com/img/1693296411510-tiFyWWhOD6.png)
プロフィールには、離散民の大主教区とある
上のアカウントと相互リンクのサイトの英語版。北米主教区とある。
初代総主教フィリッポスによって2000年に出来た教区との事。
総主教は3代目のアントニオスまでしか載せておらず、4代目以降を認めていない。
本国の総主教庁と対立して傘下を離れ、離散民の大主教区を名乗ったのだろうか。とはいえ、サイト名は変わらない。
![](https://assets.st-note.com/img/1693295349071-YFv6tvtvvS.png?width=1200)
2017年4月17日に作成、2020年9月25日に公開。欧州やイスラエル、オーストラリアにも管轄が及んでいる。
本部は米国ジョージア州アトランタの近郊を何度か移ったらしい。
![](https://assets.st-note.com/img/1693298091135-M51ZFClSzt.png?width=1200)
左から、総主教2代目のヤコブ、3代目のアントニオス
盛んに投稿
* * * * *
Today June 13, 2021 The Holy Synod of the Eritrean Orthodox Tewhdo Church has enthroned Bishop Kierlos (Cyril) the 5th Patriarch of the church. pic.twitter.com/Oh0FIo20ht
— Eritrean Tewahdo Orthodox Church (@EritreanO) June 13, 2021
2021年6月13日における、ケルロスの5代目襲位を伝えている
![](https://assets.st-note.com/img/1693449501636-N4YzOLG3hH.png)
中央の赤衣はケルロスで、支持しているのは明らかだ。
Eritoria、とあるが、北米での活動の紹介が多い。
リンク先を見てみよう。ただしサイトの方では、このアカウントを紹介していない。
直接のリンク先はティグリニャ語版なのだが、英語版を貼った。
米国とカナダの主教区、とある。
設立の沿革が見当たらないのだが、ケルロスに任じられた主教を2022年5月に迎えており、総主教庁の傘下と判る。
元々あった北米主教区がアントニオスへの支持を続けたので、対抗して後から立てられたのだろうか。後発だからなのか、聖職者や信者が全般に若い。
![](https://assets.st-note.com/img/1693451551916-dzC1Ji8rt8.png?width=1200)
2021年5月7日に公開。米国とカナダにおける教会の数は多い。
何故か本部の場所を記していないのだが、主教を迎えたのは米国のワシントンDCだった。隣接するメリーランド州でドメイン名を登録しており、この辺りなのだろうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1693456031323-LbTFrDsV9x.png)
英語版と相互リンクしており、North America とある
![](https://assets.st-note.com/img/1693456691223-xXBn8aRlOx.png?width=1200)
・
![](https://assets.st-note.com/img/1693457028194-HWLs1hoE96.png?width=1200)
・
・
His Holiness Pope Kierlos 1st the 5th Patriarch of the Eritrean Tewahdo Orthodox Church has passed away on December 2nd!May his blessing be upon us. pic.twitter.com/jPZZ8R6AHx
— Eritrean Tewahdo Orthodox Church (@EritreanO) December 3, 2022
ケルロスは2022年12月2日に没した
スンツヴァル: スウェーデン
スカンジナビアとフィンランドの主教区がある
英語版で、ティグリニャ語版もある。
コプト教会の主教の下で2012年から活動し、2015年に主教区が設立との事。コプト教会と同じくアントニオスを支持してきた。
ウメオに聖ガブリエル教会があり、離散民の大主教区の地図にも、ウメオの大天使ガブリエル教会が載っている。名が少し異なるが、同じ教会なのかも知れない。
とはいえ、その地図に載っている北欧の教会は、その1つだけ。いづれにせよ、主教区が丸ごと離散民の大主教区の傘下、という訳では無さそうだ。
ケルロス総主教の時に、エリトリア教会とコプト教会の交流が甦った。
コプト教会の方針に合わせるのであれば、ケルロスの位を認めそうに思えるのだが、それらしき記述は無い。
・
サムネイルの絵は西欧風とコプト風が多い。コプト教会の影響の表れだろうか。
エリトリア・カトリック教会
エリトリア教会に対比される東方典礼カトリックだが、経緯としては国の独立後もエリトリアを管轄していたエチオピア・カトリック教会から分かれた。
アスマラ: エリトリア
エリトリアの首座がある
ティグリニャ語が基本だが、英語の文も載る
![](https://assets.st-note.com/img/1692922385239-1o5tG7S1Ag.png)
エチオピア・カトリックから分かれた2015年に始まる。
2019年7月で止まっている。
こちらも2015年に始まり、盛んに更新
シリア教会(ヤコブ派)
西シリア典礼の教団。「シリア正教会」と呼ばれる事が多いが、シリアには東ローマ国教から来る正教会のアンティオキア総主教庁があり、こちらもシリア正教会と呼び得るので紛らわしい。やはり「正」を省いた。
ヤコブ派なら特定できるのだが、呼び名として好まれない、という見方もある。しかしインドには自治教会の「ヤコブ派シリア教会」があり、自称として使われている。しかもインドの方が圧倒的に信者が多い。特に必要と思えた時に添える事とする。
シリアは激しい戦乱が続いた。国を出たキリスト教徒も多い様だ。
インドの信者はケララ州など南部に多い。
ダマスカス: シリア
アンティオキア総主教座がある
2019年7月27日の状態
ほぼアラビア語のみ。サイト名は、アンティオキアと全東方のシリア正教総主教庁の公式ウェブサイト、といった意味。頭部画像の最も上は、シリア文字によるシリア語表記。
ドメイン名の登録は2008年だが、下端の権利表記では2005年とあるので、別のサイトで始まり、内容を引き継いだのだろうか。
2019年8月11日の状態
トップ画面では最も遅い採録。表示が崩れ、画像が抜けている。
上から2番目の記事では8月8日の出来事を採り上げている。この後はドメイン名の権利を譲ったと見られるので、最後の記事だろうか。
その上は新サイトの案内。2015年の12月の採録でも確認できる。
下のサイトだ。
こちらは、ほぼ英語のみ。
ドメイン名を2014年4月11日に登録している。同年3月21日に総主教が没し、同月31日に新たな総主教が選ばれていた。
記事は同年6月からある。
先述の通り、2019年8月半ばから、こちらのサイトに一本化されたのだろう。
Domain Name: syriacpatriarchate.org
Updated Date: 2024-04-11T00:06:38Z
Registry Expiry Date: 2025-04-11T00:06:14Z
Domain Status: clientDeleteProhibited / clientRenewProhibited / clientTransferProhibited / clientUpdateProhibited / autoRenewPeriod
Registrant Organization: Domains By Proxy, LLC
期限を過ぎて失効し、自動延長された。サイトは閲覧できる。
Updated Date: 2024-04-12T17:45:24Z
Domain Status: clientDeleteProhibited / clientRenewProhibited / clientTransferProhibited / clientUpdateProhibited / autoRenewPeriod / renewPeriod
登録事業者によって更新された。1年の延長。
Updated Date: 2024-04-17T17:46:05Z
Registry Expiry Date: 2034-04-11T00:06:14Z
Domain Status: clientDeleteProhibited / clientRenewProhibited / clientTransferProhibited / clientUpdateProhibited / autoRenewPeriod
10年間も延長された。まだ自動延長の表記が残っており、正式ではないのかも知れない。
Updated Date: 2024-07-04T20:51:21Z
Domain Status: clientDeleteProhibited / clientRenewProhibited / clientTransferProhibited / clientUpdateProhibited
自動延長の表記が消えた。これで正式な延長だろうか。
* * * * *
シリアはイスラム教徒が多く、キリスト教徒は1割ほど。
その中で信者の多い順に並べると、正教会(東ローマ国教由来)、アルメニア教会、メルキト・カトリック教会(正教会から分かれた合同教会)、シリア教会(ヤコブ派)、といった具合。
シリア教会は、キリスト教の中でも2割に満たない。国全体では2%足らずの様だ。
公式の調査は半世紀以上も前であり、内戦もあって、信頼できる数値を得られないのだが、かなりの少数派なのは確かだ。
レバノン、イラク、トルコ等の周辺諸国にも教勢がある。欧米や豪州などに散った者も居て、インド以外を合わせて数十万と言われる。
対してインドの自治教会の信者は百万に達する。
公式サイトでは全世界で400万としているが、過大に思える。インドでは総主教庁の傘下を離れた勢力が幾つかあり、それらを含めて西シリア典礼キリスト教徒の合計の意味なのかも知れない。
2014年9月に登録し、動画を出している。登録者は700人余り。
2018年2月で止まっている。
![](https://assets.st-note.com/img/1698657473292-7EljW7i2tU.png)
総主教イグナティウス・アフレム2世、基本は英語。
総主教庁のアカウントは無いらしく、新しいサイトでは、こちらを紹介している。
![](https://assets.st-note.com/img/1698745287447-jv1tA5Tcb6.png)
スウェーデン語、2016年3月で止まっている
![](https://assets.st-note.com/img/1698745431068-AFPTQznWLh.png)
アラビア語、2015年8月で止まっている
![](https://assets.st-note.com/img/1698815405737-Zz9SbtlqVa.png?width=1200)
総主教庁のアカウントは無いらしく、新しいサイトでは、こちらを紹介している。
アラビア語と英語に加え、シリア語もある。短いので概略と思われる。
* * * * *
![](https://assets.st-note.com/img/1698901920865-TBXHJw50fx.jpg?width=1200)
インドの自治教会たる、ヤコブ派シリア教会の広報用X(ツイッター)アカウントの背景。アイコンが被さらないので見やすい。
向かって左端は、アンティオキア総主教のイグナティウス・アフレム2世。
その隣はバセリオス・トマス1世で、ヤコブ派シリア教会の首長。東方のカトリコス、インドのカトリコス等の称号を持つ。
Jacobite の自称や、アンティオキア総主教庁の傘下にある事が判る。
このアカウントは2021年9月で止まっている。.org の『JSC News』は2022年に閉じたが、.in ドメインのサイトが出来た。
フェイスブックなども活動を続けている。これらはマラヤラム語で記されている。
クリスチャントゥデイ、2014年4月2日付
新たな総主教を選ぶ会議において、インドのバセリオス・トマス1世が、もう一人と共に議長を務め、票も投じたとの事。
ヤコブ派シリア教会の首長は、シリア教会(ヤコブ派)全体の中でも高い地位にあり、運営に関与する事もあると解る。
バセリオス・トマス1世は、2024年10月31日に没した。
ശ്രേഷ്ഠ കാതോലിക്ക ബാവാ ഒക്ടോബർ 31 വൈകിട്ട് 5.21 ന് കാലം ചെയ്തു 💔 പരിശുദ്ധ യാക്കോബായ സുറിയാനി സഭയുടെ ഔദ്യോഗിക അറിയിപ്പ്
Posted by JSC News on Thursday, October 31, 2024
JSC News、2024年10月31日付
ヤコブ派シリア教会は「トマス派」の一つであり、他のインドのシリア典礼教会と並べた方が解りやすい。この場では、これ位にしておく。
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日本人の信者によるサイト。長らく止まっているらしく、総主教が先代のままになっている。切れているリンクも多い。それでも日本語で読めるのは有り難い。
2019年8月7日の状態(表示は6日)
同じ人物によるブログ。2017年10月で止まっている。
ヤフーブログなので、2019年12月に丸ごと消えてしまったのだろうか。
シリア正教隠れた真珠のブログ、2008年5月23日の状態
単体の記事では、これ1つしか残っていない。管理人が洗礼を受けた教会らしい。
画像が抜けているが、トップ画面に出るうちの6枚が該当する様に思われる。
シリア・カトリック教会
シリア教会(ヤコブ派)から分かれた東方典礼カトリック
ベイルート: レバノン
アンティオキア総大司教座がある
アラビア語のみ。頭部画像のサイト名は上から順に、シリア語、アラビア語、フランス語。
目次だけあっても中身がない事も多い。簡素な印象だが、更新は活発。
SNS等のリンクは無い。検索しても出ないので、作っていないのだろう。
頭部画像にフェイスブックのアイコンがあるが、押してもフェイスブック全体のトップに飛ぶ。
信者は全世界で15万人あまりと言われている。
シリアにおけるキリスト教の中では、シリア教会(ヤコブ派)に次いで5位だが、人数では倍以上の差が付いている。
総本山のあるレバノンでも少数派で、公式の調査は90年あまり前になるが、その他の宗派にシリア教会などと共に纏められていた。近年は1万5千人ほどと言われており、国全体の0.3%くらい。
インドに教区や自治教会などは無い。インドにも、西シリア典礼の合同教会はあるのだが、シリア・カトリックから分かれたのではない。
元はシリア教会に属していた中から、総主教と対立して別れた勢力があり、その中の一部が更に別れてカトリックの傘下に入ったもの。
マロン派教会
西シリア典礼の合同教会。ラテンの影響も受けており、マロン典礼とも呼ぶ。
シリアのイスラム化が進む中でレバノンの山地で活動していた集団が、十字軍との接触を期にカトリックの傘下に入った。
伝説的な指導者の名に因む。
レバノンに集中していたが、半世紀前に始まった内戦の余波が続き、国を出た者も多い。
ブケルケ: レバノン
アンティオキア総大司教座がある
妙に重いサイトで、アラビア語のみ。以前は英語版とフランス語版もあった。
シリア文字が使われていない。シリア教会(ヤコブ派)やシリア・カトリックでは、少なくともサイト名にシリア語表記を添えていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1700281453144-5gwm82g5t9.png)
アカウント名は、マロン派総大司教庁。人物は、ベカラ・ブートロス・ライ総大司教。ライには定冠詞ال(al-)が付いており、アッライ等の表記もある。
五角形の冠り物や、横木三本の十字架は、ローマ教皇を想わせ、ラテンの影響を見て取れる。
同じ西シリア典礼のシリア教会(ヤコブ派)総主教の姿とは大きく異なる。
投稿はアラビア語のみの様だ。
![](https://assets.st-note.com/img/1700297321139-rIlmWa78E2.png?width=1200)
投稿はアラビア語のみの様だ。
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十字軍と出会う前の様子は伝説的であり、詳らかではない。
単意説だったとも言われるが、異論もある。
西シリア典礼を伝えているからには、シリア教会(ヤコブ派)とは文化的基盤を同じくするが、そこから分かれた、といった話は聞かない。
十字軍が去ってからも、レバノンの天険に拠って生き延び、西方との交流を重ねてラテンの要素を採り入れ、カトリックに連なった。
第1次大戦後にフランス領となったレヴァントから、キリスト教徒が多数となる様に区切ってレバノンが出来た。その中でもマロン派が多かった。
レバノンでは宗派ごとに権益が割り振られており、人数の多いマロン派は優位に立っていた。
暮らしやすい環境を求めて周辺からキリスト教徒が移ってくる一方で、フランス語を解する者が多い事から、国を出るキリスト教徒もいた。
1975年に内戦が始まると、キリスト教徒の出国が増える。
レバノンに帰属意識の強いマロン派民兵の戦意は高かったが、他のキリスト教勢力との連携は進まなかった。敵の敵は味方でイスラエル軍と組んで、イスラム教徒の怒りを買った。
1990年に、イスラム側の勝利で内戦が終わる。負け組となったので、キリスト教徒の出国が続いている。
信者は全世界で350万人ほど。その3分の1に当たる100万人余りがレバノンに住む。
かつてはレバノンに固まっていたが、国外の方が多くなり、離散民の1つとなった。
西シリア典礼だが、インドに教区などは無い。
西アフリカのギニア湾沿岸に教区がある。旧フランス領が多くて、フランス語が通じる為だろうか。
アッシリア東方教会
東シリア典礼の教団で、ササン朝の庇護を受けた。
教勢を広げ、唐の長安に至り「景教」と呼ばれる程だったが、後に狭まり、アッシリアの山地に籠った。
それまでの時期については「東シリア教会」と呼ぶ事とする。
ネストリオス派の名は妥当とは言えない。
また、海路を通じてインド南部に「トマス派」を形成した。こちらは大航海時代にカトリック化されたが、シリア式への回帰も起きた。
その後は道が分かれ、東シリア典礼カトリックや、西シリア典礼となった例が多いが、アッシリア東方教会に属する自治教会も存在する。
アッシリアでは20世紀前半に迫害を受けて、多くの死者と離散者を出した。総主教も立て続けに亡くなり、後任は米国に逃れた。
10年ほど前に総主教座がイラクに戻ったが、依然としてキリスト教徒が暮らしやすい環境とは言えないだろう。
なお、首長の称号は「カトリコス総主教」だが、「総主教」と記す。
エルビル: イラク
セレウキア・クテシフォン総主教座がある
サイト名は、上が英語で、下はシリア語。
2015年3月で止まっている様だ。この頃に総主教が亡くなった為だろうか。
総主教座が米国にあった頃の内容なのだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1739589615-VSIXycmiLokBge5Jfq8Ns1ME.png)
プロフィールにリンクは無いが、サイトでは、こちらへのリンクを貼っている。背景はシリア語の文献で、同じシリア文字でも東西で字体が異なる。
投稿は1件だけだが、2024年7月末にパリ五輪開会式への声明を出している。
![](https://assets.st-note.com/img/1739590222-Ox6pv5tZG34NqYbUMQEouD9W.png?width=1200)
サイトと相互リンクで、アイコンはXと同じ。背景の前列中央は総主教のアワ3世。
2010年3月に始まり、2024年末まで更新されている。
登録者は5000人弱で、2025年も盛んに更新されている
サブドメインの news を加えており、別のサイトの様な作り。
こちらは2024年11月まで更新されている。
![](https://assets.st-note.com/img/1739674255-iNOIQh3cKeg7Mbo8zmPVEUSa.png?width=1200)
アカウント名は順に、英語、シリア語、アラビア語。
2012年に始まり、2025年1月まで更新されている。
2021年12月10日の状態
Coming soon… とある。アワ3世が同年9月に総主教に就いたので準備したのだと思うが、翌2022年5月下旬まで変化なし。
その後、繋がらなくなった。
![](https://assets.st-note.com/img/1739770661-8vgAY56czyXJhbBR0CDFGK7s.png?width=1200)
上のサイトをリンク先として紹介している。
2021年に始まり、2025年2月まで更新されている。
シリア語、英語、アラビア語で記されている。
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