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今までの人生で一番悩んだ末に起きたおもいがけないこと


こんばんは、わたしは決めたんです。
これは、とてもとても大事なことで、
誰にも追求されないこと。

今晩、この決断をしたからには
さまざまな、決別もともないます。
でも仕方ありません、もう決めたのですから!
大事なことですから、少しくらい失うものもあります、
でもそれを厭わないくらい大切な決断でした。
そうやってわたしは一本の線を引きました。

朱色の線。

おやすみなさい、これから失う多くのものたち。




















そして、朝が来てしまいました、おはようございます。
目が覚めてしまいました。
おめでとう!残念でした!

これがわたしの人生でもっとも
思いがけない出来事。


















わたしの人生で最も思いがけなかったことは、
今生きていること。

今の人生、わたしは自分で手放したものだったと思っているもの。

あの日死ねていたらどんなに楽だったろうか。
七転び八起き、でもその後七転八倒したらもう起きないかもしれない。
いちど社会の中から零れ落ちて、もう一度帰れる保証なんかどこにもなくて、
もう一度落ちたら、もっと自分が惨めになって家族を苦しめるかもしれない、そんなふうに思っていたあの日。

だけど、

あの日死んでいたら、
あれからおきた思いがけない出来事の数々を目撃することもなかった。

残念だったよね、
でも、結果的には悪くないんじゃない?

しおあじ

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